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【J2:第2節 東京V vs 水戸】プレビュー:破壊力増した東京Vと運動量豊富な水戸。アグレッシブな走力戦を制すのは?(11.06.28)

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6月29日(水)J2 第2節 東京V vs 水戸(19:00KICK OFF/味スタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch182 後06:50〜
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3月13日(日)に行われる予定だったこのカードは、東日本大震災の影響で明日6月29日の開催に延期となった。約3ヶ月半という時間は、1つのチームを創り上げていくには、決して短い時間ではない。当初のスケジュール通り、開幕間もないあの時期とは、東京Vも水戸もチーム状況は変わっているだろう。互いに熟成度を増した、それぞれのスタイルをフルにぶつけあう“今だからこそ見られる”ゲームになることを期待したい。

水戸は開幕戦で京都に勝利する絶好のスタートを切り、勢いにのって味の素スタジアムに乗り込もうとしていた。一方、当時の東京Vは、佐伯直哉、森勇介、平繁龍一といった主力を何人もケガで欠き、開幕戦はアウェイで熊本に敗戦。チーム状況の差は明確だっただけに、ベストな状態の東京Vサッカーの質を熟知する柱谷哲二監督としては、当時叩いておきたかったに違いない。だが、対戦相手ではなく、自分たち自身に目を向ければ、水戸が開幕時に比べチームとして大きく成長しているのも明らかである。真っ向勝負といきたい。

開幕前、柱谷監督はチーム作りについて「とにかく泥臭く、がむしゃらに走って、闘える選手だけを集めた。ついてこれないやつはいらない」と、闘将らしく語っていたが、言葉通りプレッシャーが速く、90分間最後までしっかりと走って戦うチームを作ってきている。川勝良一監督(東京V)も「運動量とスピードあるチーム。去年とは違う」と、今節の相手の印象を語った。
特に前節、水戸はF東京に2−3と惜敗し4試合ぶりの黒星を喫したものの、その内容は「やりきる、出し切ることはできた」(柱谷監督)と、満足のいくものであったようだ。ただ、今節は中3日の連戦。前節同様、フルパワーを全員が90分間出し切って戦えるかが、1つのポイントとなりそうだ。

また、課題とも言える得点のためには、右サイドの小池純輝に注目したい。16節の富山戦では、積極的な突破から、自らの1ゴールを含め全3得点に絡む活躍。ドリブル突破、クロス、シュートと、彼がゴールに向けて繰り出したボールにどれだけ味方攻撃陣が絡み、厚みある攻撃ができるかが鍵を握るのではないだろうか。

水戸をホームに迎える東京Vは、前々節5ゴール、前節4ゴールと攻撃陣が絶好調だ。
特に前節、早い時間に2点先制し、間のびしそうな前半の終盤で追加点、相手が攻めに出て来て時間帯を作られたところでダメ押しと、理想的な加点経過をたどった。このゲーム展開には、求めるサッカーの理想が高い森勇介もさすがに「よかった」と評価したほどだ。
得点力アップの要因は、やはり前々節から先発起用されている阿部拓馬の存在だろう。得点こそなかったが、前節も相手DFが2人で奪いに来ても、その間を独特とも言える巧みな足技で引っかけて交わし、エリア内深くに割って入ってチャンスメイク。河野広貴、マラニョンの2ゴールに絡んだ。
「拓馬くんがあれだけキープしてくれるから、どんどん前に出れる。やりやすい」と、前節2ゴールを決めた河野広貴も大絶賛する。
「取られても、何度でもチャレンジします!」(阿部)。今節も、阿部らしいがむしゃらさと秀逸なテクニックで、攻撃をぐいぐい引っ張って欲しいところだ。

水戸戦といえば、もう一人期待したいのが菊岡拓朗である。昨年2回の対戦では、2試合ともゴールを決め “モッてる”度を発揮。「相性は良い。今回も絶対に点取って見せます!」と本人も、古巣戦3試合連続ゴールを固く誓った。

2試合で9得点と大量得点が続くが、川勝監督は「次『0』の可能性もある」と、決して楽観視していない。前々節、今季初先発で2ゴールを挙げた阿部に土屋がかけたという言葉は、チームにも十分置き換えられるだろう。
「1、2試合ぐらいの活躍(勝利)だったら誰でもできる。でも、5試合6試合同じように続けて活躍できるのが本当に良い選手(チーム)」。
もちろん、続けるというのは“大量得点”という意味ではない。イージーなミスをせず、最後まで全員が集中力を保ち、運動量を落とさず、何点取っても相手が戦意喪失するまでアグレッシブにゴールを奪いにいく、という姿勢を継続できるか、という部分である。当然、東京Vが目指しているのは“本当に強く、良いチーム”だ。1プレー1プレーに重みをもち、自分たちのやるべきことを続けて結実させていけるかが最大のテーマだ。

以上

2011.06.28 Reported by 上岡真里江
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