6月29日(水)J2 第2節 岡山 vs F東京(19:30KICK OFF/カンスタ)
スカパー!生中継 Ch173 後07:20〜
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岡山は前々節のホーム水戸戦に0-1で敗れ、前節のアウェイ東京V戦に0-4で敗れた。この連敗について影山雅永監督はこう話す。「ゲーム内容については、ヴェルディ戦の方が、水戸戦よりも数段いい。とくに後半は、アグレッシブな戦い方が出来ているし、決定的なシーンも作れている。もちろん立ち上がりの10分間、2点を失ったところで、後半のようなプレーをするべきだったし、人に対しての詰め方やクリアリングの精度など、改善点は見つかっている。0-4で負けたからといって、がくんとなってそのままFC東京戦で力を出せないのはもったいない」。
次のゲームまで中3日。その中日の練習で、東京V戦について聞くと、岡山の選手は反省点は口にしても、雨で滑りやすかったピッチについては誰も触れなかった。そして、「吹っ切れた」と話したのは、MF石原崇兆。「立ち上がりに縮こまっていることが多い」と言われてきたルーキーは、前節、初めて先発として出場。横浜FC戦ではアシスト、徳島戦でも得点に絡むクロスを上げたにもかかわらず、やはり前半は緊張してボールが触れなかった。しかし後半には、スピードを生かした「自分らしいプレーがちょっと出せたかなと思います」と話す。
岡山が狙うプレーは、臼井仁志、岸田裕樹、久木田紳吾ら、スピードのある選手がそれぞれ、遠くなりすぎず、近づきすぎず、という距離感で動きながら裏を狙い、また中でもボールに関わっていくという連動から生まれる。チアゴがいれば、そこに当て、落としたボールを裏に入れることもできるが、次節チアゴは累積警告で出場停止。前線に入る可能性があるのは、金民均になる。金は360度どの方向に出ても、チャンスを引き寄せることの出来る選手、活躍を期待したい。
F東京は、ボールホルダーへのプレスはきつくはない。このため、ボランチ・千明聖典が固いブロックで守ってきた水戸に対して言ったこと、「一人ひとりが流動的に、出して動いて出して動いて、裏をとってということを繰り返しながら、時には個人の打開も織り交ぜて、コンビネーションで崩す」ことをやっていくだけ。今回は、シャドーへのフィードが期待できるストヤノフの最終ライン復帰もあり、岡山は後方からのパスと連係から生まれる面白さを見せたい。現在までに6ゴールを挙げ、得点ランキング2位のチアゴの不在は、岡山が本来の力を取り戻す機会となるかもしれない。
岡山もF東京も中3日で、このゲームを迎える。ここ数試合で、ボランチに梶山陽平、2列目に羽生直剛、谷澤達也、田邉草民、ロベルト セザーと、パスをつなぐスタイルにアレンジしたF東京は、現在3連勝中で順位を3位に上げている。何より明るい材料は、前節・水戸戦で、後半26分に投入された石川直宏のキレのある動きと、そのスーパーなゴールだろう。石川の完全復調と、サイドバック、ボランチの攻撃参加、速攻・遅攻の使い分けといった、状況に合わせた戦い方をする相手に対し、「経験豊富な選手が多く、早い時間に失点すると相手のゲームプランで試合を運ばれてしまうので踏ん張りたい。ホームで連敗するわけにはいかない」と話すのは、岡山のボランチ・竹田忠嗣だ。
今回のゲームは東日本大震災により、日程変更となった第2節。影山雅永監督は、「前節の後半で、あれだけのことをやってゲームを終われたんだから、その力を試合の最初から出したい。相手は強豪だから思いきりチャレンジャー精神を出してぶつかっていく、そういう部分が大事だと思います」と話す。最後に「吹っ切れた」18歳・石原崇兆のコメントを付け加えたい。「あのFC東京から点を取ったら、自分もチームも盛り上がります。あんまりすごいこと言いたくないですけど、前線の連係で点をとりたいです」。
以上
2011.06.28 Reported by 尾原千明
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