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【J1:第17節 柏 vs G大阪】レポート:ついに“強い”G大阪が復活!柏から4ゴールを叩き出し、連勝を飾る(11.06.23)

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6月22日(水) 2011 J1リーグ戦 第17節
柏 2 - 4 G大阪 (19:05//9,882人)
得点者:10' 田中順也(柏)、13' 遠藤保仁(G大阪)、51' 平井将生(G大阪)、62' イグノ(G大阪)、67' レアンドロドミンゲス(柏)、80' 下平匠(G大阪)
スカパー!再放送 Ch181 6/24(金)後10:30〜
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今回もまたG大阪という“壁”を越えることができなかった、というのが率直な感想である。G大阪は柏が打つ一手に対し常にその上手を行き、さすがとも言える強さを発揮した。

10分、柏はコーナーキックのこぼれ球を田中順也が強烈な左足ダイレクトボレーで叩き込み、リズムが良くないなりに先制点を挙げる。通常ならば、先行すれば柏は強固な守備ブロックを構築して試合の主導権を掌握するのだが、G大阪はそれを許さなかった。
その要因は遠藤保仁にある。ネルシーニョ監督は「田中と北嶋はFWで起用している」と公言してはいたが、柏のシステムは主に田中が中盤左ワイドに降りた4−2−3−1。一方のG大阪も前節の中盤ダイヤモンドから変更、遠藤と武井択也がダブルボランチを務める4−4−2を敷いた。G大阪は臨機応変な対応を見せ、武井1人がアンカー気味に残りレアンドロ・ドミンゲスをケア、するとフリーとなった遠藤は“好き放題”という言葉が当てはまるほど頻繁に攻撃に絡んでいく。

13分の同点場面はまさにその典型例だ。ショートカウンターから宇佐美貴史がドリブルで持ち込むと、フリーの遠藤はペナルティーエリア付近までスルスルと上がり、高めのポジションを採る。この選手にこうまで自由を与え、彼の間合いにさせてしまっては、DF陣がいかに寄せようともそうそう止められるものではない。宇佐美からパスを受け、シュートモーションに入った遠藤に増嶋竜也、近藤直也が間断なくブロックに入ったものの、インパクトの瞬間までDFの動きを見極めた遠藤は2人をさらりとかわし、GK菅野孝憲の手が届かない位置へまるでボールを“置きにいく”かのようなシュート。これで1−1となる。

後半、ネルシーニョ監督が動く。中盤の並びをボックスに変え、守備の局面では茨田陽生に遠藤のマークを命じる。そして、このシステム変更により重要なポイントが発生する。中盤ボックスゆえ、まず両チームにとってサイドバックが攻め上がれる状況が生まれると同時に、柏は攻撃面では起点がレアンドロ・ドミンゲス1枚だけでなく茨田を加えた2枚となり、両者とも攻めに重心を置いた展開となる。そのせめぎ合いをどちらが制するのか。もちろん、結果を見ればG大阪だったと言わざるを得ない。
「前に行けば必ずフリーになると思っていたので、あまり気にはしてなかった」という遠藤は、FWと同じ高い位置へ上がることで茨田のマークから逃れる。そして右サイドの高い位置でボールを受け、フリーでオーバーラップを仕掛けた右サイドバックの加地亮へ。51分、加地の放ったシュートが抜けてきたところを平井将生が詰めてG大阪が逆転した。

柏もサイドバックが前へ出て、チームとしてそこを使って打開しようという意図は感じられたのだが、左のジョルジ・ワグネルのアタッキングサードでのスピードダウンは、むしろ攻撃を停滞させた感があり、右の村上佑介は突破こそ試みるも、クロスの精度に欠けるか、ボールを失ってカウンターを招いた。そうなると、逆にG大阪にとって柏のサイドバックの背後のスペースは絶好の狙いどころとなるのだろう。62分、村上のオーバーラップからボールを奪ったG大阪は、小気味よくパスを回して逆サイドへ展開。イ・グノがニアサイドのわずかなシュートコースへ豪快に蹴り込んで点差を広げた。
選手交代でビハインドを取り戻そうとする柏。特に展開力のある兵働昭弘が攻撃にアクセントを付け、しかも今季最高とも言える日立台の高揚した雰囲気にも後押しされて、確かに「チャンスはレイソルの方が多かった」(レアンドロ・ドミンゲス)。だが、「ガンバの方が巡ってきたチャンスに対する決定力が高かった」と述懐するネルシーニョ監督の言葉が全てだ。チャンスを逸し、追撃のゴールは67分にレアンドロ・ドミンゲスが射抜いた1点にとどまる。対するG大阪はプレッシャーを受けずにサイドを上がった下平匠がミドルシュートを決め、トドメをさした。

客観的に見れば、2−4のスコアが示すとおり互いに撃ち合った見応えのあるゲームだった。アドリアーノの移籍問題、明神智和の負傷離脱など、いくつか懸案もあった中で、G大阪らしいパスサッカーの復活は、すなわち“強い”G大阪が戻ってきたことを意味するものだろう。
そんな“強い”G大阪に、またしても違いを見せつけられた柏。ネルシーニョ監督をはじめ、選手たちも「決めるべきところで決めないとこうなる」と敗因を分析するも、前々節の磐田戦、そして今節のG大阪戦と守備の綻びが目立ち、堅守から一転して守備面の問題を露呈しつつある。中2日で控える次の試合(6/25vs甲府@中銀スタ)へ向けて敗戦を引きずらずに切り替えることも大事だが、見つめ直す箇所はしっかりと正すべき。たかだがひとつ負けたぐらいではズルズルいかない、かつてとは違う柏の姿を見せてほしい。

以上

2011.06.23 Reported by 鈴木潤
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