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【J1:第17節 清水 vs 川崎F】レポート:10人になって自分たちの強みを生かした川崎Fと、逆にペースを崩した清水。その差が勝ち越し点につながり、川崎Fがアウスタ初勝利を飾る(11.06.23)

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6月22日(水) 2011 J1リーグ戦 第17節
清水 2 - 3 川崎F (19:03/アウスタ/12,217人)
得点者:4' 稲本潤一(川崎F)、13' 山瀬功治(川崎F)、20' アレックス(清水)、44' 小野伸二(清水)、81' 小林悠(川崎F)
スカパー!再放送 Ch308 6/23(木)深00:00〜
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サッカーはメンタルなスポーツだとよく言われる。この試合の後半9分以降、清水の選手とサポーターは、その恐さを痛いほど強く胸に刻みつけられた。

日中の最高気温が35度を越え、早くも今年初の猛暑日となった静岡市。キックオフ時の気温が27.4度と暑さが残る中、立ち上がりはアウスタでの初勝利に燃える川崎Fが完全に主導権を握った。出足や球際の競り合いで優位に立ち、セカンドボールもよく拾って、押し込む場面を多く作る。そして開始4分の右ロングスローから、短いクリアボールを出足良く拾った稲本潤一が豪快に左足を振り抜き、ゴール右隅に先制点を突き刺した。稲本にとっては、これがJ復帰後の初ゴール。これでさらに波に乗った川崎Fは、先発復帰したジュニーニョの左クロスを山瀬功治が難しい角度から頭で決めて、13分に2点目をゲット。その後も清水に反撃の余地を与えず、「川崎F強し」の印象をアウスタに与えた。
しかし、20分に太田宏介が個の力で勝負して左の深い位置からクロスを入れると、ゴール前のエアポケットのように空いたスペースにアレックスが飛び込み、頭でゴール右に決めて1点を返す。これで清水がようやく自分たちのペースをつかみ始め、球際でも負けなくなってボールが回るようになってくる。そして43分の右CKの場面で、井川祐輔のハンドによってPKを獲得。これをキャプテン・小野伸二が冷静に決めて2-2。今度は清水が、前半のうちに2点のビハインドを取り戻す強さを見せつけた。

後半に入ると、お互いに攻め合い、お互いにカウンターを狙って、展開は五分五分。ここまでは両チームの質の高さが随所に観られ、非常に見応えがあって、どちらのサポーターにとっても観て楽しいゲームだった。しかし、後半9分に井川が2回目の警告を受けて退場になると、試合展開はまったく別ものになってしまう。
川崎Fは、田坂祐介に代えてMFの横山知伸をセンターバックとして入れ、ジュニーニョを中盤に下げて4-4-1にシステムを変更。前に1人だけ残し、4+4で守備ブロックを作ってカウンター狙いに徹した。その中で光ったのは、守備のブロックが非常に堅固だったことと、ボールを奪った後の素早い縦パスを受けたジュニーニョや矢島卓郎、山瀬らがしっかりとボールをキープしたこと。それをベースに、「前にボールが出たときに、(中盤が後ろに)残っているんじゃなくて、しっかりついていってセカンドボールを拾おうと話していた」(中村憲剛)という狙いも忠実に実行されていた。それによって、相手陣内まで攻め込むカウンター攻撃が何度も形になり、清水の選手たちに動揺を与えていく。
一方、清水のほうは、「集中して畳みかけていかないといけない勝負どころで、逆に全体が安心して動きが止まってしまった」(高原直泰)という状況が目立ち始め、川崎Fのブロックを攻め崩すような変化に富んだパス回しができなくなっていた。1人1人のプレーもやや雑になって、ミスが出たところで前述のような川崎Fのカウンターを食らい、ますますリズムを崩すと同時に、焦りも増していくという悪循環に陥っていた。
1人多いことが余裕や落ち着きにつながり、よりポジティブになれるチームもあれば、ホッとする気持ちが強くなって、自ら起こすアクションが少なくなってしまうチームもある。現時点での清水は、残念ながら後者のほうだった。こういうとき、よく「若さ」という言葉が使われるが、清水の先発イレブンの平均年齢は、26.09歳。川崎F(27.64歳)よりは多少若いが、若さや経験以外の側面も考える必要があるように思える。

そんな清水サポーターにとってフラストレーションがたまる展開の中、後半36分に交代出場の小林悠にワンチャンスを生かされ、10人の相手に勝ち越し点を奪われた清水。最後は、より守りを固めた川崎Fに対して長いボールを放り込むだけの攻撃になり、ほとんどチャンスを作れないまま無念のタイムアップを迎えた。
川崎Fにとっては、この貴重な1勝がアウスタでの初勝利。これで首位・柏との差を勝点2に縮め、連勝を3に伸ばした。もちろんチームの勢いも、さらに加速されることだろう。
清水にとっても、この試合を制してホーム連勝を果たせば、本当に大きな価値があるはずだった。それを考えると、試合への入り方も含めて、残念な面が多いゲームだった。次は中3日でホーム3連戦の2試合目(6/26@アウスタ)。未だ今季無敗の仙台が相手だが、サポーターの胸に残った苦い後味をすっきりと洗い流すには、ホームらしい戦いで仙台に初黒星をつけるしかない。

以上

2011.06.23 Reported by 前島芳雄
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