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【J2:第17節 鳥栖 vs 愛媛】レポート:自分たちの形を貫いて、チャンスに決めた愛媛に軍配が上がる。攻めの形は作れても、主導権を握り切れなかった鳥栖は、勝点を上積みできず。(11.06.20)

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6月19日(日) 2011 J2リーグ戦 第17節
鳥栖 1 - 2 愛媛 (19:03/ベアスタ/3,837人)
得点者:69' ジョジマール(愛媛)、88' 豊田陽平(鳥栖)、89' ジョジマール(愛媛)
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確固たる自信を持って、信じた道を突き進むことは、時に大きな力を見せる。
そこには、迷いや邪推などは入り込む余地など無く、時間の経過とともに推進力だけが増す。
今節の鳥栖対愛媛戦は、互いのチームカラーを出しつつも、総力で愛媛の力技に鳥栖が屈した試合となった。

誤解のなきようにあらかじめ、この試合レポートの落としどころを述べておく。
鳥栖は、対愛媛の狙いどころを間違えていたわけで無く、90分間を通してそこを出そうと試みていた。
愛媛は、対鳥栖ということでなく、自分たちのサッカーを貫こうとしていた。
その結果が1−2ということであり、互いに目指す方向と手段は間違えていなかった。
しかし、勝負は勝者と敗者に分けられる。狙いどころを突き崩せなかった鳥栖が、自分たちの形を貫いた愛媛に敗れた試合だった。

鳥栖は、立ち上がりからFW池田圭を愛媛DFの裏に走らせ、愛媛の選手と選手の距離を引き伸ばしていた。それに加え、高い位置からプレッシャーをかけて自由を奪い、ミスを誘っていた。DFにボールが入れば、コースを限定し、インターセプトを狙い続けた。その結果、立て続けにシュートを放ち先制点は鳥栖に入る予感を漂わせていた。
でも、この状態は「想定通りだった」(バルバリッチ監督/愛媛)らしく、立ち上がりから「我慢してプレーを続ける」(同)事ができていたらしい。
この“らしい”とつけたのは、バルバリッチ監督の言葉を借りたことだけでなく、試合中の筆者の目にはそのように見えなかったからである。
でも、試合後のバルバリッチ監督の会見と愛媛選手のコメントを聞くと、この“らしい”という言葉を語尾につけるのは不適切であることがわかった。
愛媛は、この状態は「想定通りだった」(バルバリッチ監督/愛媛)ので、立ち上がりから「我慢してプレーを続ける」(同)事ができたのである。

試合後に振り返ってみると、愛媛の戦い方は首尾一貫していたことに気づく。
守備に回れば、ボールに一番近い選手がファーストディフェンダーとなり、4−1−4−1のブロックを形成していた。この愛媛相手にシュートを13本も放つことができた鳥栖だが、筆者の記録では決定機はそのうち2本だけである。
逆に、ボールを奪うと4−3−3的にシステムが前がかりになり、愛媛の攻撃力が増していた。
愛媛のシュートは6本と、鳥栖の半分以下であるが、決定機は3本(筆者の手元の集計)と鳥栖のそれを上回っていた。
そして、結果は愛媛に勝点3が加わり、鳥栖は勝点を上積みできなかった。

今日の結果を選手のコメントで振り返ってみたい。
鳥栖の木谷公亮は、「攻撃のときは、ラインを高くできたし、前節の北九州戦のときよりも改善できたと思います」と攻撃に関しての手ごたえは感じていた。
早坂良太も「やろうとしていることは悪くないけど、最後のゴールというところにつながらなかった」と過程においては問題を感じていない。
ということは、1得点しか奪えなかったが、攻撃の意図には鳥栖らしさが出せていたといえる。
一方の愛媛では、関根永悟は「CBとボランチの3枚で守ることができていたので、高い位置でプレーすることができました」と守備での不安を感じてはいなかった。
この差が、今節の鳥栖対愛媛の得点差になったのだろう。
敗れた尹晶煥監督も、「前半は、チームとしてやろうとしていたことはできていた。最後のところで、決めることができなかった。後半の中盤に差し掛かって、全体的に集中力が緩んだところを突かれて失点を・・・」と、戦術的な問題点は挙げていない。これは、意図した形がある程度できていたということである。

今節の鳥栖対愛媛を、評価するのはとても難しいと思う。
なぜならば、互いに自分たちの形を貫くことができていたからである。
しかし、チャンスに決めた愛媛に軍配が上がり、攻めの形は作れども、最後のゴールが遠かった鳥栖が敗れたのである。これが勝負事であり、試合なのである。
相手がいるからこその結果であり、サッカーというスポーツの特性なのである。
今節の鳥栖対愛媛は、サッカーというものを考えさせられる試合であり、奥深さを再認識させられるものであった。

最後に今回のレポートは、時系列の振り返りが少なく、読みづらいものになった事をお許し願いたい。
そして、それだけ筆者には考えさせられる内容だったことをご理解いただきたい。
これまで多くの試合をレポートしてきたが、その中でも上位にランク付けできる効勝負だったと皆さまに伝わればいいのだが・・・。
サッカーの奥深さは、簡単には計り知れないものである。

以上

2011.06.20 Reported by サカクラゲン
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