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【J2:第16節 京都 vs 大分】レポート:共に勝利の欲しいチーム同士の戦いは、京都のプレスが大分を上回り、勝利をもたらす。(11.06.13)

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6月12日(日) 2011 J2リーグ戦 第16節
京都 2 - 0 大分 (13:05/西京極/7,045人)
得点者:7' 久保裕也(京都)、45' 久保裕也(京都)
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連敗脱出に向け互いに負けられない一戦は、久保裕也の2ゴールで京都が競り勝った。

今節に向け、ディフェンスに手を入れた大分。初出場の藤川祐司や、サイド、センターで適性を見極めながら配置変更。FWには森島康仁に代わり、イ・ドンミョンが先発に入った。
対する京都は3バックに、酒井隆介が初先発し、森下俊、染谷悠太の配置が代わる。秋本倫孝が復帰、加藤弘堅が先発、内藤洋平が左に入った。そして、司令塔には中村充孝が入る。両チームとも何かを変えようという、そんな意気込みを感じさせるメンバーとなった。

早々にスコアを動かしたのはホームの京都。左サイドで、中山博貴の飛び出しに内藤がパスを送ると、中山がこれをマイナスに折り返し、そこに走り込んだ久保が決める。京都が先制する。
ゲームは、京都のプレスが目立っていた。大分の中盤・宮沢正史を自由にさせないことで大分のリズムを奪っていった。ただ、33分にCKから安川有が頭で合わせるなど大分も京都ゴールに迫る。
こう着状態を打ち破ったのは45分、森下俊のロングフィードに、裏に抜けだしたのは再び久保。相手DFの裏に入るとGKの位置を見抜いてループシュート。触られはしたがゴールに吸い込まれた。

後半、大分は森島を投入し4−4−2に変更、京都のプレスに対し、サイドを使いつつ、森島、イ・ドンミョン、チェ・ジョンハンと攻撃力のある選手を前線に置く。これで反撃の態勢を整えると速攻を決め始め、かつ、ミドルシュートも積極的に活用、8分には西弘則がエリア外から、そして、16分には左サイドのスローインからチェ・ジョンハンが豪快なミドルシュートを放って京都ゴールに迫る。
これに対し京都はボールの出どころを抑えに行く、さらに、横につなぐ意識を高めた。大分守備陣にプレスをかけることで効果的なボールを出にくくさせ、空いた中盤を使ってつなぐことで2列目の攻撃参加を促し、落ち着きを引き寄せるとゲームは一進一退という様相を示す。
終盤ドゥトラの退場というトラブルも起こったが、2−0のまま試合終了。京都が8試合ぶりの勝利を収め、3連敗から脱出した。

評価、批判、大いに入り混じる試合だった。試合後、田坂和昭監督は京都のプレスに対し「そこをワンタッチでかわすのか」「サイドを上手く起点にしてサイドチェンジを有効に使いないさい」と対策し、後半それを表現したと話したが、一番面白いと思わせたのは前半の終盤に見せたGKも参加してポゼッションしたところだった。
京都FW久保のプレスが甘かったこともあり、GK・清水が起点となり池田達哉が右、阪田章裕が左に開くと、充分に周囲を確認するだけの時間が生まれた。京都の中山のサイドは守備の意識が高いので、その逆の阪田を起点にすれば、京都のプレスは充分かわせると、スタンドから観ると判断できたのだ。田坂監督はGKへのバックパスを不味いプレーと判断されておられたが、ポゼッションとして充分に良い状況だと観えた。阪田をフリーにさせ、裏の西、逆サイドの前田俊介、或いは土岐田洸平へと送れるだけの判断が出来れば、充分に京都を攻略出来たのではと思わせた。
逆に言えば、京都のプレスはまだ改善の余地、意識を高めなければならないポイントがあるという事だろう。

京都の攻略。田坂監督が明かしていた「ワンタッチでかわす」「サイドが手薄」、さらには、ワンテンポ遅れてもボールに行くのでそれをかわす、というのはこれからどのチームでもやってくるだろう。厳しいことを言えば「弱点の解り切った守備」ということになる。
弱点が見つかった場合どうするか?大体は「弱点を補う」となる。だが、大木監督は違う考えを持っているようだ。それは(意訳も入るが)「自分たちのストロングポイント、自分たちの武器で、弱点を突かせなければいい」という考え方である。サイドが手薄なら「サイドに出させなければいい」、ワンタッチでかわすなら「もっと人をかけて奪い取ればいい」ということだ。
相手が京都を攻略するか、その前に京都が自分たちの武器で相手を粉砕するか、そのどちらか。どちらが勝つか、まさに勝負師の思考回路、だが―、ワクワクさせてくれるのも確かである。選手もこの考え方に染まれれば、もっと危険な香りのするチームに変ることもできるのではとも思う。選手のこの戦い方、大木監督の考え方も含め、もっと達成できる様に期待したい。

最後に、京都の守備時に非常に気になるポイントを一つだけ。「ボールに行く」というプレーの、その思想には「ボールを奪う」という大前提がある様な気がするのだが、そこに意識を置いていない選手がいるのでは、と思わせるところだ。
相手がボールをキープしている状況で「ボールに行く」のであるから、「奪い切れない」と考え、「パスコースを限定」と考えるのも良く解る。だが、その最大の欠点は、相手が、その「パスコース限定のボールへ行く」プレーをプレッシャーに感じていない、ということである。プレッシャーに感じていないから相手は状況を判断してパスを出す、それが、相手の攻撃となり押し込まれる、となっている様に観えるのである。「ボールに行く」、それは「相手のボールを奪いに行く」行為であり、「相手がプレッシャーに感じる」行為でなくてはならないといけないのではないか。ここ数試合、この点でどうしても気になってしまうのである。

以上

2011.06.13 Reported by 武田賢宗
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