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【J2:第16節 愛媛 vs 鳥取】鳥取側レポート:恩恵と災いをもたらした雨。愛媛の圧力に耐え切れず、鳥取が衝撃的な逆転負け…(11.06.13)

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6月12日(日) 2011 J2リーグ戦 第16節
愛媛 3 - 2 鳥取 (13:04/ニンスタ/2,775人)
得点者:25' 実信憲明(鳥取)、32' 阿部祐大朗(鳥取)、66' 齋藤学(愛媛)、88' 内田健太(愛媛)、90'+1 前野貴徳(愛媛)
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☆愛媛側レポートはこちら

試合中と同じ、ずぶ濡れのジャージー姿のままで記者会見場に現れた松田岳夫監督は、「時間の経過とともに、ピッチが通常のサッカーをできる状態ではなくなってしまった。(愛媛に)ディフェンスの背後にボールを入れられて、そこを基点に攻撃された。対してウチは、うまくそこを使うことができなかった。雨の日のゲームができたか、できなかったかで、勝負は決まったと思います」と語った。鳥取にとって「PRIDE OF 中四国」第2戦となった愛媛戦。指揮官の言葉通り、雨に翻弄された鳥取は、前半に2点をリードしながらも、終盤の約25分間に3点を奪われるという、衝撃的な逆転負けを喫した。

午前中からの雨が、試合開始30分前に一度はやんだものの、試合が始まると、キックオフを待っていたかのように土砂降りに変わった。しかし最初のうちはピッチ上も、グラウンダーのパスに影響が出る場所は限られており、鳥取はしっかりパスをつなぎながらチャンスをうかがう。25分には美尾敦のFKからのこぼれ球を、実信憲明が体勢を崩しながらも左足でシュート。愛媛の選手に当たってコースが変わり、ネットを揺らした。
さらに32分には、『雨の恩恵』を受けて追加点を奪う。丁東浩が右サイドにロングボールを蹴り込むと、落下点に入っていた愛媛DF高杉亮太が、水がたまったピッチに足を取られて転倒。スペースに流れたボールを拾ってドリブルで進んだ小井手翔太のセンタリングを、阿部祐大朗が合わせてリードを広げた。

鳥取が前半に2点を奪うのは、J2昇格後初めてのことだが、その後はペースが乱れた。2−0とした直後には、愛媛の石井謙伍にフリーでシュートを打たれたが、右ポストに当たって難を逃れた。39分には小井手のバックパスが、ピッチ上の水の影響を受けて止まり、愛媛の齋藤学にインターセプトされてカウンターを浴びる。齋藤のパスを受けた石井を奥山泰裕が倒したプレーでPKを与えてしまったが、これも石井が外して失点を免れた。

大きなピンチがありながらも、幸運に恵まれてスコアは2−0。鳥取としてはハーフタイムに修正し、主導権を奪い返したいところだった。しかし、依然として雨は降り続き、至るところに水がたまったピッチは、松田監督が冒頭のように語った「通常のサッカーをできる状態ではない」まま。60分過ぎには小降りになったものの、ピッチ状態は変わらず、鳥取に多くの災いをもたらすことになる。

グラウンダーのパスは転がらないため、両チームともに浮き球を使うプレーが増えたものの、ボールが、最初のバウンドで加速した後に2バウンド目で止まったかと思えば、次は最初のバウンドで止まるなど、実信が「どう動くのか予想できなかった」と振り返った通りの不規則な動きを繰り返した。守備ではセーフティーなクリアを選択することが多くなるが、鳥取側が大きく蹴り返そうとしても飛距離が出ない。後半開始から徹底してディフェンスラインの背後にロングボールを蹴り込み、セカンドボールを拾ってはスペースを突いてくる愛媛の攻めに、防戦一方となった。

もちろんピッチ状態の難しさは愛媛にとっても同じ。鳥取もディフェンスラインの背後にロングパスを蹴り込めば、相手は苦しいクリアにならざるを得ず、カウンターで加点することはできないまでも、ラインを押し上げることはできるはずだった。しかし、松田監督が指摘したフィジカルの問題や、ディフェンスラインが下がり、ボールを奪い返すエリアも下がったことなどが影響して、自陣から抜け出せない状況が続く。

また、小井手が「ウチは前からボールを追ったとき、ファウルになることが多かった。そうなると愛媛は(FKで)良い状態でボールを蹴ることができる」と振り返ったように、相手の背後にボールを入れても、長時間の攻撃にはつなげられなかった。対して愛媛は、鳥取守備陣に苦しいクリアを強いて、スローインから攻め続ける。特に鳥取の左サイドへのロングボールは効果的で、左サイドバックの奥山や、左センターバックの戸川健太は、何度も背後のスペースに走らされ、利き足とは逆の左足でのクリアを余儀なくされた。

3失点はいずれも、愛媛の波状攻撃をクリアし切れず、ゴール前の混戦から奪われたもの。後半の立ち上がりから劣勢だったが、66分までは無失点に抑え、1点差とされた後も何とかしのぎ、逃げ切りに近づいていた。しかし、88分に追いつかれると、アディショナルタイムにも失点。J2昇格後、初の連勝どころか、勝点1を持ち帰ることもできなかった。

これまでは、攻撃力の乏しさを守備の奮闘で補った試合が多かったが、今回は逆になっての逆転負け。服部年宏は「誰かのせいではなく、小さなミスが重なっての失点が続いたので、全員のミス。きちんと受け止めて、次につなげなければいけない」と巻き返しを誓った。愛媛とのホームでの再戦は、12月3日の今季最終節。J2初年度の集大成であると同時に、この敗戦から何を学んだのかが問われる一戦ともなるはずだ。

以上

2011.06.13 Reported by 石倉利英
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