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【J2:第16節 水戸 vs 富山】レポート:水戸、「初ゴール祭り」で富山に快勝。果敢なサイドアタックで3−3−3−1を粉砕!(11.06.13)

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6月12日(日) 2011 J2リーグ戦 第16節
水戸 3 - 0 富山 (13:04/Ksスタ/2,582人)
得点者:26' 小池純輝(水戸)、65' 島田祐輝(水戸)、73' 神村奨(水戸)
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右MFに小池純輝、左MFに島田祐輝。柱谷哲二監督が放った2本の矢が、富山の急所をえぐり抜いた。これまでの水戸は片方にサイドアタッカーを置いた場合、逆サイドには小澤司や小幡純平らパサータイプの選手を起用してきた。それは、サイド攻撃一辺倒になるのではなく、FWに近い位置で起点を作って攻めようという狙いがあった。

ただ、対する富山は3−3−3−1という独特のシステムで、人が真ん中に密集している分、サイドが空く。そのスペースを突くために、柱谷監督は小池と島田を並べたのである。結果的に柱谷監督の狙いが見事にはまることとなった。「富山は3バックなので、サイド攻撃が有効になってくる。島田と小池が突破を見せ、サイドバックを絡めて攻めることができた。狙い通りだったと思います」。試合後、柱谷監督はしてやったりの表情を見せた。
序盤から水戸の両サイドが鋭い突破からチャンスを作り出していった。25分には左サイドを突破した島田のクロスをファーサイドに走り込んだ常盤聡がヘディングシュート。惜しくもGKに防がれるものの、試合開始から水戸のゴールの匂いが漂っていた。
そして迎えた26分、右サイドから村田翔が中央にクサビを入れ、ボールを受けた常盤が縦にボールを入れる。そして遠藤敬佑から横パスを受けた小池がワントラップしてから豪快にシュート。ゴール左隅に突き刺さり、4月23日以来のホームでのゴールを挙げる。
そのゴールで勢いに乗った水戸はさらに攻め手を強める。それにより、後手に回った富山は平出涼と西野誠が最終ラインまで下がることとなってしまい、中盤が森泰次郎1枚となってしまう。その横のスペースで村田と西岡謙太が起点となり、中から外へ、外から中へ。頻繁にボールを出し入れし、完全にボールを支配する。後半はほとんどの時間、富山陣内で試合が進められた。

そして65分、ゴールキックを受けた途中出場の神村奨が冷静に右サイドに展開すると、小池が鋭いドリブル突破を見せ、ペナルティエリアまで持ち込み、シュートを放つ。ボールは相手DFに当たってゴール前に転がり、走り込んだ島田祐輝が蹴り込み、貴重な追加点を挙げる。さらに攻め立てる水戸は、73分、再び小池が右サイドを疾走し、そのまま強烈なシュート。GKがなんとかはじいで防ぐものの、ファーサイドに転がったボールを走り込んだ神村が押し込み、ダメ押しゴールを決める。
小池は今季初ゴール、そして島田と神村はプロ初ゴール。神村にいたってはデビュー戦ゴールというめでたいこと尽くしで、8試合ぶりの勝利に花を飾った。小池と島田の起用、さらに神村の投入など柱谷監督の手腕が呼び込んだ大勝劇であった。

しかし、試合後、監督も選手も満足した表情は見せなかった。「これを続けなくては意味がない」。今季の水戸に大切なことは積み上げること。この日のサッカーをこれからも続け、そして必然的にゴールを奪えるチームになることを目標に選手たちは戦っている。「まだ柱谷監督が目指すところからは遠く離れている。もっともっとやらないといけない」と村田が言うように、これからさらにすべての質を高めていかなければならない。柱谷監督も「決められる場面は他にもたくさんあった。まだ精度が低い。今日はゴールが入ったけど、まだ自信を持てるものではない。これを続けられるようにならないといけない」と大勝したチームを戒めた。1つの勝利に浮かれることなく、上を見るチームに希望を抱かざるを得なかった。柱谷監督率いる水戸は、もっともっと強くなれると確信できる勝利であった。

富山は、「本当にふがいない試合をしてしまった」と安間貴義監督が肩を落としたようにチームのいいところを出せずに完敗を喫した。問題は負けたことよりも「トライできなかったこと」(安間監督)。水戸のアグレッシブな攻撃に対し、富山DFラインが「不安定で守備が定まらず、そしてどんどん重心が下がってしまった」(安間監督)。3−3−3−1というシステムを採用している理由は1人1人の距離を近くしてしっかりプレスをかけてボールを奪い取るというアグレッシブな姿勢を引き出すためにある。相手の攻撃におびえて下がってしまっていては、チームのコンセプトは成り立たないのだ。

「泥水を飲む覚悟、待つ覚悟はできている」と安間監督は我慢強く長期ビジョンでチームを作る決心を胸に秘めている。しかし、成長するためにも選手たちが勇気を持ってトライする姿勢がなければはじまらない。「失敗も成功もなく終わるのがすごく残念」。安間監督のこの言葉が、この試合での富山を示している。監督の覚悟に応えるためにも、チームとして今、何をすべきなのか。その答えを次節にこそ、見せてくれることに期待したい。

以上

2011.06.13 Reported by 佐藤拓也
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