6月12日(日) 2011 J2リーグ戦 第16節
徳島 2 - 2 岡山 (16:04/鳴門大塚/4,885人)
得点者:35' チアゴ(岡山)、64' ドウグラス(徳島)、70' 津田知宏(徳島)、90'+3 小林優希(岡山)
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「徳島、3度目の過ち」と言ってしまえば簡単である。またしても喫してしまったアディショナルタイムの失点を繰り返す課題として取り上げ、それに対する猛省をチームへ求める内容にまとめたなら、ゲーム報告は容易に書き終えられるだろう。
しかし、この一戦のレポートとして本当に発信すべきことはそれでないと確信を持っている。徳島が後半に見せた凄まじいまでの気迫と執念。それこそが何よりここに記されなくてはならないもののはずだ。
前半の徳島は間違いなく苦しい状況にあったと言えよう。「どこまでボールを繋ぐのか、もしくはレインサッカーに徹するのかという見極めが非常に難しかった」と美濃部直彦監督も振り返っていたが、試合開始直前から突然激しさを増した雨の影響で選手たちのプレーに迷いが見られ、意図のハッキリしないパスが至る所で発生。それによってチームは主導権を岡山に握られ、そのうえCKのセカンドプレーから痛い先制点まで奪われてしまったのである。
だが迎えた後半、徳島はガラリと変わった姿を示す。「もっと前に長いボールを入れて今日の状態に合ったサッカーをやろうとハーフタイムに再認識した(柿谷曜一朗)」チームは統一された意識と狙いのもと一気にシフトアップ。激しい気迫をしっかり自らのエネルギーへと変換させ、ボールへの執念を素晴らしい走力へと繋げて、見る見る岡山を自陣に釘付けとしていった。
また、後半から投入された佐藤晃大がチームのエンジン回転数をいっそう高めていたのは間違いない。労を惜しまない動き直しでボールの受け役にもスペースへの飛び出し役にもなる彼によって、両脇の津田知宏とドウグラスも働き所が明確に。前半にはほとんどなかった前向きの仕掛けがその2人にも次々生まれるようになり、そこからチームは得点への距離をどんどん縮めていったと言えるだろう。
そしてついに徳島はその勢いを結実させる。64分、津田の諦めないスプリントが呼び込んだPKをドウグラスが決めて同点とすると、続く70分には途中投入された島村毅のクロスに対し津田がマーカーより一歩先手を取ってプッシュ。見事にスコアをひっくり返して見せたのである。
さらに、徳島の気迫と執念は守備面でもビンビン伝わってきた。アンカーに入った島村が岡山のチアゴにも競り負けない強靭なフィジカルを発揮して最終ライン前を堅く締めれば、柿谷と衛藤裕は抜かりなく中盤のスペースをケア。加えて三木隆司を中心とするDF陣も先読みの難しいボールの行方を集中して見極め、確実なプレーで岡山攻撃陣にゴールへ近付くことさえ許さない守りを続けていったのだ。
このように後半の徳島の戦いは本当に見事なものであった。技術や戦術がもう全く関係ないようなピッチ状態の中、これほどの気持ちを見せ、実際それを逆転という形にまで持っていったのだから高い評価に値しないわけがない。しかも待ちに待ったエース津田の復活弾、途中投入された佐藤や島村の活躍はチームにとって大きなプラス材料。それだけに次節いよいよやってくるFC東京との激突にも期待は高まる。
ただ最後に、全く触れないままにはいかないだろうから言えば、今節またしても顔を覗かせてしまった「最後の詰めが甘い(美濃部監督)」部分と如何にして決別するかは当然これからの徳島に一段と強く問われるところ。言われなくとも選手たちは分かっているはずだが、このような勝点の取り損じを今後も繰り返してしまうようでは目指すJ1昇格には間違いなく届かないのだから。「何回もそれをやってる僕らが悪いだけです。最後に失点する姿を見に来ているサポーターなどいるわけないし、そういうのを無くしてサポーターを喜ばせたいし、しっかり勝利してより多くのサポーターに観に来てもらえるようにいたいです」という柿谷の言葉を信じ、チームとしてのその早急な改善を待ちたいと思う。
以上
2011.06.13 Reported by 松下英樹
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