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【J2:第15節 栃木 vs 水戸】水戸側プレビュー:やるか、やらないか。(11.06.03)

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6月4日(土)J2 第15節 栃木 vs 水戸(13:00KICK OFF/栃木グチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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バチ! ドカ! ドス!

今週最初のトレーニングとなった火曜日、練習場に入ると、ピッチの中から体と体が激しくぶつかり合う音が聞こえてきた。そして、「鳥栖はもっと強かったぞ!」と秋葉忠宏コーチの声も響き渡っていた。これまでも柱谷哲二監督の厳しいトレーニングのもと、選手たちは鍛えられてきたが、今週は今まで以上に気迫と危機感に満ち溢れていた。それは練習場の外にまで伝わってくるほどのみなぎり方であった。
「今週のトレーニングは今までと雰囲気がまったく違った。本当に1つ1つのプレーに厳しさがあった。毎日これぐらいやらないといけないと思います」と村田翔は熱を込めて語った。

そうなるのも当然と言えるだろう。前節鳥栖戦で水戸はホームで0対5という大敗。単なる負けではない。2失点目以降集中力を欠いて失点を重ねた「ふがいない試合」(村田)であり、震災の被害に遭いながらも応援してくれる多くの人たちの期待を裏切ったと言える内容であった。「ホームで0対5という力負けはもうあってはならないこと。このチームは若いからとかいうことは関係ない。絶対に許されない」と柱谷監督は激しい口調で語った。もう二度と同じ過ちは許されない――鳥栖戦後、チーム内は緊迫感に包まれている。

その1試合によって水戸が置かれる立場は大きく変わったと言える。現在6試合勝利のない水戸。鳥栖戦以前は勝利こそなかったが、内容は決して悪くなかったため、チームとして一定の自信をつかめていた。「自分たちはできるんだ」。その思いが若い選手たちの中に浸透していた。しかし、前節鳥栖戦でおぼろげな自信は木っ端みじんに砕かれることとなってしまった。
「ちょっとでも甘い気持ちを持っていると鳥栖戦のようなことになるということが分かった。自分たちを見つめ直すいい機会になったと思う」(岡本達也)。若き水戸が迎えたはじめての試練。この現状を乗り越えるためにも、まずは「大敗のショックからメンタル面を立て直す必要があった」(柱谷監督)。そのために鳥栖戦でことごとく敗れた1対1の局面を中心に鍛え直すことからリスタートを図ったのである。毎日、今までにないほど熱く激しいトレーニングが行われ、1週間前とは選手たちの目の色が明らかに変わることとなった。

「次の試合が本当に大事。そこでやれない選手はウチにはいらない」。前節終了後、本間幸司がそう言い放ったように、大敗した後の今節がチームの今後を左右すると言っても過言ではない。そんな重要な一戦で、北関東ダービーを迎えるのは何かの縁かもしれない。昨年も6試合勝利がなく、チーム状態がどん底の時に対戦し、水戸は1対0で栃木を下し、チームは息を吹き返した。その再現を狙いに、グリスタへ乗り込むこととなる。
「栃木は松田浩監督が3年間指揮を執って、年々レベルアップしている。本当に強いチームだと思いますね」と柱谷監督は、北関東のライバルの力を認める。実際、現在3位につけており、目標である「J1昇格」を視野にとらえた戦いを演じているだけに、強豪であることに疑う余地はない。
ただ、北関東王者の水戸から見れば、栃木は「北関東のかわいい後輩」にしか過ぎない。リーグ中断中に行われた練習試合でも水戸が4対0で圧勝をおさめており、力の差は明白。今節も水戸の攻撃的なサッカーで栃木の組織的なディフェンスを打ち破って、あらためて力の差を示したい。

しかし、今節の相手は栃木であって、栃木ではない。まずは自分たちとの戦いに勝つことが求められる。「今は相手云々ではなく、自分がやるかやらないか」(小池純輝)、「とにかくやるかやらないかですよ」(村田)。奇しくも2人の選手がまったく同じことを口にした。「やるかやらないか」。結局は自分たちの問題なのである。それは「攻守において自分たちからアクションする」柱谷サッカーの原点でもある。相手は関係ない。自分たちの100%を出し切ることが今の水戸にとって大切なのである。

思い出したいのは、昨季の第36節栃木戦での中山悟志(現Vファーレン長崎)のゴール。相手GKに必死にプレッシャーをかけて、キックを体に当てて、そのままゴールとなった。その1点で水戸は「2年連続北関東王者」の勲章を手繰りよせたのだ。格好悪くてもいい。今できる最大限のことをすることが勝利の条件である。特にダービーでは、そうした気持ちの部分が最も重要となってくる。

やるか、やらないか。このダービーに対しての、サッカーに対しての、水戸という町に対しての、支えてくれる多くの人に対しての熱い思いを、選手たちがピッチの上で最大限に発揮することができるか。要は、そこだけだ。

以上

2011.06.03 Reported by 佐藤拓也
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