スカパー！生中継 Ch183 後01:50〜
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前節・仙台戦は3-3という派手な撃ち合いとなった磐田。合計6つのゴールが生まれた試合はスリリングなものになり、ある意味“おもしろい”展開となったが、上位進出のためにはロースコアで堅実なゲーム運びも見せたいところ。3つの失点がいずれもクロスボール絡みという点も少し気掛かりではある。ただ、2009年の就任以来、3年目を迎えた柳下正明監督の下、チーム作りという点では着実に前進していることを感じさせる一戦でもあった。
先の仙台戦では序盤の2失点。相手がカウンターに鋭さを持つ仙台であることを踏まえると、ビハインドとなり前線に枚数をかけたところで逆襲を食らいさらに傷口を広げる…、といった泥沼の展開も考えられた。ただ、ここでチームのコントロールを失わなかったことが大きい。0-2で前半を折り返すと後半開始から[3-5-2]にシステムを変更。両サイドの駒野友一、パク チュホをウイングバックの位置に上げて反撃を仕掛けた。結果的に“最低限”のところで持ち堪えたことが勝点1につながったが、“忍耐力”とも言うべきこの粘り強さは年を追うごとに増している。試合中のシステムチェンジという難題にも選手達は柔軟に対応してみせた。ルーキーが複数名いたにも関わらず、である。耐えに耐えて掴んだ勝点1を生かせるかどうか。全ては今節のホームゲームにかかっているだろう。次節の静岡ダービーを見据えても落とせない一戦になる。
今節ホームに迎えるのは福岡。注目すべき点はもちろん異なるユニフォームを着てヤマハスタジアムのピッチに立つメンバーである。特に中盤のマッチアップは非常に興味深い。松浦拓弥、成岡翔と対峙するのは山本康裕、ルーキーの山田大記、小林裕紀といった面々。今季いわゆる“世代交代”がより強調される形となった磐田に対し、サックスブルーをよく知る福岡のキーマンはいかなる手を打ってくるか。田中誠と前田遼一の攻防も見逃せないところ。駆け引きに優れた両者のマッチアップは自ずと見応えあるものになる。中盤、そしてゴール前で互いのプライドが激しくぶつかる一戦はサックスブルーの“過去”と“未来”が交錯する90分になるだろう。
まずは序盤の攻防だ。今季未勝利ながらここ2試合連続で前半に先手を取っている福岡を軽視はできない。この試合でも前半からトップパフォーマンスを発揮してくるようであれば、前節序盤でつまずいた磐田にとっては最もリスクある時間帯となるだろう。
以上
2011.05.20 Reported by 南間健治
