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【J1:第11節 仙台 vs 磐田】プレビュー:若さと勢いのある磐田の攻撃を受け止め、理想的な逆襲へと持ち込めるか。開幕6戦負け無しもかかる仙台の戦いぶりやいかに。(11.05.13)

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5月14日(土)J1 第11節 仙台 vs 磐田(13:00KICK OFF/ユアスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
スカパー!生中継 Ch308 後00:55〜
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連勝は3で止まり、首位からも1節で後退したが、開幕からの無敗を5と続け、未だ上位(3位)につける仙台。
今節も敗戦を免れれば、2002年の開幕5連勝による5戦無敗記録を超え、J1での開幕からの無敗継続においてクラブ新記録となる(ちなみにJ2も含めれば、仙台は2007年に、開幕から11戦負け無しという素晴らしい記録を持っている)。
だがそんな仙台が今節ホームに迎えるのは、昨年の今頃とは異なり現在6位とよい位置につけ、前節は山形を4-0と粉砕するなど、上昇ムード著しい磐田。記録継続のために超えるには、決して低くない壁である。

仙台に好調をもたらしているのは、5試合でわずか2失点の守備。昨年からクレバーな守備を続けていた鎌田次郎に、曹秉局、角田誠の新加入組が、ディフェンディングサードのセンター部で強さをもたらし、ゴールマウスに鍵をかけるGK林卓人も好調を持続しているが、今名前を挙げた選手が皆口を揃えて言うのが「自分たちだけで守備を頑張っているわけではない」との言葉。その通り今の仙台は、ピッチに立つ全員がまず守備で最大限の奮戦をし、その後にカウンターで相手ゴールを脅かす戦いを基本線としている。

ただそれでも、攻めには例年以上の鋭さがある。その理由は、ただ自陣奥深くに籠もって耐えているだけではなく、相手ボールを引っかける守備網を最低でもハーフウェーライン付近まで広げられていること。手倉森誠監督は昨年終了時、「ただ守るだけでは厳しい。攻撃にもつなげるため、来年は一人一人の守備エリアを広げていきたい」と語っていたのだが、今季の仙台はまさにこの課題を乗り越えた姿によって好成績を得ている。

というわけで磐田戦に向けても、仙台は守備を念入りに確認し、そこからの逆襲をどう繰り出していくかに重点を置いたトレーニングを続けた。要約すれば「磐田のサイド攻撃をどう封じて、奪ってからは逆にどうやってサイドの裏を突くか」ということになるか。

手倉森監督は磐田攻略のカギとして、磐田の大きな武器の一つである両サイドバックのポジションを挙げる。「特に(右の)駒野は本当にいいサイドバックだが、攻撃となると積極的に前の位置をとりたがる。そこに上手く、ボールを奪ってから自分たちの選手が飛び込んで行けばチャンスは生まれる」。2008年のJ1・J2入れ替え戦では、思えば駒野友一に終始押し込まれ続けた仙台だが、あれから時が経ち、今はやられるだけじゃないぞというところを見せてほしいものである。

もっとも、仙台が守備を徹底してこの一戦に臨む理由として、万が一先制されるとやっかいという思いがあることも想像に難くない。今季、一気に若返りが進んだ磐田。中盤には小林裕紀、山田大記の明治大卒ルーキーが2人揃って名を連ね、前線にも絶対的存在である前田遼一の横に、プロ5年目を飛躍の年としたい山崎亮平(手倉森監督はこの選手のスピードは要注意と語っていた)が配された磐田。この「22歳トリオ」に加え、西紀寛の長期離脱によってポジションを掴んだ21歳の山本康裕が右サイドから攻撃のタクトを振るう。

この、サックスブルーのヤングガンズを乗せてしまうと、それこそ前節のような爆発力を発揮させてしまう恐れがある。逆に粘り強い守備で彼らの思い通りにさせず、「若さ故の過ち」を誘発させることができれば、ホーム・ユアテックスタジアム仙台の雰囲気も手伝って、仙台はこの試合を自らのゲームとすることができると思われるが、どうか。

とはいえ磐田も、ここまで5試合で3失点と守備は上々の出来。仙台に決定機はそう多くやってこないことも考えられるだけに、ただ攻撃を封じるだけで無く「勝ちきる」ことは、決して楽な目標では無い。

最後に、仙台の人員に関わるケガの情報を少し。
連戦が明けたところで、仙台には細かな負傷が相次いだ。梁勇基も左足を痛め本調子ではない上に、古巣相手に意気込む太田吉彰(昨年は磐田相手に、ヤマザキナビスコカップ準々決勝第1戦で得点を決め、リーグ戦でも3-0で大勝した第30節には右サイドから活きたクロスを何本も供給。一方、ナビスコカップ準々決勝第2戦で負った負傷から、チームが苦しんだ秋口には出場機会を失った経験も)も右のハムストリングを痛めて、実戦形式の練習には参加していない。
だがそれでも太田は「痛みはあるが、大丈夫。小学校の頃から育ててくれて、今こうしてプロでやっているのもジュビロのおかげ。ただ、今も自分は進化していると感じられているから、その姿を見せて恩返しとしたい」と、この一戦にやる気満々。元々、短い時間に流れを変える働きも可能な選手なだけに、起用法には注目だ。

また、F東京時代から「磐田キラー」として名高い(磐田にとっては憎らしい存在である)赤嶺真吾が、左足首の捻挫による前節の欠場を経て、今節は問題なく戻ってきそうだ。素早い攻めからサイドを突き、最後は彼のワンタッチゴール(そういえば今週の練習後、彼はしきりにボレーシュートの練習をしていたなと、今思い出した)という展開は、仙台にとって理想の形といえるが、果たしてどうなるか。

以上
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