スカパー！生中継 Ch182 後01:50〜
☆totoリーグ
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新潟はここまで5戦負けなしだが、今節は故障者が続出した。FWブルーノ ロペス、チョ ヨンチョルという攻撃の核が離脱する。その状態の中、手腕を発揮しようとしているのがゲームメーカーのMFミシェウ。急ごしらえの攻撃陣をまとめ上げ、ホーム2連勝を狙う。柏は試合巧者ぶりを発揮して首位に立った。上り調子の攻撃陣を軸に4試合ぶりのアウェイ勝利を目指す。
新潟にとって得点源を欠いて迎えるホーム戦。ただ、ミシェウの表情に硬さはない。「ヨンチョルやブルーノがいないのは痛いけど、代わって入る選手たちも戦い方は分かっている。チームの調子にも変化はないですよ」。首位の柏を相手にも気後れはない。「柏は完成されたチーム。リスペクトしながら、自分たちの戦い方をしたい」。さりげなく自信をのぞかせた。
ツートップの一角に入るミシェウの周囲は、顔ぶれが変わる。FWブルーノ ロペスに代わって川又堅碁か酒井宣福の初スタメンが濃厚で、チョ ヨンチョルの代わりの左サイドハーフは木暮郁哉が務める。12日の紅白戦、川又にはプレスをかけるタイミングを指示、木暮には左サイドでパス交換するエリアをアドバイスした。「彼らには特長がある。それを引き出せばいいだけ」。そのために、自身の機動力をフルに発揮する。
サイド、中盤、最終ラインと攻撃の起点を作るためにあらゆる場所に顔を出す。そしてボールをつないでは、すぐに次の起点に走る。「責任があるのでね」。昨季はマルシオ リシャルデス（現・浦和）と2人でゲームメークを担った。今季は要所で攻撃を組み立てるのはミシェウの役目だ。ただ、それをプレッシャーとは思っていない。「これが自分の役割だから」とさらり。一見戦力ダウンと思われる陣容もミシェウにとっては「若手の力を引き出すチャンス」。そのために、巧みなゲームメークを披露する。
柏は前節、浦和に3-1と快勝して首位に返り咲いた。サイドに起点を作り、最後は中央で北嶋秀朗が勝負。あるいは中盤でボールを奪ってのカウンターと、思い通りにゲームを操った。状況に応じて戦えるのが、今の柏の強みである。浦和戦はそれまでの試合のように、前線からプレスをかけるのではなく、中盤でセカンドボールを支配し、浦和の攻撃陣をゴール前に近づけなかった。ボールを持ってからは精度の高いパスをつないだ。
新潟戦も相手のストロングポイントを抑えるために、戦況には柔軟に対応してくるだろう。全体をコンパクトに保つ、新潟の陣形の裏を狙う。またはサイドに起点を作らせずにボールが動く範囲を限定させる、など、主導権を握らせないまま、自分たちに流れを引き寄せに来るはずだ。
新潟はポゼッションからの速攻、柏は速いパス回しと、ともに長所がはっきりしているチーム同士の対戦。自分たちの良さを出し切ったほうが勝点3をつかむ。
以上
2011.05.13 Reported by 斎藤慎一郎（ニューズ・ライン）
