5月14日(土)J2 第12節 水戸 vs 熊本(13:00KICK OFF/Ksスタ)
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☆totoリーグ
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5月11日の練習前、柱谷哲二監督は選手たちをグラウンドに座らせ、約30分間、選手たちに激しい口調で語り続けた。
「(北九州戦で)本当に100%出し切ったのか。結局レフェリーの文句を言って終わりにしてないか。その辺の甘さが出ている。今、みんなの中には強い気持ちと弱い気持ちが入り乱れている。早く弱いところを消さないとプロとして続けていくことはできない。このままでは被災地の方々に『頑張ってます!』と言えない。悔しかったらピッチで証明してくれ」
前節北九州戦、「負けるべくして負けた試合」と柱谷監督が振り返るように、水戸らしさを出せずに終わってしまった。前々節湘南戦のように持っている力を出し切れるゲームもあれば、前節北九州戦のように自分たちのよさを出せずに終わってしまう試合もある。「2つの顔が出てくるようでは、まだ強いチームになれない」と柱谷監督は言う。
ただ、勝敗も大事だが、それ以上に今年の水戸において大切なことはトライできたかどうか。今、水戸はチームのベースを作っている段階であり、トライしなければチームとしての未来はない。前節、その“トライ”をしなかったことに柱谷監督は落胆しているのだ。
「試合前にサイドチェンジをしていこうと指示をしたんです。でも、90分間で1本もサイドチェンジをしなかった。それで勝てないのは当然ですよ」(柱谷監督)。
ダイヤモンド型の中盤の北九州に対し、水戸はサイドチェンジを多用して、相手の1ボランチの横で起点を作って攻めるのがコンセプトであった。しかし、狙いとするプレーをできず、逆にトップ下の選手を捕まえ切れずにバイタルエリアを攻略されてしまうという相手のよさばかりが目立つ試合展開を招いてしまった。
「北九州戦は僕の責任です」と村田翔は語る。「自分の得意なプレー」であるサイドチェンジを試合の中で出せなかったことが敗因となってしまった。それだけに「実力の問題もあるし、意識の低さもあった」と反省する。しかし、決して肩は落としてはいなかった。「監督が言っていたことは自分でも気づいています。もう北九州戦のような試合は絶対にしてはいけない。消極的なプレーや弱さは絶対に見せない。アグレッシブにトライしていきたい」。自分に言い聞かせるように、村田はそう口にするのであった。
今季2勝1分とまだ負けのない得意のホームゲーム。いかに自分たちでボールを動かして、能動的に攻撃を繰り出すことができるか。そこが今節のすべてとなるだろう。「ウチは相手に合わせてサッカーをすることができない。自分たちのやるべきことをやるだけ」(柱谷監督)。そして、2試合連続無得点という悪い流れも断ち切りたい。村田だけでなく、すべての選手が自分の100%を出し切ることが勝利の最低条件となるだろう。
現在、3勝1分1敗で5位につける好調の熊本は、「高木(琢也)監督になって2年目。昨年築いたベースに、しっかり補強で上積みできている。J1を狙えるチーム」と柱谷監督が言うように、昨年から大きく成長を遂げたチームである。水戸の強みを「躍動感」とするならば、熊本の強みは「安定感」。3試合で喫した失点はリーグ最小の2。安定した守備が武器のチームだ。ただ、攻撃力も侮れない。191cmの長身FW長沢駿を軸にパワフルな攻撃を仕掛けてくる。長沢への対処も重要だが、水戸がすべき守備は長沢にボールを出させないようにすること。ボールの出所にしっかりプレスに行くという積極的な守備で主導権を握りたい。
柱谷監督と高木監督は東京V時代に監督とコーチの間柄。「僕のやろうとしていることは全部分かっているでしょうね」と柱谷監督が苦笑いをするように、おそらく高木監督は水戸を徹底的に分析して、この試合に臨んで来ることだろう。水戸が勝利するためには、高木監督の分析を超越した力を出さなければならない。そのためにもトライすることが大切なのは前述の通り。そして、その意識を90分間持続させることが重要となってくる。
水戸はこれから成長していかなければならないチーム。昨日と同じわけにはいかないのだ。前節の敗戦を踏まえてどう変われるか。高木監督の分析を無駄にするほどの、成長ぶりをピッチで示してもらいたい。
以上
2011.05.13 Reported by 佐藤拓也
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