5月14日(土)J1 第11節 山形 vs 大宮(13:00KICK OFF/NDスタ)
スカパー!生中継 Ch183 後00:50〜
☆totoリーグ
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ホームの山形も、アウェイの大宮も、今季はいまだ1勝とともに停滞している。再開後、初めて1週間の準備期間を与えられたことで、課題の修正や変化をつけやすいタイミングで、果たして、両チームの「継続」と「変化」はどんな配合になるのか。
山形はゲーム内容が徐々に改善するなか、第9節ではホームで柏を破ったが、磐田と対戦した前節は開始2分を皮切りに前半で3失点。一矢報いることもできずにトータルで0-4の敗戦を喫し、厳しい現実を突きつけられた。堅実な守備をベースに無失点で試合を運び、後半にカードを切りながら攻勢に出るのがこのところのパターンとして定着しているが、序盤に失点すると苦しくなる見本のような試合だった。暫定順位は14位とかろうじて降格圏外ではあるが、得失点差−6は攻撃に多くを依存できないチームに重くのしかかる。大敗からの立て直しを証明するためにも、「中間層」のチームとの対戦が続く5月を勝ち越しにもっていくためにも、この一戦は今シーズンを大きく左右する重要な一戦と位置づけることができる。
交代で変化をつけるのは主に両ウィング。宮沢克行と北村知隆は守備への切り換えが早く、チーム戦術に即したアプローチやポジション取りができる、計算できる選手。ただ、得点に近づくことを考えれば、仕掛ける能力に長けた伊東俊、廣瀬智靖がより可能性を感じさせる。伊東、廣瀬の2人をより効果的に起用するため、試合終盤の投入に限定してきたが、一方で小林伸二監督は、守備での不安というリスクを量りながら先発で起用するタイミングも見極めようとしてきた。大敗はチェンジへのきっかけではあるが、チェンジした結果も「凶」と出た場合、チームはさらなる深みにはまりかねない。大宮の出方も観察しながら、裁量は慎重になされることになる。
大宮は暫定8位。開幕戦では鹿島と3-3の派手な打ち合いを演じたが、中断明けの4試合は一転してロースコアの試合が続いている。第7節・柏戦から前節まで1勝2分1敗。前線に李正秀、ラファエルという能力の高いフォワードを擁していることや、中盤で圧倒的にボールを握れるイメージからすれば、勝ちきれないもどかしさが募るここまでの結果だ。
スコアレスドローに終わった前節・新潟戦もその典型的な試合だった。両サイドバックを押し出し、広がったセンターバックの間にボランチの上田康太や青木拓矢が入ると、ボールを持ちながら2トップへ縦の早いパスのタイミングをうかがい、高い位置で起点をつくり、相手陣内に押し込んで攻めた。しかし、ポゼッションでは優位に進めながらも「ペナルティエリアの人のバランスが良くなかったかなと思います。あとはそこでのミスだとか、判断がしっかりしていないために、最後の決定打を打てない感じでした」(鈴木淳監督)と、相手ゴール前ではちぐはぐな印象を残した。
山形がまず警戒すべきは、李やラファエルにスペースを与え、ディフェンダーと1対1の場面に持ち込まれること。それを防ぐために考えられるのはブロックをできるだけ崩さずスペースを埋める守り方。より攻撃への可能性を高めたいならば、高い位置でプレッシャーをかけることが求められるが、大宮はポゼッションで相手を前につり出し空いたスペースにパスを通すだけの技量がある。プレスの連動性を欠けば、佐藤健太郎の脇を使われることになるだけに、プレッシャーのタイミングや方向性をどれだけシンクロできるかも重要なポイントになる。もちろん、攻撃時にイージーに失うことがあってもいけない。
また、両チームともにクロス対応に課題を残していることにも留意したい。山形はG大阪戦以降、失点した3試合ではすべてクロスやコーナーキックでの失点が含まれているが、大宮も新潟戦では無失点でしのいだものの、クロスやコーナーキックの守備で終始、相手のブルーノ ロペスにフリーで合わされるシーンが続いていた。さらに時間帯に関しては、山形は前節で立ち上がりにゲームが壊れてしまったため、この試合では特に集中した入り方が求められる。と同時に、互いに組織的に規律をもって戦うタイプだけに、よりスコアが動きやすいのは集中が切れやすく、スタミナの問題も出てくる後半以降、特に終盤だろう。大宮には石原直樹というカードもあり、どの場面でそうしたクライマックスが訪れるのかも興味深い。
おそらくは、90分をとおして、そしてピッチ上のみならずスタジアム全体に、勝利のカギは何度も現れるだろう。それを見つけ、活かすことができたチームが勝点3を手にすることになる。
以上
2011.05.13 Reported by 佐藤円
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