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【AFCチャンピオンズリーグ2011 鹿島 vs シドニ】レポート:先制されるもフェリペ・ガブリエルの投入が転機に。若手中心の構成だった鹿島が逆転で勝利を掴む(11.05.11)

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5月10日(火) AFCチャンピオンズリーグ2011
鹿島 2 - 1 シドニ (15:00/国立/3,164人)
得点者:26' マット・ジャーマン(シドニ)、64' 大迫 勇也(鹿島)、84' 野沢 拓也(鹿島)
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セットプレーから先制点を奪われる苦しい展開になりながらも、最後は見事に逆転勝ちをもぎ取る勝負強さ。鹿島はグループリーグ最終戦を白星で飾り、グループ2位でラウンド16へ挑むこととなった。

ただし、鹿島らしかったのは逆転勝利したことだけだったかもしれない。持ち前の柔軟性やバランスの良さを発揮することはできず、またしても試合序盤は相手の攻撃を受けてしまう展開から始まった。
「グループリーグ突破ができないということは、逆に彼らを危険なチームに変えると思います」
前日の会見でオズワルド・オリヴェイラ監督が危惧していたとおり、シドニーFCは前半から勢いを持って攻勢に出た。特に試合開始早々、警戒していた10番のニック・カールに前を向かれパスを通された場面は危なかった。左に抜け出した9番ブルーノ・カザリンのシュートは曽ヶ端準が弾き出したものの、このワンプレーが、簡単な試合でないことを強く物語っていた。

26分、左CKからマット・ジャーマンにヘディングシュートを許し、先制点を奪われる。しかもこのときに、中田浩二が腕を掴まれたまま倒され、肩を脱臼するアクシデントに見舞われてしまう。急遽、出場した伊野波雅彦が冷静なプレーを見せたため、これ以上流れが悪くなることはなかったが、プロ初先発だった小谷野顕治の積極的なシュートで掴みかけていたペースは霧消してしまった。
ただ、そのなかでも勝ちきる強さがあるのはさすがに鹿島と言える。64分、「誰かがリスクを負わないと」と果敢に前に出た伊野波が、左サイドのライン際から逆サイドへセンタリング。それをファーサイドに走り込んでいたフェリペ・ガブリエルが中央へ折り返すと大迫勇也が完全なフリー。豪快に右足を振り抜くと強烈なボレーシュートがゴールに突き刺さる。
さらに84分、ゴール前でFKを得ると野沢拓也が低い弾道のシュートを見舞う。相手の壁に入っていた鹿島の選手たちの間を通過したボールは、ゴールキーパーの逆を取り、ゴールに吸い込まれた。
 
試合のポイントとなったのはフェリペ・ガブリエルの投入だろう。ケガで戦列を離れていたが、今週の練習ではいつものスピリットを感じさせるプレーを見せていた。後半になってからはだいぶ涼しくなったとはいえ、気温20度を超える雨の中で、気持ちでプレーできるフェリペの存在は、シドニーFCの心をくじかせるものだったはずだ。彼が投入された60分から、明らかにペースは鹿島のものになっていた。特に、試合開始直前から降り始めた雨は、途中でかなり雨脚が強くなったかと思うと後半には弱くなり、国立競技場のピッチは刻一刻状況を変えていた。そうしたなか、ダイナミックな守備が出来るフェリペの存在は、チームに力を与えていた。
 
とはいえ、交代した小谷野顕治も及第点だったと言えるだろう。その他にも大迫勇也、遠藤康、西大伍、伊野波雅彦という、次世代を担う選手たちが主力となって戦わなければならない試合を真剣勝負で経験させることができた意味合いは大きい。勝てば1位通過の可能性もあったが、たとえ勝ったとしても2位となる公算は高く、負けてもグループリーグ突破は保証されていた。こうした条件が揃う試合は年間を通じても少なく、そのなかで若手が中心メンバーとなって勝利を掴んだことは今後に繋がるはずだ。
ただし、周囲の選手たちの要求レベルは高い。岩政大樹は、試合後、憮然たる表情で苦言を呈した。
「若い云々に関わらず、いろんなことを突き詰めないといけない。こんなレベルではJやアジアは取れない」
確かに今季ここまで、快勝と呼べる試合は少ない。次こそは、晴れがましい笑顔で勝利を迎えたい。

以上

2011.05.11 Reported by 田中滋
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