本文へ移動

今日の試合速報

国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋
国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第11節 湘南 vs 愛媛】レポート:勝点1を分け合った組織的な両チームの戦い。湘南が先制するも、愛媛が終盤に追いつく。(11.05.09)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5月8日(日) 2011 J2リーグ戦 第11節
湘南 1 - 1 愛媛 (16:03/平塚/7,159人)
得点者:59' 高山薫(湘南)、87' 齋藤学(愛媛)
スカパー!再放送 Ch183 5/9(月)後03:30〜
totoリーグ
----------
愛媛のバルバリッチ監督は振り返っている。
「前半は落ち着きがなく、何度もボールを失ってしまった」

たしかに前半は立ち上がりからホームの湘南がペースを握っていた。佐々木竜太と巻佑樹の2トップに始まるチームディフェンスが愛媛の効果的な組み立てを許さない。佐々木や坂本紘司が高い位置でカットし、ショートカウンターに転じる場面もあった。攻から守への切り替えも素早い。時折繰り出される愛媛のカウンターに対してもDF陣を中心に踏ん張った。1タッチでシンプルに紡いでいく攻撃に、前節水戸戦からの修正も見る。湘南が圧力で勝っていたのは明らかだった。

しかし、「クリティカルなチャンスはさほど与えなかったと思う」と敵将が続けたように、決定機という意味では物足りない。また、「ピッチの最後3分の1に入ったところでの潔さがない。思い切りのなさがチームに閉塞感を生んでいる」と反町康治監督が語ったとおり、シュート数においても記録上2対3と、愛媛のほうがわずかながら上回っていた。

ハーフタイムを挟み、湘南は後半開始から投入された高山薫が積極的に走って前線を活性化する。思えばスコアレスドローに終わった水戸戦のあと、高山は語っていた。「振り返ってみると、水戸戦ではあれこれ考えすぎていたかもしれない。もっと貪欲にゴールを狙えばよかったといまは思う。次にチャンスをもらったら、出たくて仕方なかった開幕戦の時のような昂揚感をもって入りたい」。過去4戦と比べもっとも早い時間帯に出場のチャンスを得たルーキーは、果たして結果をもたらした。59分、自陣でのボール奪取から坂本、アジエルへと素早く渡り、アジエルの絶妙なスルーパスに反応した高山は、DFラインの裏に抜けて冷静に枠を捉えたのだった。

先制した湘南のラッシュは続く。対してビハインドを背負った愛媛も攻めに転じる。ともにフィニッシュまで至る攻防のなか、風は徐々にアウェイチームへとなびいていく。76分、齋藤学が左サイドを抜け出し、折り返しに赤井秀一がシュートを放つと、その直後にも三上卓哉のクロスに杉浦恭平がヘッドを合わせた。いずれもGK西部洋平が反応して凌ぐも、愛媛はロングボールを多用し押し込んでいく。そして87分だ。前半から効果的な縦パスをFWへ入れていた渡邊が前線を狙う。途中出場の福田健二が敵の最終ラインの前で落とす。バイタルで受けた齋藤が左から中へと切れ込み、滑る湘南DF陣をかわす。右足を振り抜く。西部の手も届かない。愛媛が土壇場で追いつく。

「0で抑えるべき試合だった」反町監督の言葉に悔しさが滲む。
「足が止まったほうが負けるゲームだとハーフタイムに話して送り出したが、攻撃面では止まらなかったものの守備面で足が止まり、ボールの出どころと次のボールへの対処がすこし遅れてしまった。安定感はそこそこあるが、ゼロに抑えていくことが大事だと思う」
湘南、愛媛ともに組織力を発揮した戦いのなかで、こと湘南においては、指揮官の触れた「シュートで終わることの大切さ」が浮かび上がる。その後のディフェンスにも係わるこの問いは、フィニッシュの手前までは辿り着いているという事実の逆説的な証でもある。土台がなければ課題は浮かび上がらず、課題はすなわち次へのステップに他ならない。GW3連戦で手にした勝点2は、たとえいまは灯のように小さく映ろうとも、行く宛てをしかと照らす道しるべに違いない。

湘南は次節、ふたたびホームで鳥栖を迎え撃つ。アウェイ連戦を終えた一方の愛媛もまたホームで徳島との四国ダービーに臨む。1週間の準備期間を経て、連戦のリフレッシュとともにこの日の勝点1を前進に繋げたい。

以上

2011.05.09 Reported by 隈元大吾
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/08/05(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J2リーグ全ゴールまとめ【0803-0804】