スカパー！生中継 Ch182 後03:50〜
☆totoリーグ
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中断期間をはさみながらJ2のリーグ戦は、各チーム3試合を消化した。開幕前のプラン通り上手くいっているチームにとっては継続が求められ、そうでないチームには立て直しが求められる。横浜FCは、前節の勝利でその立て直しの端緒につくことができた。鳥取は、J2参加初年度ながら堂々とした戦いぶりを見せている。その意味で、両チームにとっては、この試合は「継続」が勝利へのキーワードとなる。
横浜FCは、開幕の富山戦、そして再開初戦の鳥栖戦をともにホーム・ニッパツ三ツ沢球技場で戦ったが、力を出しきれずに共に敗戦。岸野靖之監督は、前節の湘南戦を迎えるにあたり、チームのベースであるコンパクトでタイトな守備の立て直しに注力。そして、その成果が現れた結果の1-0での勝利を収めた。特に前半は、中盤のサイドに入ったボールに対して激しいプレッシャーを繰り返し、自らがアグレッシブに取りに行く守備、という原点をピッチ上に取り戻した。
DFラインを統率する飯尾和也は「これで安心してはいけない。湘南戦のような戦いをずっとやらないといけないし、当たり前の部分だと思う。そのためには、練習から危機感を持って一生懸命やることが大事」と語ったが、前節見せたタイトな守備はあくまでもスタート地点だ。この鳥取戦でも、まずは少なくとも前節と同じレベルの守備をピッチ上に継続することが重要となる。ここで継続ができないようだと、厳しい昇格争いに参加すること自体簡単ではなくなる。その意味で、この鳥取戦は横浜FCの真価が問われる試合となる。
そして、聖地ニッパツ三ツ沢球技場に詰めかけるサポーターには、まだ勝利をプレゼントできていない。その意味で、攻撃の精度も上げていかなければいけない。前節は荒堀謙次の38秒のゴールを守りきった形だったが、それ以外にあった決定機を外したのも事実。攻守において最初から最後まで緩めないことが大事になる。湘南戦に臨んだ時と同じように、まずは自分たちのすべきプレーを100%こなすこと、これが勝利への近道になる。
対戦相手の鳥取は、開幕の徳島戦に敗れたものの、再開初戦の北九州戦でJリーグ初勝利、そして前節の富山戦では富山の3-3-3-1に果敢に挑み、引き分けに終わったものの、堂々と渡り合った。中断期間にフォーメーションを4-1-4-1に変更し、その後の2戦では失点がない。ボランチに入った服部年宏を中心に守備の安定が図られている。守備で見逃せないのは、1ボランチで人数が不足する場面では実信憲明を始めとした攻撃陣が必ずフォローに戻るなど、守備のバランスを崩さないための努力を怠らないことだ。そして、攻撃では梅田のポストプレーが光るだけではなく、その周りを小井手翔太が積極的に動き回り攻撃にスピードとアクセントを付けている。この攻守の2つのポイントが機能すれば、鳥取にも十分勝機はある。さらに、今年横浜FCから移籍した戸川健太は、北九州戦でセットプレーから2ゴールを奪取。4-1-4-1を機能させるためのラインの統率だけでなく、攻撃の面でも横浜FCにとって脅威となる。吉野智行もかつて横浜FCに在籍しており、この2選手は、ニッパツ三ツ沢球技場での試合には格別の思いを持って臨むことは間違いない。
両チームの現状から考えて、試合は守備を第一に考えたものとなるのは間違いない。共にコンパクトな陣形を保つ中で、横浜FCは積極的に追い回してボールを奪う守備を目指し、鳥取も服部を中心としたバランスの良い守備を展開する。その中で、緩める瞬間を見せたほうが勝点を逃すことになるだろう。鳥取は、前節後半に入ってから運動量で富山を圧倒した。横浜FCは、90分間走り負けないことが信条。今シーズン初めての中3日となるゲームにおいて、後半においても運動量を保ち、戦い方を継続できるかに注目だ。
ゴールデンウィークに入り2試合目となる試合。サポーターで埋まるスタジアムを現場で、テレビで観るにつけて、サッカーを楽しむことができる日常のありがたさを認識している。5/4のニッパツ三ツ沢球技場でも、そのありがたさを実感できるような熱戦が繰り広げられるだろう。
以上
2011.05.03 Reported by 松尾真一郎
