5月4日(水)J2 第10節 岡山 vs 栃木(14:00KICK OFF/カンスタ)
スカパー!生中継 Ch185 後01:50〜
☆totoリーグ
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影山雅永監督から栃木の印象を聞くたび、いつも明快な敬意を感じてしまう。
「松田浩監督の作り上げたしっかりとしたチーム。守備については手堅く、役割にもポジションにも状況に合わせた規律がある」
これは昨年4月4日の対戦前の影山監督の言葉だ。今回は、
「そこに個の強さがどんどん加わっている。とくに前のメンバーを見ると、両ワイドの河原和寿、水沼宏太はスピードがあり、中に入ってきて仕事もでき、そこにロボが絡む。ボランチのパウリーニョはボールを失わず、前にも出てくる。非常に強力な前線だと思います」
栃木は開幕から3戦全勝で単独首位。「本気でJ1昇格を目指す」チームは前節、京都を完封で抑えたが、「決して盤石ではない。ある意味、結果はディテールで決まることが多い」と松田監督。守備は安定しているが、攻撃面ではパスの出し方、受け方に課題が浮かび上がり、思いどおりのリズムを作れなかった。今節は、サポートやボールに関わるスピードの修正を行ってくるはずだ。
もちろん岡山も同様の課題に取り組んでいる。例えば、つなぐところをしっかりつなぎ、顔を上げて仲間の上がりを待つ。ボールを受けた人が安心してつなげるよう、先にサポートのポジションをとる。こういった、4月半ばの練習試合ではある程度実践できていた連動を取り戻し、積極的なボール運びと受け方ができるよう、各ポジションで選手が考え始めている。
FW岸田裕樹とDFストヤノフは、攻め上がりの時、どんな動き出しが前線に必要かを確認し合った。また、大分戦で80分に交代出場したMF臼井仁志は、タメを作って数人がかりで崩すこと、そこで自分のできること、「存在感を消してひゅっと出ていったり」を、考えている。今必要なことは、「前線の連動。いいスペースを作りたい」(岸田)。
栃木の強力な攻撃力を前に、前半を無失点で抑えることは何より重要だ。昨年10月31日の同カードでは、前半2分、リカルド・ロボの先制点を許している。このゲームで、PKを超ファインセーブしたGK真子秀徳は、「いい選手が揃う中でも、やはりロボがキープレーヤー。まずはそこを集中して守り、うちのチャンスを待つことになるかな」と読む。前節、ロングボールの繰り返しを受けて中盤とDFラインの間にスペースが空いたことについては、「下がっても、そのあとしっかり押し上げていく。自由にスペースを与えると、何でもできる相手なので」。DF近藤徹志も、ひとりで局面を打開できるロボを警戒。「セカンドボールをしっかり意識する」と話す。ボランチと挟める距離でプレーすることを再確認したDF後藤圭太は、「去年の試合でも最後の最後でPKをとられたので、90分間、集中を切らさない」と話す。
前節の経験から、岡山はロングボール対処も万全だ。元から身体に染みついた前線からの激しいチェイスもある。総動員の守備で栃木の攻撃を抑え込みながら、丁寧にずる賢くゴールを狙えば、サッカー好きがうなる好ゲームになるのではないだろうか。ゴールデンウィークに入って2度目のホーム戦。決定的シーンはどの時間帯にくるか。全勝・首位の栃木へ、岡山から愛情ある1本、いやそれ以上のゴールを送りたい。
以上
2011.05.03 Reported by 尾原千明
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