4月5日(火)AFCチャンピオンズリーグ2011 C大阪 vs 全北(19:00KICK OFF/長居)
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負けられない。わずか6試合というACLグループリーグでの連敗は、ベスト16入りの可能性を限りなく閉ざしていくことは分かっている。だからこそ、初めてアジアの舞台で戦うC大阪にとって、この第3節の全北現代(韓国)を迎えてのホームゲームは、白星が不可欠の大一番となる。
現在、勝点3で3位のC大阪にとって、グループG首位の全北現代との一戦は、事実上「勝点6」に相当する大事な戦い。勝てば首位に並べるが、負ければ状況はさらに悪化。アレマ・インドネシアvs山東魯能の結果によっては、2位入りも難しくなる。「今は全北現代戦に勝つことがすべて。勝利しかあり得ない」と、レヴィークルピ監督。その表情には厳しいものがある。
山東魯能戦での悔しい敗北から2週間。東北地方太平洋沖地震の影響のため、Jリーグが中断を余儀なくされているなか、C大阪は中国から帰国後、中1日でSAGAWA SHIGA FCとの練習試合を行い、オフも週1日と、通常のリズムを維持して調整。3月26日には京都とのチャリティーマッチ、4月1日には岐阜との練習試合を組んで、この一戦に備えてきた。そのなかで、注目は、攻撃に活力を与える新たな陣容にある。
J1開幕戦のG大阪戦を含めて、公式戦3試合では攻撃の連係面で精細を欠いたC大阪。今回、ボランチのマルチネスがケガのため出場が厳しい状況のなか、キム ボギョンがボランチに回り、清武弘嗣が今季初先発する新たな布陣で臨む可能性が高くなっているが、この2人が早速、1日の岐阜戦でその実力を発揮。キム ボギョンが冷静にボールをさばけば、「レギュラーと同等の力を持つ」と指揮官の評価も受ける清武は、乾貴士、倉田秋との新3シャドーで、昨年好調時のC大阪を彷彿とさせるようなコンビネーションを見せた。
特に清武は、岐阜戦で2得点と結果を残しただけでなく、前線からの守備、そしてシャドーでのバランサー的な役割も担うなど、オールマイティに活躍。「(清武がいると)リズムが出るし、いい感じで楽しくできている。このメンバー(3シャドー)でやれば上は狙える」と乾が自信を持てば、当の清武も「うまくいっていると思う。あとはこれを試合に出すだけ。(乾、倉田とプレー感覚も)似ているし、攻撃は自由にさせてくれる分、あとは全員で守備も頑張りたい」と活躍を誓う。さらに、「自分は(U−22日本代表で)ウズベキスタンともやったし、(ACLの)中国も経験した。(韓国相手でも)プレスは苦にならない」と、予想される韓国の強力なプレスにも、桜色の13番に怯む様子は一切ない。
また、キム ボギョン、キム ジンヒョンの韓国代表勢にとっては、待ち焦がれていた母国クラブチームとの直接対決の場ともなる。「やるからには負けたくない」とキム ボギョンが言えば、キム ジンヒョンも「この(韓国チームと試合をする)ために昨年まで頑張ってきた。絶対勝ちたい」と気合充分。彼らのプレーにも注目だ。
対戦相手の全北現代は2006年にACLを制したことのある強豪。昨年のKリーグで3位に入り、2年連続5度目のACL出場となる。エニーニョ、ルイスの2人のブラジル人選手や元韓国代表FW李東國(イ ドングッ)が中心選手で、元京都DF林裕煥(イム ユファン)、元大宮MF朴源載(パク ウォンジェ)、元C大阪のクロアチア人FWクルーノ ロブレクといった日本を知っている選手たちも名を連ねている。今季のKリーグでは、4試合で2勝2敗の9位。4月2日には同じくACLに出場中のFCソウルとアウェイで対戦し、1−3と敗れた。チームはその翌日の3日に日本に入ってきて、準備を整えている。
それでも、「相手のことが気にならないくらい、自分たちのサッカーをして勝ちたい」と高橋大輔。「本当に、これに勝たないと。チャンスをつかんでやっと出られた大会なので、無駄にはしたくない」と、ACLに賭ける思いはチームの誰もが強いものを持っている。「引き分けではなく勝ちにこだわる。どんな形であれ勝たなければいけない。そのためには攻撃的なサッカーを貫くことが大事」と茂庭照幸が言うように、自分たちのサッカーをサポーターに示しきることが、この試合での勝利への大前提となる。もう、G大阪戦、山東魯能戦のような屈辱はごめんだ。C大阪がこの4月から、この全北現代戦から、桜の開花とともに攻撃サッカーを爆発させる。
以上
2011.04.04 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
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