4月3日、札幌の練習場である宮の沢白い恋人サッカー場で、「東北地方太平洋沖地震」復興支援チャリティイベントが開催された。イベントの内容は、選手実用グッズのチャリティーオークションやサイン会、撮影会が行われるのに加え、仙台市の若林地区のスポーツ少年団に募金が送られる「芳賀博信選手チャリティーブース」(芳賀は仙台市若林地区出身)などが設置。そして、札幌対札幌U−18の練習試合が行われるなど盛りだくさんだった。
それにしても、あらためて驚かされたのがサポーターの熱気だ。筆者は若干早めに会場に着いたつもりだったのだが、練習試合が始まる30分前の時点ですでに客席は満席に近い状態で。バックスタンド全部とゴール裏の一部が雪で覆われていて使用していなかったこともあったのだが、それでも、立ち見のサポーターは多数。その後も最寄の地下鉄宮の沢駅からサポーターが列をなし、大げさかもしれないが、その光景はリーグ戦当日と変わらないような雰囲気さえあった。集まった観衆は1650人だ。
いろんな想いが集まったんだと思う。残念ながら天候には恵まれず、多くの時間、降雪に見舞われた。気温も低かった。それでも、小銭の詰まったビンなどを手にしたサポーターや、小さな子供が募金をするために財布を抱えて歩いている姿が宮の沢グラウンドの内側さらには周辺で常に目についていた。そして、久しぶりのサッカー観戦をみんなで楽しんでいた。会場に来られなかったサポーターもたくさんいたと思うけど、その人たちもきっと、この日のイベントが行われているという事実に喜びを感じていたのでは、と勝手に想像してみたり。表現が難しいですが。
サッカーだけが特別なパワーを持っているとは思わない。でも、こうしてサッカーを介して熱が生まれていたことは、本当にすごいと思う。この日の取材に訪れていた英国人記者も「こんなにファンがたくさん。ビックリデス」と感嘆しきりだった。
「芳賀博信選手チャリティーブース」では報道陣が募金をしている姿もあった。震災後、被災地となった出身地に芳賀が何度も支援物を段ボールに詰めて配送の手配をしていたことを報道陣はみんな知っている。昨年終盤、足に痛みがありながら、痛み止めを打ってでも休まずに練習に出続けていた芳賀をして、先の震災後には練習に出てこられなかった日があったことにも皆、胸を痛めていた。
筆者の視野に映った範囲だけでも、本当に多くの想いがあった。だからきっと、見えないところではもっともっとたくさんの想いが存在していたはずだ。
「本当に、何ていう言葉を言っていいのかわからないよね…」。震災の直後、中山雅史はこう口にしていた。本当にそうだと思う。だからこそみんな、行動で示したんだと思う。
以上
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2011.04.04 Reported by 斉藤宏則
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