3月16日（水）AFCチャンピオンズリーグ2011 山東 vs Ｃ大阪（16:30KICK OFF/山東）
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☆ACL第2節（3月15、16日） 日本開催のホームゲーム延期のお知らせ

未曾有の災害をもたらし、今なお影響の大きい「東北地方太平洋沖地震」のさなかではあるが、ＡＣＬの山東魯能戦を中国で予定通り行うことになったＣ大阪は、14日、会場となる山東省体育中心体育場のある街、済南に入った。当日は乗り継ぎなどもあったが、イレブンはプールで調整を行うなど、16日の試合に向けて、訪中直後からも準備を行っている。

「地震について、日本で起こっている出来事をどうコメントすべきかも難しい」。主将の茂庭照幸は中国に渡る前、こう複雑な心境を述べていた。「ただ、僕らは恵まれた環境にいる。サッカーで夢を与えられる環境にいるし、みんなに夢とか勇気とか与えられる仕事につけているので、一生懸命やっている姿を見せたい。そういったものを与えられるのはピッチだけだと思うし、ＡＣＬであれ、なんであれ、一生懸命責任を持ってやりたい」。その思いはチーム全体が共有している。

「取り逃したものを簡単には取り戻せない短期決戦であるといえるので、ＡＣＬは１試合1試合を決勝のつもりで戦わなければいけない。こういうときこそ、１つになって、応援してくださる方に勝利を届けるのが、我々にとっては大事な仕事」と、レヴィー・クルピ監督もこの試合の重要さを認識している。

ＡＣＬでは、Ｃ大阪はホームで行われた緒戦でアレマ・インドネシアに２−１で勝利。一方、山東魯能は全北現代とのアウェイ戦で０−１と惜敗している。「相手の緒戦はかなり引き気味だったが、ホームならもっと攻めに来ると思う。外国籍選手も枠はしっかり使っている。空中戦というか、ゴール前に放り込んでくるサッカーをしてくるだろう」と、クルピ監督は分析。「激しく来られてもプレーをやめないこと。雰囲気に飲まれないようにしたい」（藤本康太）、「中国や韓国のチームは、フィジカル的にタフ、ラフな感じもある。そういうのを気にしながら、強い気持ちを持って、しっかりとそこで戦って、球際で勝つことと、あとは失点しないことが大事になる」（中後雅喜）とＣ大阪の選手たちも、ベスト16入りに向けてしゃにむに勝ちに来る山東魯能に対して警戒している。

それでも、「引き分けでいいなんて思っていない。勝点３を取りに行く」と乾貴士は力強く語る。「相手が非常に強いチームということもあり、それに注意していきたい。この試合で全力を出して、少しでも多くの人に勇気を与えられるよう頑張りたい。ゴールが一番喜びを届けられると思うので」とホドリゴ ピンパォンがゴールを誓えば、「自分たちの勝利で少しでも喜んでくれたり、勇気づけられたらいいなと。日本のためにも絶対に勝ちたい」と倉田秋もコメント。「自分たちのできることは、仕事をまっとうすること。頑張っている姿を見せたい。チームメイトにも被災地に家族がいる選手もいる。（勝利に向けて）やるしかない」と高橋大輔も言うように、Ｃ大阪イレブンは覚悟を持って、この一戦に臨む。

大阪を、Ｊリーグを、日本を代表して中国に乗り込んできたＣ大阪。勝って日本に帰る。そして、少しでもＣ大阪サポーターをはじめ、日本にいる人々に勇気を与える。その思いを胸に、クラブ初となる海外での公式戦に挑む。

以上

2011.03.15 Reported by 前田敏勝