3月15日(火) AFCチャンピオンズリーグ2011
天津 2 - 1 G大阪 (20:30/天津/26,866人)
得点者:25' CHEN TAO(天津)、31' イ グノ(G大阪)、53' CAO YANG(天津)
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わずかながら応援に駆けつけてくれた日本人サポーターが座る席の前には『日本に勇気と希望を!』の横断幕。G大阪の選手の左腕に巻かれた『東北地方太平洋沖地震』で亡くなられた方への哀悼の意を表した喪章。そして、試合前には30秒間の黙祷を捧げた中で、キックオフを迎えた『天津泰達vsガンバ大阪』戦。試合前、「先手をとった戦いに持ち込みたい」と話していたのはMF遠藤保仁だが、立ち上がりから、ボコボコとしたコンディション悪のピッチに手こずってパスが繋がらず、ボールが落ち着かない時間帯が続く。そんな中、25分にはMF遠藤の言葉とは裏腹に、天津のCHEN TAOに“ぶれ球”での強烈なミドルシュートを決められ先制を許してしまう。その瞬間、ホームサポーターによる低いうなり声のような歓喜の叫びがスタジアム全体に響き渡る。
だが、ひるむ訳にはいかない。20分過ぎからようやくボールが落ち着き始めていたこともあり、また相手がやや引き気味になった中で、少しずつG大阪がペースを引き寄せる。そして失点後間もない31分にはFWアドリアーノ、FWイ グノが連携から相手DFを切り崩し同点弾。沸き上がっていたスタンドを一気に沈黙させる。その後もサイドを切り崩しながら、また相手DFの裏をとる形で再三にわたり天津DFを切り崩すが、なかなか追加点を奪えない。そんな中、43分にはDF山口智が相手選手と接触し右膝を痛めて交代になるというアクシデント。代わりに今季公式戦初出場となるDF高木和道がピッチに立つ。
逆転を目指して臨んだ後半だったが、相手の激しいプレッシャーもあってなかなかボールが前線に運べず、中盤で奪われて逆襲を食らうといったシーンが目立つ。レフェリングも厳しく、わずかな接触でも相手が倒れるとすぐにファウルの判定がくだされることもあって、慎重にならざるを得ない状況の中で試合が進む。52分には縦に入ったロングボールにつめた天津MFのCHEN TAOのチェックに入ったDF高木和道に対して、ペナルティエリア内でイエローカード。正直、厳しい判定にも思えたが、それまでのレフェリングの基準を思えば当然ともとれるジャッジで天津にPKを与えてしまい、これをCAO YANGに決められて再びリードを許してしまう。
その状況を何とか覆そうと西野朗監督が動き、72分にはMF武井択也に代えて、MF佐々木勇人を、MF宇佐美貴史に代えてMFキム スンヨンをピッチへ。それによってMF二川孝広をボランチに下げ、なんとか攻撃を組み立てようとするが、思うようにパスが繋がらず前線に効果的なボールをいれられない。しかもリードを奪ったことでより安定をみせはじめた天津の守備に、ことごとく攻撃の芽を潰され、前線の4人が殆どボールを触れないといった時間が続く。残り10分を切ったあたりからようやく動きがみられ、83分にはMFキムのクロスにあわせてFWイが、88分にはセットプレーからゴールをこじ開けようと粘りをみせるが、ともに精度を欠きゴールならず。アディショナルタイム4分でも精彩を欠いたまま試合終了のホイッスル。ACLグループステージのアウェイ戦では06年以来となる黒星を喫した。
アウェイさながらのスタジアムの雰囲気、一部の相手サポーターによるレーザーポインターを使った悪質な嫌がらせ、コンディション悪のピッチ、レフェリングをはじめ、何よりG大阪自体も難しい状況に置かれた中での一戦だったが、選手の誰もがそれを言い訳にはせず、戦い抜いた90分。いや、試合のみならず『東北地方太平洋沖地震』発生から今日まで「勝つという結果を届けたい」という一心で準備をし、戦った選手の心中を察すればこそ、結果が出なかったことは残念だが、どんな状況に置かれても屈せず、前を向いて戦いぬいた選手たちのプロフェッショナルイズムは、強いメッセージとなって日本に届けられたと信じたい。
以上
2011.03.16 Reported by 高村美砂
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