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【J2:第1節 湘南 vs 岡山】レポート:ディフェンスでゲームを支配した湘南が快勝。岡山はリズムを掴めず黒星発進。(11.03.07)

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3月6日(日) 2011 J2リーグ戦 第1節
湘南 5 - 0 岡山 (13:03/平塚/10,255人)
得点者:7' 大井健太郎(湘南)、14' 佐々木竜太(湘南)、34' 臼井幸平(湘南)、57' 佐々木竜太(湘南)、59' アジエル(湘南)
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思えば戦前、練習試合で思うような結果を残せていない現状について、大井健太郎はこんなふうに語ったものだ。
「勝ってないと得てして不安が頭をもたげるもの。でも僕らはピッチで力を出すだけだし、気持ちの面で100%に持っていくことが大事だと思います。ひとつ勝てばプラス志向にもなれる。開幕が楽しみですよ」

GK西部洋平も同様に前向きだった。
「逆に緩んでいません。むしろ結果が出ていないことをポジティブに捉えて、いい意味で引き締まった気持ちがみんなにある。後ろはどんと構えて、僕自身、前の選手たちに安心感を与えたいという気持ちが今季はとくに強い。少ないチャンスをいかに決め、僕はいかに耐えられるかだと思っています。いいスタートを切りたいですね」

果たして湘南は、周囲の不安をよそに序盤からゲームを支配した。

「はじめの2失点でゲームが決まってしまった」と、のちに岡山の影山雅永監督が悔いたように、開幕戦特有の緊張感を打破したのは試合開始間もないゴールだった。まだ互いを窺っている7分、右サイドを駆け上がった永木亮太が、アジエルのパスを受けてクロスを送る。なかで大井が強く合わせたヘッドは、GK李彰剛の手を弾いてゴールに吸い込まれた。さらに14分には、GK西部からのボールを巻佑樹が前線で競り勝ち、裏へ抜け出した佐々木竜太がGKの位置を確かめ冷静にループシュートを沈めた。

対して岡山は、ストヤノフが自ら持ち上がり、岸田裕樹の右クロスから1トップの中野裕太がシュートを狙うなど、サイドへシンプルに振ってフィニッシュを目指す。前半6本を数えたコーナーキックはその副産物といえるだろう。だが湘南も、巻と佐々木の2トップに始まる守備の連係により、ビルドアップを容易にはさせない。ゲームを手中に収めた背景には、これまで鍛えてきたチームディフェンスがあった。加えて、1トップ2シャドーの岡山に対するゲーム戦術と怪我によるアンカーの不在もあったろう、始動以来取り組んできた中盤ダイヤモンドではなくボックスに変えた布陣が守備に安定感をもたらした。中盤で奪い、あるいはなかで跳ね返す。またGK西部が途中から強くなった風の悪戯にも動じず確実に防ぐ。34分には坂本紘司のプレッシャーを機に佐々木が奪い、攻め上がった臼井幸平が菊池大介とのパス交換から枠を捉えてみせた。

「1点取れば試合は動く。まずはできるだけ早く1点返そう」影山監督にそう送りだされた岡山イレブンは、後半に入り攻勢を強める。だが湘南の組織的な守備は崩れない。とりわけ攻撃から守備への切り替えは前半から鋭く、岡山のカウンターを許さなかった。逆に57分、相手DFのクリアのこぼれ球を佐々木が素早く奪ってシュートをねじ込み、その2分後にはスピードに乗った菊池のドリブル突破がPKをもたらす。およそ1年3ヶ月ぶりに公式戦のピッチに帰ってきたアジエルが落ち着いてこれを決め、湘南は大量リードとともに最後まで岡山に得点を与えなかった。

「0−5という点差ほどの実力差があったかというと、我々にもできた部分は少なからずある。下を向かず、課題を修正して次に臨みたい」岡山の影山監督は、次節のホーム開幕戦を見据え前を向いた。F東京というJ1昇格の大本命に対し、ホームの力を後押しに臆せず挑みたい。

一方、反町康治監督は言う。
「開幕戦で躓かずに勝てたことがよかった。今年のチームはシチュエーションごとに自分たちで分析しながらポジティブな論争をしている。非常にいいことだと思う。胸のスポンサーが唯一なくて厳しい状況ではあるが、だからこそ魅力のあるサッカーをしなければならないとポジティブに考え、一戦一戦大事に戦っていきたい」

事実、この日のゲームを含め、ピッチ上でのセッションは始動以来の常だ。指揮官が就任当初から説いてきた自主性は、仲間への要求を絶やさぬ選手たちの加入により、いっそうのたくましさを見る。そうしてコミュニケーションを重ね、組織的な守備でゲームをコントロールし、限られたチャンスをゴールに結んだ。むろん道のりは長い。この日の結果を、まずは次節アウェイ千葉戦に繋げていく。

試合前、挨拶に立った湘南の眞壁潔代表は言った。
「挑戦と揺るぎない勇気こそが湘南ベルマーレの価値。我々はプライドを胸に貼りつけ、再び急な坂道を上っていく」

新しい湘南はこの日、たしかな一歩を踏み出した。

以上

2011.03.07 Reported by 隈元大吾
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