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【J2:第1節 徳島 vs 鳥取】鳥取側レポート:0-1が示す、昨季の「出来過ぎ」と今季の現実。(11.03.07)

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3月6日(日) 2011 J2リーグ戦 第1節
徳島 1 - 0 鳥取 (15:06/鳴門大塚/5,854人)
得点者:57' 柿谷曜一朗(徳島)
スカパー!再放送 Ch183 3/7(月)後08:30〜
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ガイナーレ鳥取に関わるすべての関係者が待ちに待った開幕戦は、0−1の敗戦。スコアは最小得点差だが、内容を振り返れば、昨季のJFLから今季のJ2へ、ステージが上がったことを痛感させられる一戦となった。

試合開始2時間前からの雨が降り続くピッチはスリッピーで、ファーストタッチが難しい状況。両チームともにミスが多くなる中、鳥取は2トップから最終ラインまでが高い守備意識を保つ、昨季と同様の基本姿勢からチャンスをうかがう。11分には小針清允のロングキックからキム ソンミンがシュート。14分には服部年宏のインターセプトから、センタリングのこぼれ球を鶴見聡貴が狙う。25分にはキム ソンミンがパス交換の連続で持ち込み、パスを受けた美尾敦がシュート性のクロス。得点にはならなかったものの、いずれも自陣から手数をかけずにフィニッシュまで持ち込んだプレーだった。

だが、阿部祐大朗が「速攻ばかりになってしまった」と振り返るように、逆に言えば、そうした形以外ではチャンスを作れなかった。28分に、FKのこぼれ球を拾った美尾のシュートがGKに阻まれたシーンが、結果的にこの日最大の決定機。後半に折り返した57分には、パスカットから攻めに出ようとしたところで、ミスでボールを奪い返され、逆にショートカウンターを浴びて先制点を奪われた。
鳥取はその後、ハメド、奥山泰裕、福井理人と、攻撃の駒を次々に投入して同点を狙ったが、守備ブロックを固めた相手を攻めあぐねる。個人での局面打開に期待がかかったハメドが、70分にDF2人の間を突破し、ペナルティーエリア内でチャージを受けて倒れたプレーも、ファウルとはならなかった。

松田岳夫監督は試合後、攻撃について「やるべきときに、別の選択肢を増やしていかないと、なかなか勝利は手に入らない」と語った。今季はサイドアタックの強化を目指し、開幕前の練習試合ではサイドチェンジを効果的に使う場面もあったが、この日は見られず。美尾は、カウンターが効果的だった時間帯もあるとした上で「相手がうまく守備をコントロールしているときに、もっとサイドを使ったりする攻めが必要」と語り、服部も「もうひと手間、二手間かけたかった」と、攻撃が単調だったことを反省点として挙げた。
振り返れば昨年のJFLでも、シーズン序盤は先制されることが多かったが、その後に逆転、あるいは追い付いて勝点を伸ばしている。前期17試合で挙げた12勝のうち、5試合が逆転勝ち。しかも終了間際の得点が多く、このレベルでは驚異的と言っていい勝負強さを発揮したことが、独走での優勝=J2昇格につながった。しかし、服部が「出来過ぎ」と語っていたように、チーム力以上の結果が出ていたことは否めない。

相手に圧倒されたわけではない0−1の敗戦は鳥取に、立ち向かう厳しい戦いの現実を突きつけた。守備意識を高く保って失点を最小限に食い止めれば、競り合いに持ち込むことはできるが、得点できなければ勝利は奪えない。発展途上のチームは、ゴールをこじ開けるルートを開拓しながら、長いシーズンを戦っていくことになる。

以上

2011.03.07 Reported by 石倉利英
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