3月5日（土） 2011 J2リーグ戦 第1節
Ｆ東京 1 - 0 鳥栖　（14:05／味スタ／21,408人）
得点者：61' 谷澤達也（Ｆ東京）
スカパー！再放送 Ch180 3/6（日）深03:00〜
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F東京は5日、味の素スタジアムでJ２リーグ開幕戦を鳥栖と戦い、１−０で辛勝した。「1年で強くなってJ１復帰」を掲げるF東京は白星発進。鳥栖はFW豊田陽平の放ったシュートがクロスバーを叩くなど、東京を追い詰めたがゴールが遠かった。

「前半は、相手もしっかり守備をしていて蹴る状況が多くなった。ある程度想定していたが、起点が前線にも、サイドにも作れなかった」と、DF徳永悠平が振り返るとおり、互いに慎重にゲームをスタートさせる。ゲームを引き締めたのは両チームの守備だった。F東京は日本代表DF今野泰幸を中心とする強固な最終ラインがことごとくボールを奪っていく。対する鳥栖も、F東京のダブルボランチに対して激しいプレッシャーをかけて大きな展開を封じた。決定機を互いに作り出せない中、鳥栖が大きなチャンスを迎える。33分、柳澤隼が最終ラインと、中盤の間でうまくボールを受けると、それを落とす。パスを受けた豊田は、距離を残す中、シュートを放つと鋭い弾道でクロスバーを直撃した。その後は、お互い大きな決定機を迎えぬまま、ゲームを折り返す。

後半、がらりと戦況が変わってしまう。16分、阿部巧が左サイドを駆け上がり、中央へとボールを送り込む。GK室拓哉と、長身のFW平山相太が競り合い、ボールがこぼれる。「普通は、GKが競り勝つと思うんですが、相太ならこぼれるかもしれないと思ってその周りに動きだしていました」と、MF谷澤達也。ゴールへと向かうボールを押し込み、待望の先制点を挙げる。ゴール裏からは、『決めてくれヤーザー』のチャントとともにタオルマフラーが空を舞った。この得点で流れが一気に東京に傾く。
豊田は「後半の内容は不完全燃焼でした。前半はまずまず。完敗ではないが、悔しいですね。失点して守備も攻撃もアイディアがなくなって消極的になった」と悔しがる。F東京は鳥栖陣内でサッカーを続けたが、攻撃の決め手を欠いて追加点を奪うことはできなかった。F東京は終盤、しっかりと守備を固めて１−０で逃げ切った。
　
F東京の大熊清監督は、「勝ったことはうれしいが、こういう試合が始まったんだという気持ちの方が大きい。天皇杯を毎試合戦うような感じ。安定と危険を堅持して、どう（試合を）作っていくかを追求しなくてはいけないことを実感した試合だった」と話した。「J２は楽ではない」。それを暗示させる幕開けとなった。

以上

2011.03.06 Reported by 馬場康平