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【J1:第1節 柏 vs 清水】レポート:鮮やかなるJ1カムバックを見せた柏が新体制・清水の急所を突き、3発快勝で開幕戦勝利を飾る。(11.03.06)

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3月5日(土) 2011 J1リーグ戦 第1節
柏 3 - 0 清水 (19:04//10,390人)
得点者:21' ジョルジワグネル(柏)、65' パクドンヒョク(柏)、68' レアンドロドミンゲス(柏)
スカパー!再放送 Ch183 3/7(月)前05:00〜
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これが老獪なる策士の手腕なのか。水曜日のトレーニングで行った攻撃陣のシステムチェックの時とはガラリと布陣を変え、「前線の攻撃の質を上げなければいけない。この2人ならば解決してくれる」(ネルシーニョ監督)との理由から、2トップには大津祐樹と田中順也を抜擢した。そしてこの布陣がハマり、2試合のプレシーズンマッチでの見せた機能不全と停滞感などどこ吹く風とばかりに、柏は2年ぶりのJ1の舞台で素晴らしい躍動感を発揮したのである。
序盤、柏のレアンドロ・ドミンゲスと茨田陽生が2トップの裏へ抜ける動きを生かそうとすれば、清水も両翼の大前元紀、アレックスが外だけのプレーに固執することなく、積極的に起点となる小野伸二に絡み攻撃を織りなす。オープンスペースには機を見て両サイドバックの辻尾真二と太田宏介が縦への攻撃を仕掛けるなど、互角の攻防が続いた。

だが徐々に柏がリズムを掴み始める。田中と大津が、守備に切り替わると真っ先に相手のボランチをケア。これによって清水が中盤を経由したビルドアップができず、ボスナーや平岡康裕はサイドバックにボールを預けるものの、彼らはレアンドロ・ドミンゲスと茨田のチェックを受け、柏のボランチとサイドバックを絡めた3方向からの寄せによって攻め手を欠くかミスパスが多発。その結果、セカンドボールを支配した柏が中盤でのイニシアチブを握った。15分、ジョルジ・ワグネルの一本のロングフィードからレアンドロ・ドミンゲスがシュート場面を迎えると、21分には大津の突破から得たゴール正面のフリーキックを、ワグネルが前評判通りの精度を誇る左足シュートでゴール右上部に突き刺して柏が先制した。

得点後は柏ペースに拍車がかかる。柏の2トップの縦横無尽の動きによって清水のDFラインが引っ張られ、ライン設定が引き気味になってしまい、最終ラインとボランチ、ボランチと前線に間隔が生じる。「今日はチームの1人1人の間隔が遠かったから、プレッシャーが早いというよりは、自分たちが遠かったからパスの出し所がなかなかなかった」(大前)、「1人1人の距離も遠くて、つなぎにもテンポが生まれなかった」(平岡)と、清水の選手たちがこのバランスの悪さを感じていたように、「ボランチとDFラインの間や、前とボランチの間とか中盤にスペースが空いていたので、それを見つければ良い展開に持ち込める」(茨田)と、相手の綻びを見つけ出した柏はそのスペースを突く。ゾーンの間に選手が連動して顔を出し、ボールを引き出しては味方へとさばく。後半は前半以上にボール回りがスムーズになり、昨シーズンのJ2でも披露した小気味良いパス交換から攻撃を展開した。

65分、柏はセットプレーの2次攻撃から、大津のクロスのこぼれ球をパク・ドンヒョクがボレーで決めて2点目。さらにその3分後には、鮮やかなカウンターから大津、茨田とつなぎ、最後はレアンドロ・ドミンゲスの右足コントロールシュートがGK山本海人の手元を射抜いた。

冒頭でも述べたように、柏はプレシーズンマッチとは全く異なる顔を見せた。若い2トップが躍動し、レアンドロ・ドミンゲス、茨田、栗澤僚一、大谷秀和の4人が編成する中盤は昨シーズンのJ2同様に機能。そして何より新戦力ジョルジ・ワグネルも期待通りの働きぶりである。「もともと自信はある」とは試合後の大津の言葉だが、3−0の快勝という最高の形でJ1でのリスタートを切れたことは、昇格チームにとってこの上なく大きい。

そして敗れた清水だが、今シーズンは選手が大幅に入れ替わり、指揮官もアフシン・ゴトビ監督に替わった。それゆえに攻守両面において形を欠いた点は否めない。例えば、柏がレアンドロ・ドミンゲスや茨田が前残りした時など、彼らがサイドバックへのケアに間に合わず、清水はサイドで数的優位を作り出し、そのカバーに入った柏のボランチの栗澤、大谷を引き出して、中央にスペースを作り出すこともできていたのだが、アタッキングサードでは各選手たちが同じ絵を描けずに、チャンスをフイにした印象があった。しかし、この開幕戦こそ敗れたが、実戦をこなさなければ見えない部分もあれば、あるいはすでに見えてきた部分はあったはず。「私は自信を持っているし、彼らが次戦でもっといいパフォーマンスを見せてくれると思っている」とゴトビ監督が記者会見の場で語った清水本来のパフォーマンスが、次節のホーム開幕となる鹿島戦で発揮されることを期待したい。

以上

2011.03.06 Reported by 鈴木潤
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