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スカパー!生中継 Ch183 後03:50〜
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☆2011開幕特集|totoリーグ |顔写真クイズ
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ついに、2011年シーズンのJ2が開幕する。昨シーズン6位に付けて、今シーズンの目標をJ1昇格のみならず、J2優勝とした横浜FCにとっては、この1年を占う大事な試合である。今シーズンに向けた補強も順調に進み、1月12日に始動したチームは、数多くの練習試合を経て徐々にその形をはっきりとさせている。しかし、「開幕戦」は万端に整った準備が全て活きるとは限らない。チームの全ての力を結集して初めて手にすることができると言って過言ではない。
開幕戦を迎える横浜FCには2つの問題がある。1つはメンバーの問題。いわゆるベストメンバーが組めるわけではない。岸野靖之監督が大いに期待を掛ける新人ボランチ井手口正昭は、インカレの退場の影響で開幕戦は出場停止。さらに、昨シーズンの中心メンバーのうちの数人が怪我のためにスターティングメンバーに名を連ねることができない。しかし、このような時こそ今オフの補強の成果である選手層の厚さが試される時となる。出場停止と怪我人で組み合わせに苦慮しているボランチは、本職ファビーニョの相方としてカイオが起用される見込みだ。一週間前に行われた湘南との練習試合で、初めてこのコンビネーションが試されたが、カイオが献身的な守備を見せるとともに、幅広く動いて攻撃の組み立てに貢献した。それまでの練習試合では、激しく奪いに行く守備の形は見せていたものの、攻撃のビルドアップに苦慮していたが、カイオのボランチ起用でその問題を解決する糸口を見つけることに成功したのだった。カイオがボランチに下ることで、攻撃的な中盤には、ルーキーの佐藤謙介が起用される見込み。練習試合でもその攻撃センスを遺憾なく発揮しており、開幕戦でも決定的な役割を果たすことが期待される。
もう1つの問題は開幕戦という特別な状況に起因する問題。「固くなって自分の力を発揮できない選手が出るだろう。その時に、ミスを指摘し合うのではなく、いかに残りの選手でカバーしあえるかが大事」と飯尾和也が述べるように、初めての本番という開幕戦の特殊性を理解した戦い方ができるかどうかが鍵となる。さらにボランチには本職でないカイオが入ることで、助け合いのプレーの重要性はさらに増してくる。「カイオがボランチに入ることで良くなる部分もあるし、そうでない部分もある。そうでない部分についても、周りがコミュニケーションを取ってカバーしたい」(飯尾和也)というように、チームワークが勝利への大きな鍵となる。普段の練習から横浜FCが重視している、選手間での積極的な声掛けが発揮されれば、この問題も解決できるだろう。
開幕戦のスターティングメンバーと予想される布陣で臨んだ湘南との練習試合では、1本目で湘南のシュートを0で押さえこんだ。2本目では、チーム全体で集中を途切らせないプレッシングで高い位置でボールを奪い続け、ゴールにも繋げることに成功。チームとしての形もできつつある。選手の中にも余計な緊張感はなく、開幕戦を「楽しみ」と語る選手が多い。開幕戦の雰囲気に飲まれずに実力を発揮できるだろう。
対戦する富山は3-3-3-1という特殊なフォーメーションで臨んでくる。さらに安間貴義監督は、攻守に渡り積極的な戦いを宣言している。開幕戦ということもあり、立ち上がりはリスクを減らした様子見の戦いになることが予想されるが、試合が進むにつれて、両チームの激しいサッカーが見られるだろう。その時に、特殊なフォーメーションと富山の積極性に押されることなく、チームとして冷静かつ積極的に戦うことができれば、後半から終盤の運動量に自信を持つ横浜FCにとって有利な展開になるに違いない。
横浜FCにとって、久しぶりに監督が継続して指揮を執る開幕戦。さらに大きな目標を掲げて勝負の年であり期待感は高まっている。この富山戦は難しい試合となることは間違いないが、その難しい試合を総合力で勝ちきることが、目標への第一歩となる。もちろん、横浜FCの選手を後押しするサポーターの力も重要となる。開幕戦のニッパツ三ツ沢球技場に是非足を運んで、スローガンでもある「結戦」に立ち向かうチームを応援してほしい。
以上
2011.03.05 Reported by 松尾真一郎