スカパー！生中継 Ch186 後00:50〜
試合速報一覧
☆2011開幕特集｜totoリーグ ｜顔写真クイズ
----------
☆栃木側プレビューはこちら
よくぞ粋な演出をしてくれたものだ。草津の開幕戦の相手は、北関東の宿敵・栃木。草津、栃木、水戸が激しいバトルを繰り広げる北関東ダービーだが、群馬と栃木は隣接するだけに、サポーターにも「栃木だけには負けられない」という思いが強い。加えて敵地開幕戦は、バックスタンドを新設した栃木グ（グリスタ）のＪリーグこけら落としとなるという。主将・松下裕樹は「この開幕戦は『戦争』だ。サポーターのためにも絶対負けられない」と勝利を誓う。草津は、開幕ムード一色が予想されるグリスタの完全制圧を目指し、チーム、サポーターが一体となって敵地へ乗り込む。
栃木との戦いは、まさに意地と意地とのぶつかり合いだ。チームに魂を吹き込むのは２年連続で主将を務める草津のアイコン・松下だ。開幕戦でも主戦場となる中盤で、闘志と技術をブレンドしたプレーを魅せてくれることだろう。ポイントとなるのは、松下vsパウリーニョのボランチバトルだ。草津が完勝を収めた昨季第21節（８月）のホーム栃木戦では、松下がパウリーニョを執拗なまでに追い込み、パウリーニョが白旗をあげた。その他の局地戦でも草津戦士たちは次々と戦果を上げた。今ゲームでも球際での勝負の積み重ねが草津に勝利をもたらすはずだ。
副島体制２年目となる草津と、松田体制３年目となる栃木。両クラブとも継続したチーム作りが行われているだけにゲーム展開のプランニングは立てやすい。まず栃木だが今季も両サイドサイドバックを起点とした攻撃がベースとなるだろう。草津にとっては、ロボと崔根植の２トップへと放り込まれるボールへの対応、そしてセカンドボールへの対処がカギとなる。栃木は、「徹底したゾーンディフェンス」と「リスクを避けた攻撃」による堅実なサッカーを演じてくる。草津のゲームコントロールを行うフィクサー熊林親吾は「相手に合わせるのではなく自分たちのサッカーをすることがＪ１昇格へつながる」と目標を見据える。
草津は、松下、熊林を中心に中盤でボールを動かすポゼッションサッカーをグリスタの観客へお届けする。栃木は、草津の小刻みなパスを狙ってゾーンの網をかけてくるだろうが、それをイナしてバイタルエリアへボールを運ぶ。副島博志監督は「ボールを動かしながらゲームを作っていくのが我々のスタイル。縦と横のバランスを整えながらアグレッシブな攻撃を仕掛けていく」と、選手たちに全幅の信頼を寄せる。虎穴に入らずんば虎児を得ず。草津はリスクを負ってゴール、そして勝点３を奪いに出る。
今季は、バラエティーに富んだ攻撃陣も心強い。先発は、昨季の栃木戦でもゴールを叩き込んだエース・ラフィーニャと、新加入の萬代宏樹の２トップが有力だが、ベンチにはアレックス、リンコンのブラジル人ストライカーが控える。リンコンが「いつゲームに出てもチームの勝利のためにプレーする」と話せば、アレックスは「開幕戦までにコンデションは１００％になる。先発でもベンチスタートでも、チャンスが来たらゴールを狙っていく。必ず勝点３を取って帰ってくる」と自信をみなぎらせた。ラフィーニャ、アレックス、リンコンのブラジルトリオが開幕戦でどんなパフォーマンスをみせるか注目だ。
草津にとって２０１１シーズンの開幕戦は重要な意味を持つ。昨季は開幕５連敗となり大きく出遅れた。「Ｊ１昇格」だけを狙ってスタートを切る今季は、同じ失敗は許されない。「去年の屈辱は忘れることはできない。去年苦しんだ教訓を活かして今年は最高のスタートを切る。開幕戦の内容はもちろん大事だか結果にこだわる戦いをみせる」（松下）。当日、草津側ゴール裏は濃紺で埋め尽くされることが予想される。草津サポーターが生み出す迫力の重低音は相手を圧倒することだろう。草津のＪ１昇格へ向けた戦いは、我らのセカンドホーム・グリスタから始まる。
以上
☆ 2011シーズン開幕直前 J's GOAL北関東担当３ライター座談会
前編 ｜ 後編
2011.03.05 Reported by 伊藤寿学
