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スカパー!生中継 Ch180 後01:50〜
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☆2011開幕特集|totoリーグ |顔写真クイズ
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スケジュール表を眺めながら1週間先に思いを馳せる。勝利の時は次の試合でも勝利を挙げることを信じ、敗戦の後は次の試合で雪辱を果たすをことを期す。そんな1週間はあっと言う間。待ちわびた週末には、レプリカユニフォームに身を包み、あるいは、チームカラーを身にまとってスタジアムへと急ぐ。
コンコースを抜けてスタンドに足を踏み入れれば、いつもの場所に、いつもの仲間がいる。そしてピッチの上には、ともに戦う選手たちがいる。きっと勝利を掴んでくれるはず。高揚感が次第に高まっていく。
やがて試合開始を告げるホイッスルが鳴る。勝利だけを求めてボールを追い、ぶつかり合う選手たち。その背中を後押しするために、スタジアムに響くサポーターの声。手に汗を握る興奮と、息詰まるような緊張感。ピッチとスタンドの一体感は時間とともに高まってく。そして揺れるゴールネット。その瞬間、スタジアムは興奮のるつぼと化す。
Jリーグ19年目の春。3月5日、あの興奮の日々が私たちの前に帰ってくる。
そしてアビスパ福岡は、J1の舞台での戦いをスタートさせる。それは5年ぶりの舞台。だが、「緊張感はない。むしろJ1での戦いが楽しみ」と、選手たちは同じ言葉を口にする。単に最高峰の舞台で戦えることを楽しみにしているのではない。それは、自分たちの力がどれだけのものかを確かめる楽しみ。それは、自分たちの力を全国に向けて発信できる楽しみ。そして、J1の舞台でひと暴れする楽しみだ。
「去年、全員で頑張ってJ2を勝ち抜いて、今度はJ1のチームを負かせてやろうという気持ちが強い。自分たちに失うものは何もないし、それに、自分たちが劣っているという気持ちはない。やれるという自信がなかったら1年間を戦えない。自分たちがやれるサッカーを見せつけることが大事。全員が一丸となって戦いたい」と話すのは末吉隼也。篠田善之監督も「残留が目標ではない。目の前のゲームに集中して、できるだけ上位に食い込めるように結果を求めていきたい。そして、福岡の町を元気で明るくし、九州全体でJ1という舞台を戦える雰囲気を作り出せるように頑張っていきたい」と話す。すべてのことは自分たちの力で変えられること。それは、昨シーズンの1年間の戦いの中で自分たちで見つけた答えだ。
スピーディでアグレッシブなサッカー。チームの基本コンセプトは変わらない。J1の舞台では、押し込まれることや、相手にボールを握られる時間が多くなることもあるだろう。しかし、「攻める姿勢は常に持って戦いたい。去年戦った選手がJ1の舞台で高い意識を持って戦えば必ず通用する。そこに新しく入った選手の特徴を活かして戦いたい。選手たちの、自分たちはできるんだ、やるんだ、という強い意志はすごく感じる」と話す篠田監督に、守りを固めてカウンターを仕掛けるつもりはない。
そんな福岡が迎える相手はアルビレックス新潟。2004年にJ1昇格を果たしてからは着実に実績を積み上げてJ1定着を果たしたチームで、昨シーズンを9位で終え、今年は更なるステップアップを目指すシーズンになる。前線にはブルーノ・ロペスを補強。チョ ヨンチョル、ミシェウらと絡んだ破壊力ある攻撃力を武器に、今シーズンは勝点60、ACL出場を目標に上げる。その強烈な攻撃陣を、いかに組織で抑えるか。そして、どこで攻撃のスイッチを入れて人数をかけてゴールへ迫れるか。それが福岡にとっての勝利のポイントになる。地域密着を志向する福岡にとっては見本とも言えるチームに対し、福岡がどのような戦いを見せるのか。福岡に関わる全ての人の力を合わせた総合力が試される1戦でもある。
さて、福岡にとっての2011年シーズンは、単にJ1への返り咲きを果たしたシーズンと言う意味合いだけを持つものではない。中町公祐は話す。
「今シーズンは、J1に定着する云々だけではなく、アビスパ福岡の向こう10年間の立ち位置を決める重要な1年。強い決意で臨みたい」
J1昇格は単なる通過点。福岡の町が持つポテンシャルと可能性を形にすべく、新しい歴史を刻む第一歩。それが福岡にとっての2011年シーズンだ。思うような結果を得られないこともあるだろう。苦しい状況に追い込まれることもあるかもしれない。しかし、それを乗り越えた先に新しい歴史の1ページが刻まれる。そのキーワードとなるのが「福岡力」。どんな時でも、福岡に関わる全ての人がひとつになって戦うことで、新たな未来が見えてくる。
以上
2011.03.04 Reported by 中倉一志