1月1日（土） 第90回天皇杯決勝
鹿島 2 - 1 清水　（14:00／国立／41,348人）
得点者：26' フェリペ・ガブリエル（鹿島）、59' ヨンセン（清水）、77' 野沢 拓也（鹿島）
天皇杯特集
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●長谷川健太監督（清水）：

「まずは、６年間応援し続けてくれたサポーターの皆さん、選手、関係者の皆さんに感謝したい。本当に幸せな６年間でした。
試合については、前半は鹿島のゲームでした。何もやらせてもらえなかった。特に兵働が抜けて山本が入ったんですが、山本のせいという訳ではないんですが、中２日でなかなかフィットしなかった。立ちあがりはそうでもなが、こちらがバタ付く中で、前線で全く起点が作れなかった。そういった中で１点で抑えることができたので、後半は1点は返せるのではないかという感じで、後は２点目が勝負かなと思っていました。

後半のあたまからヨンセンと岡崎の２トップにして、前線でタメができるようになりました。小野と藤本を両サイドの中盤にして、ボランチの横で起点を作るようにして、展開も非常にスムーズになったんじゃないかなと。そういった中からクロスからとかチャンスが増えたし、相手の背後へ引っ張り様な動きするようにを２トップへ話をして、その中でゴールが生まれた。

山本に代えて伊東を入れたという交代について、私は後悔をしていませんが、結果的には負けてしまったので一つのポイントになったのかなと思う。ただあの時間帯に本山を入れてきて、別に守りに入ったわけではなく、6枚できちっと守備をして４枚で攻撃を仕掛ければ、（得点が）十分取れるだろうと思っていた。全体が間延びして、当然行ったり来たりという展開になるので。そうすれば、中２日の中でそれほど体力が残っていない中１点勝負だなと。その中で、ああいう時間帯で取られてしまい、非常に難しいゲームになってしまった。
結果から見ると、したたかなアントラーズにやられてしまった。ただ悔いはないですし、またいつの日かチャレンジできるように精進していきたいと思っています」

Q:試合後にオリヴェイラ監督とお話されていたと思います。どんな話をしたのでしょうか？

「オリヴェイラ監督からこれで一旦監督から外れるけれども、なかなか話す機会がなかったので、いいチームをつくって、いい指導者だということで褒めていただきました。またいつの日か監督して対戦しましょうとおっしゃってくれたので、私も６年間清水で監督をやって、最後がオリヴェイラ監督が率いる鹿島でとても幸せです、本当にありがとうございますという話をしました」

Q：試合後に鹿島が喜ぶ様子をずっとご覧になっていましたが、どんなお気持ちだったのでしょうか？

「２位は過酷だなと改めて思いました。２位なのに、優勝チームが喜んでいる姿を見なければいけない。２位だったらもう少し優遇してくれてもいいんじゃないかなと思いますが、それが勝負の世界では、今度その悔しさを晴らせということだと思いますので、今日も甘んじて選手一同受け止めました」

Q：伊東選手を入れることによって、あの後の色々なプランがあったと思うのですが、そのあたりは予定としてはどのようにお考えだったでしょうか？

「予定としてはあのままいって、勝ち越して終わるという予定でいきたいなと思っていましたが、ああいう形で先行されてしまうと、状況によりますが小野をボランチにして、本田をアウトにして、サイドに大前や原というパターンもあると思っていましたけれど、悪くなかったので、引っ張れるところまで引っ張ろうと思いました。ただ、伊東と本田のダブルボランチは変えずに、サイドに速い選手を入れるのか、それともひし形にするのかと試合前に何パターンか考えていましたけれど、結局ひし形を選択して、フローデと原をトップにして、トップ下に岡崎を入れると、左に藤本、右に伊東、アンカーに本田という選択をしました。フローデが前線でヘディングに勝っているということもありましたし、そのセカンドボールを原や岡崎が奪取すれば、またサイドに開けばチャンスがあるんだろうなという感じがしていましたし、最後は大前をいれて、トップ下を３枚のような形にして、前線のフローデ、最後の最後にはエディをあげて、ツインタワーにして、そのセカンドを狙うという形でやらざるを得なかったという形です」

Q：タイトルまであと少しということがありましたが、最後に鹿島と対戦してタイトル獲得に必要なもの、足りなかったものが見えましたか？

「今は何とも言えないですけれども、マルキーニョスや主力がいないなかで、オリヴェイラ監督はこういう形でチームをつくってくるのは本当にすごい監督だなと思いますし、自分はまだまだその部分が足りないと思いました。今日のゲームで立ち上がり、前半こそなかなか自分たちのリズムがつかめませんでしたが、力は五分だったと思います。何が足りないのかと言われると、時間を掛けて考えていきたいなと。終わってすぐにこれが足りなかったなとすぐには思い浮かびません。それを探すための時間だと思うので、明日から有意義に使っていきたいと思います」

Q：６年間、監督をやって感じた一番の難しさは何でしょうか？また、できたところはどんな点でしょうか？

「一番はチームマネジメントですね。一人ではなかなかできない。やっぱりチームがしっかりとした協力者がいないと勝てるチームはなかなか作れないと思いました。いろんな意味で監督業は本当の意味で孤独なんだなと、この６年間でつくづく思い知らされました。仲間うちで楽しいというわけではないですが、みんなで協力してという思いもありましたが、やはり責任は自分は取らなければいけない。大変な仕事だなという厳しさを６年間で思い知らされましたし、本当に勝つということになれば、現場とフロントがいろんな意味で一体になって戦わないとタイトルは取れないというのは思います」

以上