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【第90回天皇杯決勝 鹿島 vs 清水】オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント(11.01.01)

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1月1日(土) 第90回天皇杯決勝
鹿島 2 - 1 清水 (14:00/国立/41,348人)
得点者:26' フェリペ・ガブリエル(鹿島)、59' ヨンセン(清水)、77' 野沢 拓也(鹿島)
天皇杯特集
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●オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島):

「(会見が始まるため記者室にあったTVのハイライトVTRを消す関係者。ちょうど野沢選手のゴールが流れたあたりで見れなくなってしまい『何故だ?』というポーズを取り、会場の笑いを誘う)。

率直に非常にうれしいです。皆さんは僕をここ数年ご覧になっているかと思いますが、素直に気持ちを表現しました。シーズンを通してタイトルを取れず終えるということは、僕の中では飲みこめない結果で、最後の大会で優勝で締めくくることができて喜ばしいことではないかと思います。
見ての通り、今日のような相手に何もさせず、自分達の形を作り得点する。攻守にアグレッシブさを発揮する。リーグ戦では本当に不甲斐ない結果でした。特に優勝できたという確信が僕の中には未だにあった。引分けが12の中で6試合くらい勝ってもおかしくなかった試合、あるいは勝ちに等しい試合があった。本当に残念な結果、悔しさしか残っていなかった。新たな成果を得ることができたのにできなかった。僕の中では消化できなかった中で天皇杯に臨んでいた。1週間で3試合をやるという中で、この3試合を見れば、鹿島らしさ、攻守でアグレッシブさを出す。ボールをしっかりつなぎながら、崩し、得点をする。そういういい形が、名古屋戦、F東京戦、清水戦と出せたのではないかと思います。非常にうれしいです」

Q:大岩選手をピッチに入れる選択肢はなかったのか?またACLへの意気込みについて教えてください。
「僕の中には、大岩選手をピッチに入れるというプランはありました。もう少し粋な形にするために、キャプテンマークを巻いて優勝してピッチで終わるという理想的なアイデアがありました。しかし勝たなくてはいけませんし、戦術的な部分を重要視しなくてはいけません。いい形で最後の試合にしたかったが、必要としている選手を送り出すことが一番重要。もし2点差になっていたら、そういう考えはありました。ただし、そうできなかった分、小笠原選手がトロフィを受ける際に、粋な形で彼に渡して掲げることで、代弁してくれました。私は彼と出会った4年間しか知りませんが、選手としても人間としても素晴らしい。皆さんもよくご存じかと思いますが、それが引き継がれる形になればいいと思います。

(ACLについて)答えるタイミングではないと思います。これだけ詰まった日程をやってきて終わったわけですがら。今はタイトルの味を味わいたい。明日ブラジルに帰国して、約1カ月間休んで、またサッカーの事を考えていきたい。いろんな友人と会って、充電して帰ってきたい。その上でACLやチームのことを考えたいと思います。ACLのグループ分けでシドニーに行けることはわかっていますし、昔関係があったシドニーに訪れることができることを嬉しく思いますが、細かいことなどは、また皆さんとお会いした時にお話ししたいと思います」

Q:準決勝の時にも聞きましたが本山選手が入って流れが変わった。何が良かったのか?それと大迫選手、今日はよく守備をしていましたね。
「(本山選手について)僕が鹿島からのオファーをいただいた時に、僕の弟が昔フィジカルコーチをしていました。『アントラーズにはすごい10番がいるぞ、日本一のうまい選手がいるぞ』と彼から聞いて楽しみにして日本に来ました。彼に接したり、プレーしている中で確かにそうだなと思いました。技術もありますし、ドリブルもあり、インテリジェンスという部分もあり、それをどうやって生かしていくのかというところでした。不思議なことに、日本のハーフはサイドでしかプレーしません。それだと武器をもっていても生きない。本山選手の技術や能力を考えれば、真ん中でプレーしてもおもしろいかなと。一番相手が使われたくない場所、バイタルエリアで落ち着いてプレーできるという意味で日本で一番ではないかと思います。長年サッカーの世界で生活していますが、戦術的な理解度とゲームを読む力は5本の指に入るくらいの能力を、彼は持っていると思います。唯一残念な部分は、フィジカル的な問題で90分間使えない。それもみんなで解決しようとしているが、限定された形での起用になっています。味方であってもマークしずらい選手ですし、彼をどうやって活用するのか1年目に見て、2年目、3年目活用する中で真ん中がベターかなと、そういう判断をしてこういうフォーメーションになりました。

(大迫選手について)確かに大迫選手は守備をしていました。前回話をした時には36歳の選手と20歳の選手を比較しての発言だったかと思いますが、(両者には)大きな違いがあったと思います。36歳の選手がやっていたことを20歳の選手にが同じようにやれというのは無理です。今指導している中で、こういう風にやるんだよと話をしたり、練習メニューを組んでやっている最中です。20歳の選手にしてはまだ伸びしろは多くあるわけで、根気よく指導することができればなと思います。

日本が抱える大きな問題という部分では競争意識の部分であると。高校生や大学生といったアマチュアのチームの選手もいれば、プロのチームの一員としてやっている選手もいる。その中で、本当にそのレベルで生活が掛かっている意識を持っているのか?と言ったら、できている選手は数少ないと思いますし、そこまでの意識はないと思います。
いきなりプロの世界に入って、メディアにチヤホヤされて間違った方向というか(自分のことを)スーパースターだと思ってしまっていても、まだ未熟な18歳の青年であって、いろんなことを学び歩み始める段階です。いきなり結果を出せと言われても、なかなか難しい部分があると思います。なぜかと言うと、ポジション争いもあるし、プラス、アントラーズというチームになれば優勝しなければならないという圧力があるわけで、それに打ち勝つ精神力であったり、諦めない、やり続ける精神が僕の哲学でありこのクラブの歴史です。
そういう部分を吸収し実行に移すまでは時間がかかると思います。そういった意味で2年間僕の元で指導していく中で、少しずつ周りの選手だったり指導の中で、ただ突っ立ってボールが来るのを待って得点をするというのはサッカーではないと(わかってきた)。それは遊びのサッカーであって、競争の原理、勝敗が問われる世界であれば、90分間攻守に絡むこと必要性があるし、闘わなければいけない。そのレベルが以前よりは高まったが、まだ彼は20歳の青年なので、今後も指導しながらその意識を一年間持続できればいいかなと思っています」

Q:過去4年間を振り返って、失礼ながら選手層が厚いとは言えない中でタイトルを取ってきた。その勝負強さの要因はどんなところにあるのでしょうか?
「確かにアントラーズというブラジル式のやり方は監督に合っていると思います。歴代の選手・監督から情報収集をしてやってきた中で、まず我々が集中できる環境を作ってくれるクラブでもあります。質問にあった限られた戦力の中で、いかに主導権であったり、試合の質を高めるのかという部分に関して、選手達も規律を守るとあるいは従うと。当然自分の要求した部分、プラスアルファを出してほしいと言っていますが、前提はこちらの戦術を守った上でのアドリブであって、そういった意味で、限られた力の中でやっていると。
今回1週間で3試合しましたが、選手を入れ替えながらやるのが理想的ですがなかなかそうはいきません。名古屋さんにしても戦力は整っていますし、FC東京さんにしても降格しましたが、前回の試合を見てもらえば、あれだけの質の高い選手のいるチームはなかなかないわけです。清水にしてもガンバ戦を見てもそうですが、まずミーティングで言ったのは、相手にはうちより優秀な選手や戦力があることを謙虚に認めなくてはいけない。だからといって、それで相手を恐れる必要はないと。相手には非常に優秀な選手が数名がいるが、まずはそこを抑える作業を全員でまずやる。あとは攻守に渡ってアグレッシブにプレーすると。特に勇気を持って決断をして失敗を恐れずにやる。そういった意味で今日の試合の中でも多く発揮することができた。クラブが作る雰囲気、規律を守る、戦術をやりながら臨機応変に対応していくということではないかなと思います。

(最後に)アリガトウゴザイマシタ(会場から拍手が起こる)」

以上
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