12月12日(日)Jユースカップ2010:2回戦
柏 1-0 大宮(13:00/柏)
得点者:14'熊谷 達也(柏)
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快晴の日立柏サッカー場。ちょうど一年前、柏ユースと大宮ユースは同じく2回戦で、この場所で激突した。そのときのスコアは2-1で柏の勝利。1年のときを経て実現した同カードの迎えた結末は、昨年と同じ1点差で柏に軍配が挙がった。
序盤は非常に静かな立ち上がりだった。5分に大宮のFW吉田圭吾がダイビングヘッドでゴールに迫った以外は、共にDFラインからのポゼッションでボールを落ち着かせながら、攻め手を伺うという慎重なものであった。しかし14分、大宮のゴール前に一瞬のエアポケットが生まれる。これまでいい距離感を保っていた工藤将太朗と木村圭佑の両CBだったが、一瞬だけボールウオッチャーになってしまう。DFラインでボールを回すつもりが、右サイドバックの小池歩から、中央に出されたパスの先には、柏MF熊谷達也がいた。相手のプレゼントパスを受けると、熊谷はぽっかりと空いたバイタルエリアのスペースにボールを運んでいき、GKと1対1に。GKの股の間を通す冷静なシュートを流し込み、思わぬ形で柏に先制点が転がり込んだ。
均衡が崩れ、これで一気に試合が動き出すかに見えた。しかし、試合は動かなかった。「思った以上にパスを回せなかった。パスを回そうにも引っかかってしまっていた。CB秋野(央樹)もいつもはうまく起点になるのに、今日は珍しいくらいパスがひっかかっていた」と下平隆宏監督が首を傾げたように、柏本来のDFラインからパスをつないで、1トップの山嵜駿、熊谷や仲間隼斗の攻撃力を生かしていくサッカーが展開できない。
大宮はFWからボランチにコンバートされたMF清水道浩と、左MF宮崎泰右と攻撃的左サイドバックの菊池翔のコンビネーションを軸に、左サイドを中心に攻め込んでいくが、22分に吉田のオーバヘッドが枠を捉えた以外は、思うようなチャンスが作れず、前半は1-0で終了した。
後半、もう攻めるしかない大宮に対し、柏は戦い方を早々に決めた。「選手たちがピッチの中でもう今日はつなげないと判断したのでしょう。1点を守りきろうとしたと思う」と下平監督が語ったように、うまく繋げないなら、むやみに繋がずに守備的に戦う。試合の中で選手たちが瞬時に統一見解を持って、守備的な戦い方にシフトした。
この気転が、結果としてチームをベスト8に導くこととなる。秋野を中心にした4バックがしっかりとラインコントロールをし、その前にワンボランチの相馬大士が豊富な運動量と球際の強さで防波堤を張り、その前で熊谷、仲間、そして仲間に代わって70分に投入された中川寛斗がうまくスライドして蓋をしながら、ボールを収め、前線では山嵜がボールを追う。全体が連動した柏の守備に大宮は苦しんだ。
それでも、大宮は56分にパスカットからFW小山大貴が抜け出すが、飛び出したGKを交わして打ったシュートは、DF山中亮輔に阻まれた。80分には再び小山が縦パスから抜け出し、ペナルティエリアの外まで飛び出してきたGKを交わすが、倒されFKに。このプレーはGKの1発レッドでもおかしくなかったが、判定はイエローカード。これは大宮にとっては不運であり、さらにこのFKのチャンスをものに出来ず。清水をFWに上げ、さらに木村をも前線に投入してパワープレーに出るが、柏の集中力が切れることなく、そのままタイムアップのときを迎えた。
「今日はここ数ヶ月の中で稀に見る悪い試合」(下平監督)。柏は思うようなサッカーが出来なかった。しかし、「(GK)増川(翔太)、(相馬)大士、仲間の3人でチーム伝達をしろと言っている。彼らが状況に応じて、どう試合を運んでいくかを全体に伝達してくれた」(下平監督)ことで、悪いなりにも1点を守るという選択をし、それを実行して勝ちきったことは、チームにとって大きな自信となる。
次なる相手は、新潟ユース相手に3-0で完勝を収めたF東京ユース。今大会の優勝候補筆頭と呼ばれる存在だが、試合中に戦い方を修正できる力を持っている柏にとって、警戒すべきではあるが、恐れることは無い。日本クラブユース選手権で果たせなかった頂点を目指し、更なる自信を持って、大きな関門に挑む。
以上
2010.12.13 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
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