昨日の試合終了後に、今季限りで現役を引退する千葉直樹選手の引退記者会見が行われました。コメントは、以下のとおりです。
★平瀬智行選手(仙台)の引退記者会見コメントは【こちら】
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Q:まず、今日の最終節の感想からうかがいます。
「僕は試合を外から見ていて、神戸の結果も知りながらの出場でした。あの時間帯で0−1で(仙台が)負けている場面での出場だったので、もちろん僕は、たぶんみんなもそうですけど、勝利にこだわってやるつもりでした。
そのまま守っていてはやられてしまうという、今年戦ってきて感じた部分を繰り返してしまうのが嫌だったので、少し前に出るように、みんなには伝えるようにしました。その結果本当にラッキーな形で1点を取り、最後に追いついて自力で残留を決められて、良かったと思います」
Q:ここ2試合、アディショナルタイムに失点して悔しい思いをしていた。今日は勝つことができなかった中、逆にアディショナルタイムに追いついて引き分けに持ち込めたことは大きかったのでは?
「はい。成長を感じられた部分ですね。J2時代から長く、そういうふうに言い続けてきたけれど、なかなか今シーズンに関しては、成長の成果というか結果を出せないで同じ負け方をしたり、同じ要因を突かれたりを繰り返してしまった。これを糧に、来年以降はさらにいい戦いをしてくれると信じています」
Q:現役最後の試合、そして引退セレモニーを終えた今の率直なお気持ちは?
「まだあまり実感がないですね。今日でユニフォームを脱ぐことになりましたけど、本当に自分のサッカー人生を支えてくれた人たち、応援してくれた方がこんなにもたくさんいたんだなと、改めて感謝の気持ちで一杯です。得に相手の、フロンターレのサポーターがああいうふうに(横断幕などを掲出して声援を送った)してくれたことも、僕にはすごい大きな物になりました」
Q:選手が場内を1周する際、サポーターはあの手この手で千葉選手に感謝の思いを表そうとしていました。実際にサポーターから、どのような言葉をかけられたのですか? またそれを受けてのお気持ちは?
「いろんな言葉をかけられました。僕はずっと、ありがとうと言われることはたくさんありましたけど、僕が逆にありがとうと感謝を伝えないといけなかったので、ひたすら『ありがとう』と叫んでいました」
Q:改めて、選手として過ごした15年間を振り返っていただくと?
「何でもない普通のいち仙台市民のサッカー少年が、チームと周囲、いろんな方に恵まれたおかげで、今こうしてここにいられる。僕個人では本当に成しえない、周りのたくさんの人に助けられてやってきた15年だった思います」
Q:今日、千葉選手が用意してセレモニーで流されたスライドショーの中で、最後のカットに「未来へ」という言葉がありました。千葉選手から見た「未来のベガルタ」への期待は、どのようなものでしょうか?
「アバウトではありますけど、ここからベガルタ仙台は、少し長いプランでものを考えていかなければいけないと思います。挨拶でも言いましたけど、僕は土台を作る課程であったに過ぎず、これからが本当に、J1での仙台の歴史の始まりだと思います。
もちろん、仙台出身の子、東北出身の子たちが中心となって、5年後、10年後、そういうチームになっていってほしいなというのはあります。ただベガルタ仙台というクラブは、今まではやはりどんな辛い時でもサポーターからは愛されて、クラブ内でも仲がいい、とても素晴らしいクラブだったと思います。その辺はずっと継続して、この先も続けていってほしいなと思います」
Q:千葉選手にとって、最も記憶に残る試合は?
「僕は出ていないですけどいいですか? このスタジアムができた、こけら落としの試合です(1997年6月1日、ブランメル仙台vs本田技研戦)。僕はスタンドから見ていましたけど、あの時が初めて、仙台の人たちがこんなにもスポーツに熱を持ってくれるんだと感じた瞬間だった。『あぁこの中で試合がしたい』と、初めて思った時です」
Q:背番号7ですが、今後は…
「(質問を笑顔で遮りながら)わかりません。ホントは僕が、ヒラ(平瀬)みたいに(託す選手を)言ってあげたいところなんですけど、とりあえず欠番は止めてくれと言いました。そこは選手の中でも重さを感じているかもしれないけど、そんなことは気にせずに、会社が決めた、選んだ人であれば、僕は誰でもかまいません」
Q:誰かは別にして、今後「7」をつける選手に「こういう心持ちで戦ってほしいい」ですとか、何か思いは?
「いえいえ、ないです。ずっと一緒にやってきて、僕の気持ちはみんな理解していますし。逆に『10』の方が辛いんじゃないですか? 今後は(笑)」
Q:引退セレモニーの前に、奥山恵美子・仙台市長から、「感謝の楯」が贈呈されました。生まれも育ちも仙台市、そして仙台の街のクラブ一筋でプレーされてきた千葉選手にとって、これは最大の栄誉とも言えると思います。それを受けての心境は?
「ありがたいですね。何も知らなかったので本当にびっくりしましたけど、まさか市長が7番のユニフォームを着て出てくるとは…お母さんですか?って聞かれました(笑)。本当にうれしく思います。僕でいいのかな、というのもありますし、もっとふさわしい人もいると思いますけど。高校時代とかの僕を見せてあげたいです。そしたら多分、取り消されると思うので(笑)。でも一生の思い出にもなりますし、いただいた上で、その名に恥じないように、これからもやっていかないといけないなと思いました」
Q:最終節前の取材で「(仙台の置かれていた状況を見て)大丈夫だと思って、大丈夫でいられるほど、残留争いは甘くない」と語っていましたが、実際に今日を終えて、やはり簡単ではなかったですか?
「そうですね。J2で僕らは優勝争い、昇格争いをずっとしてきましたけど、それと同じようにJ1の残留争いも、最終的には経験が差を生むのかなと感じました。今日の神戸の戦い方、まだ見てはいませんけど、この土壇場でそういう点差で勝ってくるという強さを感じましたし、本当に神戸の途中経過を知った時は焦りました。実際、順位の変動があり得る話になってきて。F東京は多分、負けていても1点差なら、ポンポンと2点くらい簡単に取れるチームではあるから、ピッチに立つ瞬間、僕はもう…。
まぁ、あまりそれを選手に伝えて動揺させるのもどうかと思ったんですけど、とりあえず声出してました。緊張感を高めさせるように」
Q:チームが残留できないことには、引退などできないという思いも?
「それはそうですよ。この場にはいられなかったです。ましてセレモニーなんか、ね。話せることなんかないでしょ。考えるとゾッとしましたけど、こういう結果で終われたことに、ホッとしています」
Q:最後、ピッチから引き上げる時に目には光るものが見えましたが?
「もうちょっと、スピーチの時に泣いたほうが良かったのかなと、あとになって思いましたけど(笑)、泣かないように。今年のシーズンの初めに、みんなと約束した『最後に笑って終わりたい』というのを達成するために、笑顔で終わりたかったです。最後はどうしてもウルッとしてしまいましたけど」
Q:セレモニーで流されたスライドショーは、ご自身がお持ちの写真から集めたのですか?
「あれは会社にあった過去の資料の中からの写真とか、あとは会社に関わってくれているユニグラフィックの伊藤さんという方にお願いして、今シーズンとか2年ぐらい前からの、僕というよりはなるべく観客席の写真を、押さえてもらうようにお願いしたことで、ああいうふうに可能になりました。
でも何枚か両親が撮った写真があります。実家に帰って、僕もその時にびっくりしたんですけど、96年に加入した時からの写真がずーっと毎年ファイルされていて、初めてその時見せられたものの中から。画はだいぶ古かったと思うんですけど、よかれと思った写真を選びました」
Q:実際にできあがったものをご覧になった時のお気持ちは?
「もうちょっと(涙腺に)来るかなと。実は僕は、事前にあの映像を見ていたので。僕の写真を中心にというよりは、クラブの移り変わりとか、そういうのを皆さんに見せたかったです。それこそベガルタに名前が変わった時から、このクラブを好きになってくれた方もたくさんいらっしゃると思います。それで、ブランメル時代のあの、本当にガラガラのゴール裏の写真とかも、わざと入れたんです。『ああいう日もあったんだよ』と。それがここまで大きなクラブに成長してくれて、それと共にここまでプレーできたことは、本当に幸せだったと思います」
Q:一度ロッカールームに下がった後、サポーターからの「アンコール」に応える形で、再びピッチに登場した時の心境は?
「そこで泣いちゃいましたよね。さすがにもう、みんなの前では一生懸命こらえていたけど、引き上げてロッカールーム奧のシャワールームで一人ウルッとしていたところで(呼び出されて)、『まだ、泣き止んでませんよ』と。そして改めで出てみたら、ああいう感じになっていたので、あの時はさすがに…。
(少しの沈黙の後で)…こんな感じでセレモニーでもしゃべればよかったんですよね(再び笑顔)」
Q:現役生活を終える前日である昨日の夜は、どんな感じで過ごされていたのですか?
「昨日は作文(セレモニーでのスピーチ)を書いていて、ちょっと普段より寝るのが遅くなりました。結構前から、どういうことを話そうかと考えてはいましたけど、いっぱいありすぎて。でも、短く話さなきゃいけないなと思うとすごく難しくて。昨日もそれでちょっと遅くなりましたけど、一昨日の夜は、そういうことを考えながら寝ようとしたら本当に寝られなくて。僕は普段、寝られないなんてことはないんですけど、こみ上げてくるものがすごいあったのか、一人で夜な夜なベッドを濡らしていました。ベッドじゃないや、枕ですね(笑)すいません」
以上
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