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【J2:第38節 東京V vs 水戸】レポート:川勝ヴェルディ1年目の集大成は、3ゴールの快勝!開始早々の失点で冷静さを欠いた水戸は、木山監督のラストゲームを飾れず(10.12.05)

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12月4日(土) 2010 J2リーグ戦 第38節
東京V 3 - 1 水戸 (12:34/味スタ/4,430人)
得点者:4' 平本一樹(東京V)、22' 飯尾一慶(東京V)、32' 菊岡拓朗(東京V)、82' 常盤聡(水戸)
スカパー!再放送 Ch183 12/7(火)後02:00〜
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最後まで、東京Vは魅せた。
「支えてくれた人たちへの感謝のためにも、良い試合を」と、意識を高めて臨んだ2010年ラストゲームだったが、チームの思いは、試合開始直後からすぐに形となって表れた。

前半4分、東京Vのファーストアタック。左サイドの長い距離を果敢にドリブルで攻め上がった河野広貴の好クロスに、平本一樹が跳んで左足を合わせた。「ボールが良かったので、合わせるだけでした。キレイなゴールだったので良かった」。これが今季10点目となった平本は、06年シーズンの15ゴール以来、自身2度目の2ケタ得点を記録した。

幸先良く先制したことでさらに活気づいた東京Vは、試合運びの上でも、開幕から終始一貫してきた『自分たちのサッカー』を披露する。
柴崎晃誠を中心に、河野、平本、菊岡拓朗らが長短のパスを織り交ぜながら、ダイレクトパスを何本もつなぎ、攻め込んでいく。中央、サイドとバランス良く散らしながら、ボールと人が非常によく動いていた。また、相手ボールになった時の前からのプレスも効果的に効いた。
水戸のMF小池純輝も、「とにかく河野選手、飯尾(一慶)選手、柴崎選手が三角形を作るのがうまかった。そこで下手に奪いに行ってしまうと、簡単にはたかれて、抜かれてしまう。でも、取りに行かないでドリブルで勝負されてしまうのも怖い。正直、ボールの取りどころがなく、特に前半はどうしていいのかわからなかった。とにかくボールを回されて、やたらと走らされてしまいました」と、困惑を隠さなかった。

思い通りにゲームを進めていた東京Vは前半22分、親友・平本のゴールに触発された飯尾がCKからボレーで突き刺しリードを広げると、同32分には、「水戸がサイドバックの裏のスペースが空くので」と、古巣の弱点を突いて右サイドを飛び出した菊岡が見事に振り抜いて加点。
平本&飯尾の同期生え抜きアベック弾、菊岡の古巣対戦連続ゴールと、東京Vにとっては最も盛り上がる形で、前半だけで3−0とリードを広げた。

「ゴールを入れるのはサポーター側。どんどん攻めよう」と、川勝良一監督は選手たちを鼓舞し、高木善朗を頭から投入して後半に入る。ゴールラッシュの予感すら漂っていたが、そう甘くはなかった。前半に比べ、明らかに全体的に足が止まった。

「ウチは、前半で3−0ぐらいで勝っていると、どうしても後半足が止まってしまうところがある」と、飯尾が指摘する欠点の原因は、“もっと点を取りたい”という気持ち以上に、“まず失点しないように”という考えが働いてしまうからだという。その思いが、どこかで前への推進力を減退させていると、飯尾は語る。
また、河野も「前半は、両サイドバックも含めてみんなどんどん前に出てくれるから、ドリブルで上がっても、パスの出し所がたくさんあった。でも、後半は疲れもあってか、誰も付いてきていなかったりで、ボールを出す所がなかったし、僕も疲れてしまって上がれなかった。だから、善朗が入ってせっかく前に出ても出す所がなくて、キツかったと思う。可哀想なことをしてしまった」と、悔いた。
「こういうところは、また来年の課題として、みんなで話し合いたい」飯尾は、来季の教訓へと活かすことを誓った。

結果として、ゲームを支配しながらも後半無得点、さらには失点を喫したのは、これら自分たちの反省に加え、水戸がハーフタイムで「もう一度やるべきことをしっかりと整理した」(木山隆之監督)ことも影響しただろう。
「まずは、しっかりと守りから入ろうと話した」(大和田真史)という。東京Vの足が止まったこともあり、少しずつ自分たちのリズムでボールを運べる時間帯ができてくると、後半37分、「3−0だからといって、『いいや』では、バラバラになってしまう」と、決して気持ちを切らさなかった大和田が、流れそうだった直接FKを懸命に折り返し、常盤聡のゴールが生まれた。
しかし、「もう少し早く1点取れていれば…」(大和田)この1点が、今の水戸の精一杯だったようだ。

完封は逃したものの、東京Vはホームでのリーグ最終戦を笑顔で締めくくるには十分な内容・結果だったのではないだろうか。
『NO VERDY NO LIFE』、『俺達は今年のチームを誇りに思う』
サポーターの掲げた横断幕は、川勝良一ヴェルディへ向けられた最大の賛辞だろう。

クラブ消滅危機から始まった、波乱万丈の2010シーズン。
勝てない時期を耐え抜き、乗り越え、存続を勝ち取った末に終盤まで昇格争いを繰り広げた。置かれる環境、周りの評価は右往左往したが、川勝監督を先頭としたチームだけは、一貫してブレることはなかった。
やっている監督・選手・スタッフはじめ、クラブ、スポンサー、サポーター、その他東京Vに携わっている人みなが「魅力的だ」と誇れるサッカー、そして偽りのないチームワークを具現化し続けてくれた今季の東京Vに、心からの感謝と敬意をこめて。ありがとうございました。

以上


2010.12.05 Reported by 上岡真里江
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