12月4日(土) 2010 J2リーグ戦 第38節
草津 0 - 4 柏 (12:34/正田スタ/5,800人)
得点者:5' 近藤直也(柏)、45'+2 レアンドロドミンゲス(柏)、67' 林陵平(柏)、80' 山崎正登(柏)
スカパー!再放送 Ch185 12/5(日)後00:30〜
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草津を牽引してきた高田保則、廣山望、崔成勇ら功労者の盛大な「送別会」となるはずだったゲームは、一転して、J2を独走した最強クラブ・柏の「レイソル祭り」会場となった。王者に真っ向勝負を挑んだ草津は、決して戦えていないわけではなかったが、効果的に得点を重ねながら加速する柏を止めることができずに砕け散った。
4連勝中だった草津の「魔法」は前半5分に解けた。柏は右サイドバック小林祐三のサイド攻撃を足がかりに右CKを得る。レアンドロ・ドミンゲスが蹴ったCKにヘッドで合わせたのは近藤直也だった。「前節岡山戦と同じようにニアへ来る予感があったので入っていったら全く同じボールが来た」(近藤)。草津はゲームを落ち着かせる前の失点で出端をくじかれてしまう。だが、15分過ぎからリズムをつかみ始めると、高田、廣山、菊池大介らがスペースに走り柏ゴールを脅かす。
草津にとって惜しまれるのは25分のシーンだ。熊林親吾が蹴った右CKからアレックスが超決定機を迎える。だがシュートが左ポストに弾かれてしまう。最初のチャンスを決めた柏と、チャンスを逃した草津。その違いが試合後には大きなスコア差になってしまった。草津は前半45分までポゼッションをベースにしたアグレッシブなサッカーで柏に対抗、後半へ可能性をつなぐ…はずだった。だが、前半アディショナルタイムにレアンドロ・ドミンゲスに強烈なFKを叩き込まれてプランは崩れた。
多くのサポーターが駆けつけたホーム最終戦という場に加えて契約満了選手のラストゲーム、さらには試合結果で大きく変動する順位。草津の選手たちはこの試合の重要さを十分に理解し死力を尽くしたが、2点のリードで余裕が生まれた柏のゴールを揺らすことができなかった。草津は67分にペナルティエリア内に突進してきた工藤壮人を倒してPKを献上、80分には山崎正登に4点目を許してゲームを終えた。ゴールラッシュに沸く柏サポーターはゴール裏芝生席で2006年以来4年ぶりのラインダンスを演じ、祭りに花を添えた。
怒涛の4ゴールでシーズンを締めくくった柏は、昨年の屈辱と今季の成長を糧に来季J1へと殴り込む。この日のメンバー表にはユース昇格選手がズラリと並び、育成面を含めてクラブとしての理想的なサイクルが出来上がりつつある。今季の柏がJ2のピッチで表現したサッカーは魅力的かつエキサイティングだった。近藤は「シーズン後半になってチームが完成に近づいていった。自分たちが進んできた道は間違っていない」と来季を見据えた。
「この1年間で築いたスタンダードは簡単には崩れない。自信を持ってJ1で戦える準備ができている」(ネルシーニョ監督)。2008年の広島、2009年のC大阪に代表されるように、J2で魅力溢れるサッカーを展開したチームはJ1でも結果を残している。悔しさを味わうことで生まれ変わった柏にはJ1で大暴れしてほしい。それがJ2クラブの希望になる。
柏に敗れた草津は今季の成績を14勝6分16敗の勝点48とし、12位でシーズンを終えた。終盤の4連勝で稼いだ勝点12がチームの順位を大きく押し上げる結果となった。試合後のセレモニーでクラブ代表として挨拶をした主将・松下裕樹は「ここまでチームを引っ張ってきてくれた先輩たちの熱い気持ちを僕たちが受け継いで、上へ行けるような強いチームにする」と涙ながらに話した。そして松下とともに来季以降のチームを牽引する熊林親吾は「ヤスさん(高田)やヒロさん(廣山)たちがチームを去る悲しみを単なる思い出にはしない」と誓った。
草津は現時点で、戦力外となった高田、廣山ら9選手と、菊池ら期限付き移籍期間終了3選手、そして移籍のため本人の意志でクラブを去る常澤聡の計13人がクラブを離れることが決まっている。「チームのレベルアップのためには底上げをしていかないといけない」(副島監督)。草津は痛みを伴いながら新たな方向ヘとカジを切ったと言える。植木繁晴GMは「来季は中途半端な気持ちではなく本気でJ1昇格を狙う覚悟。そのために選手を入れ替えるのでシビアに結果を求めていく」と決意を語った。チームのために戦い、チームのために泣いた選手が去ることによって、草津の退路は完全に絶たれる。来季は前へ進むことだけしか許されない。
以上
2010.12.05 Reported by 伊藤寿学
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