12月5日(日)Jユースカップ2010:1回戦
新潟 vs 塩釜(11:00KICK OFF)@西が丘
千葉 vs 養和(14:00KICK OFF)@西が丘
★Jユースカップ2010特集サイト
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いよいよ始まるJユースカップ決勝トーナメント。まずは初戦の4試合が5日に東京、大阪会場で行われる。ここでは東京会場の2試合をプレビューしていこう。
◎新潟ユースvs塩釜FC
今年、新潟ユースは苦しんだ。プリンスリーグ北信越1部では、開幕戦でいきなり富山第一に敗れると、近年激しいライバル関係にあった星稜こそ下したが、2巡目でまたも富山第一に競り負けてしまった。終わってみれば、首位の富山第一に勝点差7を付けられての2位。高円宮杯全日本ユースと全国リーグの出場権を共に逃してしまった。奮起を誓ったクラブユース選手権だったが、1勝しか挙げられず、無念のグループリーグ敗退と、結果を残せていない。
決してチームのレベルが低いわけではない。10月から11月にかけて行われたU-16アジアユース最終予選で主軸として活躍したDF早川史哉と、同代表のFW川口尚紀、安定感抜群の大会屈指のGK渡辺泰広というタレントがいる。早川は左サイドを主戦場として、サイドハーフからサイドバックまで幅広くこなす。プリンスリーグ北信越ではサイドハーフで攻撃を司り、クラブユース選手権ではサイドバックとして、攻守の要となった。彼が的確な判断から、精度の高いパスで左サイドから攻撃の起点になると、スピードあるドリブル突破、飛び出しを得意とする川口が果敢に仕掛けていく。守備面では抜群の反応からのセービングがうまいGK渡辺、182cmのCB西村竜馬、180cmのボランチ・中村樹とセンターラインに高さと強さがある。「これまで自分が見てきた中で、ポテンシャルは一番高い」と片渕浩一郎監督も可能性を感じているチームだ。だが、これまで勝ちきれなかったのは、「技術はあるのに、メンタルがまだ伴っていない」(片渕監督)からこそ。今大会でどこまで精神的に成長した姿を見せられるかに注目だ。まずはこの試合でその姿を見せたい。
対する塩釜FCユースはこの大会の常連で、夏のクラブユース選手権の常連でもある。エースの石森裕基、MF三橋雄介を軸に、まずはJユースに一泡吹かせたいところだ。
◎千葉ユースvs三菱養和SCユース
初戦から面白いカードになった。千葉ユースはプリンスリーグ関東1部で7位に終わったが、東京Vユースがクラブユース選手権で決勝進出したために、繰り上げで高円宮杯全日本ユース出場を果たした。7位というと、ずいぶん下のほうに聞こえるが、内容を見ると、今年のチームは非常に力があるチームであることが分かる。特筆すべきは失点の少なさだ。プリンスリーグにおいて、11試合で失点数は4と、ダントツ1位の少なさであった。この脅威の数字を残せたのは、山辺玲央奈と高橋龍之介のCBコンビを中心にした堅守。山辺は空中戦に強く、高橋はカバーリングに優れる。この3年生コンビに引っ張られるように、中盤から前は2年生が躍動する。ワンボランチを張るMF鈴木裕喜は運動量が豊富で、CBとの連携も抜群。彼が機転を利かしてポジションを落としたりするからこそ、大塚裕貴、吉永哲也といった両サイドバックが攻撃参加することが出来る。そして鈴木がポジションを落とせば、こちらも運動量が豊富でポジショニングがうまいMF佐藤祥がすぐさまカバーし、堅守にほころびを与えない。攻撃はテクニックがあり、パスも出せる3年生MF板倉直紀が中心になる。あとは奪って、板倉を経由したボールを決めきれるか。個々がポイントだ。
対する三菱養和はクラブユース選手権こそ、1勝も挙げられずにまさかのグループリーグ敗退に終わったが、高円宮杯全日本ユースで完全復活。快進撃を見せ、決勝トーナメントでは初戦で神戸ユースに5-3、準々決勝で清水ユースに4-1とゴールラッシュ。ベスト4まで進出した。伝統ともいえる【4-1-4-1】システムを敷き、ワンボランチの内藤将梧を軸に、1.5列目のシャドーには個性的な選手を配置。名古屋入りが内定している田中輝希、変幻自在のドリブラー・田鍋陵太、正確な左足を操る佐藤聖と、いずれも高い技術を持っている。彼らがそれぞれの個性を出しながら、1トップの182cmストライカー・若狭夢信をターゲットに、サイドから中央から切れ込んでくる攻撃は破壊力十分。この攻撃がはまれば、高円宮杯全日本ユースのように並み居るJユース勢を押しのけて、一気にベスト4を越えて、頂点まで上り詰める可能性があるだけに、この初戦をどういう形で戦い抜くか注目だ。
堅守の千葉ユース、攻撃の三菱養和。正反対のチーム同士の対決は果たしてどういう結末を迎えるのか。
以上
2010.12.03 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
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