11月27日（土） 2010 J1リーグ戦 第33節
広島 1 - 0 仙台　（17:34／広島ビ／16,448人）
得点者：90'+1 大崎淳矢（広島）
スカパー！再放送 Ch185 11/29（月）前04:00〜
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●下田崇選手（広島）：
「今日は特別扱いというわけではないけど、ベンチに入れてもらった。みんなの気持ちが入った試合をやってくれたし、自分にとっては特別な時間だった。サポーターの声援を聞いて、グランドは気持ちがいい場所だなと感じながら、試合前からアップしていた。自分がデビューしたのも、初勝利も広島ビッグアーチだったから。

ベンチでは、チームが勝つように願っていた。もし出番があれば、ということも考えて、いい準備をして試合を見ていた。欲を言えば、サポーターのみなさんの前でプレーしている姿をお見せしたかったが、今日は難しい試合だったし、出るチャンスはなかった。それでも最後のホームゲームでベンチに入れてくれたことは、よかった。

広島と選手として契約を結べないという日が、いつかは来ると思っていた。今はまだ、広島以外でサッカーができるかどうか、決断はできていないし、これから考えていきたい。まだプレーヤーとしてやっていきたい気持ちと、広島に関わっていきたいという想いと、両方ある。（広島のスタッフとしての仕事は）選手とは違ったやりがいもある。どちらがいいのか、日々ころころと（想いが）変わっている状況。
とにかく、17年間広島でやってこれたことが一番。今は、『ありがとうございました』という気持ち。選手として契約できなかったのは自分のせいだと思っているし、これからしっかり考えて次のところで頑張りたい。

天皇杯で2回決勝に行ったが、優勝を一回も経験できなかったことが心残り。ただ広島はACLやナビスコカップなどで戦うことができるチームになってきた。これからもミシャ（ペトロヴィッチ監督）のもとで、日本一のクラブになってもらいたい。

サポーターのみなさん、17年間ご声援ありがとうございました。次の道というのはまだ決まっていませんが、将来的にはGKコーチとして、絶対に広島に戻ってきたい。またその時には、応援よろしくお願いいたします」

●山岸智選手（広島）:
「得点シーンでは、あの場所にいるのが（大崎）淳矢だとはわかっていなかった。パッとみた瞬間にフリーな選手がいるな、とは思ったので、そこに合わせた感じだった。淳矢だったのがビックリ。うまく決めてくれてよかった。
前半からみんな身体を張って、しっかりと守備もできていた。その辺が粘り強くなってきた。攻める意識を最後まで続けたというのが、結果につながったと思う。今日はシモ（下田）さんがベンチに入ったり、いろいろな想いがあった中で頑張ってきた結果が、この勝利だった。
本当はゴールを決めたら、みんなでシモさんのところに行って、そこでパフォーマンスをしようと言っていたんだけど…（笑）。淳矢がなんであっちに行ったのかな（笑）。実際は、シモさんのところに走っていけなかったというのもあるけれど…、淳矢が嬉しすぎて、ああなっちゃった（笑）」

●大崎淳矢選手（広島）:
「自分自身、チャンスはあると思っていた。ボールを持った時に仕掛けて、危険なところに顔を出そうと思っていた。最初は空回りしていたけれど、少し慣れてきたし、点をとれて良かった。
監督にこうやってチャンスをもらえるのも、自分が苦しい時でも腐らずにやってこれたから。辛い時にどう振る舞うか、それは広島ユースでゴリ（森山佳郎広島ユース監督）さんに教わったことなので。今季はケガからのスタートで苦しかったけれど、成長していると思う。ユースまでと違って、プロは逃げ出すこともできないし。
得点は、ヤマ（山岸）さんがいいボールをくれたので、決めるだけ。頭から肩に当って入った。気持ちで決めた」

●西川周作選手（広島）:
「試合の入りは、本当にいい感じだった。最後のワンプレーで勝負が決まったが、今日はどうしても勝ちたかった理由があった。ホーム最終戦だったし、今年で去る選手もいるという想いがみんな強かった。とにかく、失点ゼロで抑えられてよかった。
シモ（下田）さんにかけてもらった言葉は『いつも通りで』という一言だけだったが、その一言が…。（シモさんは）いろんなことを経験している選手だし、ずっと広島でやってきた。自分が小さい頃から知っている選手。その先輩と1年間だけだけど練習できて、いい刺激になっていた。たった一言だけだけど、重みがあるというか特別な想いは感じた。
あれほどのベテラン選手が見せる練習に対する姿勢とか、準備とかを見て、それを自分のものにしたいと思っていた。試合に出られない日々が続いても、チームのムードを良くしてくれていた。すべての姿勢を、見習わないといけない。
引き分けで終わらず、ホーム最終戦をしっかりと勝って終われたことはよかった。最後は無失点で終わるというのは自分たちの課題だし、今日を含めて2試合、来季につながる戦いをしたい」


●林卓人選手（仙台）:
Q:試合後、ロッカールームに下がる際も、かなりぶ然とした表情に見えたが。
「憤りというよりは悔しさ。後ろを守っている人間として、止めたかったというのは正直なところなので。今年はヘディングで何回もやられているし、そこはもっと高めていかないとダメだなと思う」

Q:失点の１場面以外は、ゲームプランは全体としてやれていたのでは？
「中で声も出ていた。サイドはかなり使われたけれど、最後は中で身体を張って守ってくれていたし、アプローチもしっかりいけていた。ホントに、最後のところだけ。でも、何かが足りなかったから、こういう結果を招いたと思う。いくら90分間を思い通りに進めていても、最後のロスタイムで点を取られれば一緒のことだから。
でも、あの失点の後でも、まだ負けは決定していなかったわけだし、もう1点取れる可能性もあった。そこでもう一回、下を向かず、どれだけ上を向いて戦っていけるか。
　残念ながら、今日そういうシーンはなかった。でも切り替えて、次の最終戦に向かって、やっていくしかない」

Q:古巣の広島ビッグアーチに来られたこと、それと広島と選手契約を結ばないことになった先輩・下田選手へのメッセージは？
「僕が初めてプロに入ったのは広島だし、ビッグアーチのピッチに立ちたいと思って、やってきた。今日初めて、公式戦でここに立った。それは嬉しかったし、感慨深いものがある。
シモさん（下田）に関しては、本当に自分のお手本になってきた選手。自分が目指してきた理想のＧＫ像がシモさんにはあった。背中をずっと見て育ってきたし、シモさんを真似て上手くなってきた部分もある。
昨日も、シモさんが僕に対してコメントをしてくれていたみたいで、それは非常に嬉しかった。ベガルタにいる今でも、自分が凹んだり迷った時は、シモさんのプレーを思い出す時がある。
広島からは戦力外なのかもしれないけど、まだまだ現役でいてほしいと思う。サッカーを続けていれば、同じピッチに立てたりできると思うし。この先は、シモさんが決断することだとは思うけど、僕個人としては現役を続けてもらって、同じピッチでやりたいというのが正直な気持ち。
試合前に僕から『試合後、ユニフォームを交換してください』と言いに行っていて、試合後に交換できた。広島のホーム最終戦、シモさんの広島での最終戦で、自分がピッチに立てたということは本当に嬉しかった。何か縁のようなものは、感じました」

以上