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【J2:第34節 徳島 vs 横浜FC】レポート:このままでは終われない徳島が意地と勝利への執念を表現。課題は残しながらも横浜FCを降す。(10.11.15)

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11月14日(日) 2010 J2リーグ戦 第34節
徳島 1 - 0 横浜FC (17:04/鳴門大塚/3,957人)
得点者:34' 島田裕介(徳島)
スカパー!再放送 Ch182 11/15(月)後04:00〜
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サポーターが掲げた横断幕にあった一言はそのまま、選手たちが抱いていた真の想いでもあったと言えよう。「このままでは終われない」──。だからこそこの一戦の徳島はいつも以上にファイトした。ピッチ上の全員が球際の激しさを継続し、自らの意地と勝利への執念を全面に出して闘ったのである。そしてその結果、チームは横浜FCに勝利。4千人近くが詰め掛けたホームで連敗をストップして見せた。

ゲームを改めて振り返ると、前半まず縦へ出る勢いをより強く表現したのは冒頭のような気持ちに満ちた徳島であった。3分にいきなりボランチ・六車拓也が最前線をも追い越して飛び出せば、2トップの津田知宏と佐藤晃大も前への早い動き出し。横浜FC最終ライン裏のスペースを果敢に狙っていく。また徳島は島田裕介と柿谷曜一朗の両サイドMFが非常に早く2トップをサポートしていたと言えるだろう。特に右の柿谷は、自分の前へ流れる佐藤へフィードを送ると同時に次のスペースを見つけ、そこへ一直線に入り込んでリターンを受けていた。
すると34分、フィーリングの良さを感じさせていたそのコンビがついに決定的な形を作り出し、待望の先制点をチームにもたらす。柿谷が柔らかな浮き球で佐藤とワンツーを交わし、短いドリブルで中央へ入って左へ丁寧なラストパスを送ると、最後はスタメン復帰を果たした島田が45度の角度から得意の左足で豪快に叩き込んだのだ。

さらに前半の徳島は、この一戦のポイントと考えられたセカンドボール争いでも気持ちが伝わってくる勢いを出していた。実際、美濃部直彦監督は試合終了後「前半のセカンドボールの取り合いは10対7でうちが勝ちました」と具体的に話したが、その違いが最初の45分間の戦況に少なからず現れていたのは間違いない。それともうひとつ、いい雰囲気の戦いを支える部分がこのゲームの徳島にはあった。それは守備面においてで、横浜FCのバイタルエリアヘ打ち込んでくるクサビをしっかり消していたこと。それを徹底したことによって徳島は最後のブロックを破られなかったし、その上そこでのボール奪取から効果的なカウンターも仕掛けられていた。

しかしながらそんな徳島も後半には苦しい展開を強いられることに。何としても勝ちたいという意識が良くない方へ働いて組織全体の引き過ぎを生んでしまい、それによってポゼッションを大きく譲ってしまったチームは再三左右へ揺さぶられてクロスを上げられるとともにヒヤリとするミドルシュートも浴びてしまった。結果的には前記のクサビを消す厳しさを失わなかったことで守り切りに成功したが、その部分が「次への大きな課題」(美濃部監督)として残ったことは否めないだろう。それだけに、徳島の「このままでは終われない」想いは次節(11/20 vs水戸@Ksスタ)また再び試されることとなる。

対して横浜FCであるが、敗れはしたもののチームが積み上げている力は大いに見せたと言っていいのではないか。ボランチ・高地系治が中心となったパスワークは紛れもなく高い評価に値するもので、それが織り成すサイドチェンジは後半明らかに徳島の守備を悩ませていた。ただ、フィニッシュひとつ前のアイデアとパワーに欠けたことは認めざるを得ない。もちろん相手バイタルエリアで存在感の出せる難波宏明が負傷により前半だけで退いたのは痛かったが…。
いずれにしてもこの敗戦によって横浜FCはよりいっそう昇格が難しくなった(残り4節で3位・福岡との勝点差は9)。とは言え、彼らにおいては自己成長も昇格と同じくらい重要な目標であろうことから、決して諦めなど持たずタフに立て直してまた次の戦いへ全力で挑むことだろう。

以上

2010.11.15 Reported by 松下英樹
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