11月7日(日) 2010 J2リーグ戦 第33節
甲府 6 - 0 北九州 (14:01/小瀬/11,219人)
得点者:16' パウリーニョ(甲府)、34' 養父雄仁(甲府)、37' ハーフナーマイク(甲府)、39' ハーフナーマイク(甲府)、51' ハーフナーマイク(甲府)、70' 養父雄仁(甲府)
スカパー!再放送 Ch182 11/8(月)後03:00〜
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お口の恋人・千葉ロッテが日本一になると甲府が昇格する。まだ決まったわけじゃないけれど、前回千葉ロッテが日本一になったのは2005年で甲府が初のJ1昇格を決めたシーズン。千葉ロッテと甲府の慶事は何か良縁がありそうな気がする。今節はもう一つの千葉との激闘を制したギャップに苦労することを老婆心で心配していたが、前日練習で荻晃太が「みんな、ハードワークすればどこが相手でも結果を出せることが分かったはず」と話したように、甲府の選手は動きを止めることなく19位の北九州相手に6ゴールを挙げて7月25日の第19節・栃木戦以来のホームゲーム勝利を引き寄せた。右サイドバックで先発した津田琢磨とは「あの試合は俺も出場していたけれど、それ以来ホームでは勝ってないんですね。それでも2位。不思議ですね」、「(週に6試合する)プロ野球なら(順位が大きく下がって)大変なことになっている」、「でも、その後は1敗しただけ」という会話をした。
今節は現時点でレギュラーではない先発選手の気持ちがチームを牽引すると思っていた。津田琢磨のここまでの出場試合は9試合。養父雄仁は9月27日の富山戦以来先発を外れているし、柏好文は出場12試合と、この3人の「俺を出せエンジン」に期待した。津田は北九州に押された時間帯に身体を張ってゴールを守ったし、終盤は足が攣っているように見えたけれど最後まで戦い抜いた。養父は流れを引き寄せる2点目(合計2ゴール)を決めているし、2アシストの柏は「(マイク・ハーフナーに対して)1アシスト、1事故で実質は1アシストです」と謙遜したが、キレのいい切り替えしと小気味いいドリブルで北九州のディフェンスラインを苦しめた。そして、誰もが守備でも貢献した。藤田健、保坂一成、養父の3枚の中盤のエンジンが動き続けているうちは悪い流れが長く続くことはない。このことを4位(前節時点)の千葉戦(この試合は養父ではなく秋本倫孝)と19位の北九州戦で証明してくれた。上位チームでも下位チームでも同じように戦えたことが収穫。
J2ルーキーの北九州は思ったような結果が出せていないが、12試合の引分けに可能性を持っている。主導権を取る時間帯はあるし、ボールを繋ぐことを意図した練習を積んできたことも感じる。前半8分のCKでは長野聡のヘッドが先制ゴールになりそうだったし、後半は長谷川太郎と宮川大輔に決定機があった。ただ、攻守のポジショニングやプレーの精度に問題があって全体として噛み合わない。相手の出来にも因るが、小さく噛み合わないときは引き分けることが出来ても、大きく噛み合わなければ勝てないのではないだろうか。選手は「キ・タ・キュシュー、キ・タ・キュウシュー」のコールに応えようと懸命にプレーしている。宮川、長谷川、ウエリントンと後半途中にフレッシュな選手を投入してからは北九州の時間が続き、点が入る雰囲気があった。甲府でプロのキャリアをスタートしたGK・時久省吾もデビュー戦で6ゴールを許したことはショックだが、決定的なシュートを何本か防いでいる。ただ、残念だったのは37分にマイクに3点目を決められたときに何人かの選手が膝に手を当てて下を向いてしまったこと。少しの差をチームとして克服していくことは一番手間のかかる作業だが、12試合の引分けという可能性を信じて戦うだけだろう。
試合中に何度か「カタギリ」コールがあった小瀬。第20節(7月31日)以降ピッチに立っていないストライカーへのコールだった。ゴールを決めたマイクがユニフォームの下に着ていたのが片桐淳至の20番のユニフォームで、それをサポーターに見せて気持ちを伝えて起こったコールだったと思う。「千葉戦も着ていたけれど、ゴールを決められなかった。本当は前半のゴールで見せたかったけれど、着るのを忘れていて『やべー、あと1点決めないと駄目』って思った」で、ハットトリック達成。出だしに躓いた甲府を2位に押し上げた原動力が片桐。リハビリがなかなか進まずに強い焦りがあるようだが、マイクが「最後はみんなで昇格を祝って小瀬を周りたい」というように、みんな待っている。国内の育成レベルが向上した反動で強い個性を持つ選手が減っているように感じるが、誰にも似ていない昭和の匂いがするストライカーが片桐淳至。左足に持ち替えると分かっていても抑えられない。来年の甲府にも片桐が必要だということはサポーターも甲府担当のマスコミも思っている。「+20」で昇格を達成してJ1に挑戦したい。
次節のアウェイ栃木戦で3位以内が決まる可能性を勝ち取った甲府。内田一夫監督は「あまり意識していない。可能性がある限り柏の背中を追い続けることが大事」と冷静。しかし、選手バスが小瀬を出た頃の記者室では札幌が千葉に勝ったことが分かり、次節に甲府の3位以内が決まるには対象チームが4位の東京Vなのか、1試合少ない5位の千葉なのかという話から始まり、「千葉の残り試合が5試合だから…最大の勝点が15点で…甲府との勝点差がムニャムニャ…」と文系頭を総動員して考えた結果、「次節で甲府が勝てば3位以内が決まる的な感じ」ということだけは理解できた。正確で詳しいことはスポーツ新聞、少なくとも山梨日日新聞かスポーツ報知の山梨版には載るはず。ともかく、次節のアウェイ栃木戦では入場料収入と餃子の売り上げでたくさん儲けてもらって、みんなで昇格を勝ち取ろう。
以上
2010.11.08 Reported by 松尾潤
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