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一覧へ【J2日記】甲府:こっちの日本代表監督は「ヨコモウリーニョ」(10.11.08)
ワールドコップは非常にフレンドリー。入場無料で自由に観戦できる。ブラジル料理などの屋台も出ていて、「サッカーよりも盛り上がっている」という声もチラホラ聞こえる熱の入りようだった
「予選トーナメント」と書いてあるが、「決勝トーナメント」
電光掲示板はないので得点経過は手書き
現役引退してすぐに、こっちの日本代表に復帰した林健太郎氏。相当疲れていたが機嫌良く写真を撮らせてくれた
ブラジルとの決勝戦。ハーフタイムにヨコモウリーニョ監督(中央)が「攻撃は林健太郎さんに任せよう」と的確な指示を出す
甲府サポーターもこの日は日本代表のレプリカで応援。数時間後には隣の小瀬で甲府のリーグ戦があるので試合後はアンブロ(甲府のレプリカユニフォーム)に着替える。後ろで代表のTシャツを着ているのは林健太郎氏の叔母様
ワールドコップはスポンサーも付いていて、Jリーグを開催している時の小瀬と同じように見えるが、実は手書きの看板。よく出来ている
MVPには車がプレゼントされるという大盤振る舞い
ただし、MVPの賞品の車は走行距離が18万キロで車検のない中古車。一部からは「もらった方が迷惑だよね(笑)」ともっともな意見。いつかはレクサスやアウディの新車になるはず(希望)
地元のエフエム甲府で実況中継されるすごさ。サッカー人気のバロメーターの一つはラジオ中継が定着するかどうかだと勝手に思っているので、エフエム甲府の入れ込みようは頼もしい。後半のゲスト解説席(中央)に座ったのは、ヴァンフォーレ甲府の公認応援歌「君は青い風」を歌う神部冬馬さん。前半は日本代表でプレーしていたので、初めて日本代表に選ばれた歌手でもある
「こっちの日本代表」とは、毎年山梨県(甲府市・小瀬補助グラウンド)で行われる「ワールドコップ」のこと。――類似品に「FIFAワールドカップ」という大会があるのでご注意ください――こっちは毎年やっているし予選もない(今年で7回目)。もったいぶって4年に1回しかやらない大会とは違う。取材申請なんてしなくても入れてくれるし、タダで観戦できるすばらしい大会。ちなみに「コップ」といっても世界の警察官の大会ではなく、優勝すると「ゴールドの優勝コップ」をもらえるから「コップ」なだけ。山梨県にはヴァンフォーレ甲府とワールドコップがある(そっちの聖地・国立で決勝をやるのが夢だけれど…)。ただ、甲府から「ヨコモウリーニョ・ジャパン」には1人も入っていない。そっちも、こっちも代表も入るのは難しいのだ。
今年のワールドコップには日本、ブラジル、韓国、中国、ペルー、ドリームチーム(見た目がペレみたいな感じの人もいた)の6チームが出場している。まじめな目的は、山梨県在住の日本人アマチュア(普通のオッサンやオニーサン)と外国人の国際親善を推進する大会。ただ、東京、横浜、大阪のような大都市と違って、山梨県内には「おフランス人」や「ドイツ人」や「イタリア人」はまず見当たらないのでチームを作ることが出来ない。だからブラジルや韓国や中国のチームしか編成できない。そのうち東京あたりから「おフランス代表」が参加してくれればもっと盛り上がるだろう。チーム数の問題では、そっちの大会も第1回目(1930年@ウルグアイ)は13か国しか参加してないので大きな問題ではない。やることが大事。
今年の日本代表には、昨年甲府を引退した林健太郎氏とずっと前に引退した武田修宏氏も選ばれている。そしてヨコモウリーニョ・ジャパンは順調に勝ち上がり、決勝戦に進んだ。決勝は、体力のないアマチュアには難しい試合になって、ブラジル代表(見た目がロベルト・カルロスみたいな感じの人もいた)に0−1で敗れた。しかし、大健闘と評価していいだろう。そっちの日本代表はベスト16だったが、こっちの日本代表は準優勝。こっちはやる前からベスト6だけど…ね。日本人と外国人の親善も進んだ。決勝進出は、ヨコモウリーニョ監督の手腕の賜物で、決勝での指示は「みんな動けないだろうから、しっかり守って攻撃は林健太郎さんに任せよう」というすばらしい戦術。うまい人にボールを集めるのはサッカーの基本。来年もヨコモウリーニョ先生が監督になるかどうかはわからないが、山梨ではこんなサッカーの楽しみも定着している。
以上
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2010.11.07 Reported by 松尾潤
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