10月31日(日) 2010 J2リーグ戦 第32節
栃木 1 - 2 岡山 (13:03/栃木グ/2,937人)
得点者:2' リカルドロボ(栃木)、9' 白谷建人(岡山)、52' 野田紘史(岡山)
スカパー!再放送 Ch182 11/1(月)後04:00〜
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会見で口数が少なくなるのも無理はない。松田浩監督が最も嫌う、球際の強さと闘志に欠けた試合をしてしまったのだから。「1‐2という結果に表れている通り、懸ける気持ちは相手の方が上だった」と唇を噛んだのは大久保裕樹。試合を大きく左右する球際の攻防でのアグレッシブさが乏しければ、ただただ敗戦を受け入れるしかない。ファジアーノ岡山に敗れた栃木SCは第2クール初の連勝を逃し、ホームでの連勝も2で断たれた。
那須川将大のクリアボールにリカルド・ロボが鋭く反応し、相手DFが芝に足を取られる間に、先制弾を突き刺したのは開始2分。エースの4戦連続ゴールであっさり先手を取るも、アドバンテージはすぐに消える。9分、白谷建人に試合を振り出しに戻される。切り替えの瞬間、バイタルエリアでパウリーニョが緩慢なプレーを選択したことが失点の主因だが、岡山がボールロスト後に果敢にプレスをかけたことがゴールを呼び込んだ。早々に失点しても心折れることなく、プレスの出足が鈍らなかったことがチャンスを生んだ。
1‐1になってからゴールに迫った回数は互角だったが、主導権を握っていたのは攻守の切り替えがスピーディで、球際で気迫を見せていた岡山。「後半も岡山の勢いそのままに行かれてしまった」と宇佐美宏和が振り返る通り、ハーフタイムを挟んでも栃木は前半の悪い流れを払拭できないまま、52分に逆転を許してしまう。再び切り替えの瞬間にミスが起こり、岸田裕樹のミドルシュートのリバウンドを野田紘史がボレーで叩き込んだ。
ゴールが活性剤となった岡山の運動量とプレスは落ちることなく、特に岸田の献身的な動きが際立ち、栃木を苦しめた。左サイドに流れた船山貴之が再三チャンスメイクするが、受け手との呼吸が合わずに栃木は決定機を作り出せない。ロングボールに頼った単調な攻撃に加え、個人での打開を図ろうと気負ったことで負のスパイラルにはまり、攻撃に危険な香りは感じ取れなかった。それでも終盤に交代出場の廣瀬浩二、直接FKから那須川、PKを獲得したロボに同点に戻す機会が巡ってくるが加点することは叶わずに命運尽きた。
戦前にメンタルゲームになることが予想された一戦を制した岡山。「選手達は『終盤にまた追い付かれてしまうのか』という精神状態と戦いながら、なんとか勝利をもぎ取った」と、影山雅永監督はひとつ壁を乗り越えた選手達を褒め称えた。天皇杯のアビスパ福岡戦、前節のFC岐阜戦と2度も2‐0から勝ち切れずに苦汁を舐めた。失敗を3度も繰り返さなかったことで、大きな進歩を遂げられた。失点にも動じず、1点差でもパニックに陥ることなく、しっかりと逃げ切った意味は小さくない。下位からの脱出を図り、中位進出の足掛かりとなる逆転勝利。「真子さんがPKを止めてくれて劇的な勝利になった。この勢いを大切にして次の試合に繋げたい」(野田)。
あらゆる面でコミットメント(懸ける気持ち)が決定的に欠落していた栃木。下位のチームに対して先手を取ってから弛緩せずに勝ち切ることが、ラスト7試合でのひとつのテーマに挙がっていたが、いきなり岡山戦で躓いた。水沼宏太は「攻撃が上手くいかない時こそ、球際やセカンドボールに集中して奪い切ることで、自分達のペースに持って来られる。そこは岡山の方が上手かった」と敗因を語った。「今日は皆がワンタッチ、ツータッチ多く、タイミングがずれていた」とは船山。気持ちを前面に押し出せなかったのは、シンプルにプレーできなかったのは、過信や慢心があったからではないか。早い時間帯に先制点を取っても、その後の展開に拙さが見られる悪癖が改善されなければ、しっかりと勝ち切れなければ、例え次節の福岡やヴァンフォーレ甲府と伍して戦えても、来季には繋がらない。昇格圏内の3チームは先制すれば無敗と、抜群の成績を残している。逆転勝ちで強さを証明するよりも、先制すれば負けない安心感と安定感を残り6試合では見せて欲しい。そして、戦う気持ちも。
以上
2010.11.01 Reported by 大塚秀毅
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