10月17日(日) 2010 J2リーグ戦 第30節
福岡 2 - 1 草津 (13:03/レベスタ/5,558人)
得点者:56' 大久保哲哉(福岡)、58' 尾本敬(草津)、63' 大久保哲哉(福岡)
スカパー!再放送 Ch182 10/18(月)後04:30〜
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連戦による疲れ。高まる周囲の期待。自分たちでも気が付かないプレッシャー。様々なものを背負い、そして昇格争いの真っただ中で戦うリーグ終盤戦は簡単なものではない。この日の草津戦も、先制点を挙げ、追いつかれても2点目を奪って突き放すなど、ゴールの経過だけを見れば、福岡の思い通りに進んだように見えるが、実際には、アディショナルタイムの5分間が終わるまで、何が起こるか分からない空気がスタジアムを支配していた。草津にも勝利を手にするチャンスはあった。
「もう少し賢くゲームを進めたかった」と篠田善之監督が振り返ったように、福岡は先制点を奪った直後に最も注意していたセットプレーから同点に追いつかれたり、61分の尾本敬の退場処分により数的優位な状況を作りながら、その3分後には中島崇典が2枚目のイエローカードを提示されてピッチを去るなど、ゲーム運びという観点から見ても、福岡らしからぬ面も見えた。しかし、これが昇格争いの難しさ。そうした様々なものを乗り越えたところにチームと、チームに関わる全ての人たちが待ち望むゴールがある。そして、この日、福岡は難しい試合を制して貴重な勝点3をゲット。ゴールに向かって確実に一歩を踏み出した。
福岡が思うようにいかない試合を制したのは、単なる運や勢いということではなく、難しい試合の中でも、自分たちのやるべきことを貫いたからに他ならない。そのひとつが、この日の試合を左右するであろうと思われていたラフィーニャの動きを封じ込めたことだ。立ち上がりからラフィーニャにボールを集めてくる草津に対し、ある時はCBが激しくコンタクトし、ある時は、鋭くプレスバックする末吉隼也がCBと連携してラフィーニャを挟み込んで自由を奪った。
攻撃面では、永里源気と久藤清一がポジションを固定せずにダイアゴナルランを繰り返して、相手の守備網に穴を開ける動作を繰り返し続けたことが光った。「相手は斜めに走ったら全然付いてこれなかった。自分が持ったら源気(永里)が走る。源気が走ったら自分が走ると源気と話していた」(久藤)。貴重な先制ゴールは、狙い通りの形から奪ったもの。そして、結果的にはPKになったが、決勝ゴールもサイドアタックで草津の守備網を完全に崩したものだった。「草津は攻守に渡って非常にいいチーム。そのチームをどうやって抑えるかということを、全員が理解してプレーしてくれた」と篠田監督も試合を振り返った。
その一方で、篠田監督の言葉通り、草津は敗れたと言えどもいいチームだった。攻撃の起点であるラフィーニャを抑え込まれても、互いの距離を的確に保ったパスワークと堅固な守備、そしてロングボールを多用せずにしっかりとポゼッションしながらビルドアップするサッカーで、自分たちの時間帯を作り出した。前半戦は5勝1分12敗と不本意な時期を過ごしたが、後半戦は4勝4分2敗と好調を維持。攻守に渡って全員が連動し、ショートカウンターを仕掛けるのか、ボールを回す時間なのか、選手たちが判断できるようになったことが大きいと櫻田和樹は話す。「これから昇格のかかったチームとの対戦が多いので、そういう雰囲気を楽しめるように自分たちが成長していくことと、その中でも勝点3を狙って、自分たちがどれだけできるかというのを追求していきたい」(同)。柏、甲府、千葉にとっては嫌な相手になりそうだ。
さて、勝点3を積み重ねた福岡は3位を堅持。1試合消化試合数の多い甲府との勝点を6に縮めた。その一方で、水戸に勝利した4位の千葉との勝点差は1のまま。5位の東京Vも福岡との勝点差を6に保つ。例年通り、昇格争いは混沌としており、最後の最後までどうなるか分からない状況は続く。その中で戦うプレッシャーはこれまで経験したものとは比較にならないほど大きい。
しかし、福岡の選手たちは平常心を保っている。雁の巣球技場でのトレーニング後に、他のチームの状況が話題になることはなく、そして、この日のミックスゾーンでも他会場の結果を気にする選手は1人もいなかった。それは「自分たちはチャレンジャー。相手のことではなく、自分たちのやるべきことをやることだけに集中する」という姿勢に変わりがないことを示している。「残り試合は内容云々よりも、勝点3を取ることが最優先される。自分たちは目の前の試合を勝つことだけを考えて準備していきたい」(田中誠)。まずは次のバトル・オブ・九州の北九州戦に勝利すること。それが福岡にとって最も重要な課題だ。
以上
2010.10.18 Reported by 中倉一志
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