9月26日（日） 2010 J2リーグ戦 第28節
大分 1 - 1 水戸　（14:04／大銀ド／9,083人）
得点者：45' 河原和寿（大分）、50' 片山真人（水戸）
スカパー！再放送 Ch183 9/27（月）深01:30〜
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前節・岐阜戦で完敗した大分は「雰囲気を変えたかった」（皇甫官監督）と３−４−３にシステムを変更。序盤は３トップが功を奏し、１列目中央の高松大樹がターゲットとなり、同列の河原和寿、チェ・ジョンハンが積極的に縦に抜ける動きでチャンスをつくった。５分には井上裕大のグランダーのクロスを高松がスルーし、河原がシュートを放つ。ＧＫ本間幸司に弾かれたもののテンポの良い連動した攻撃が続いた。

大分のシステム変更を「全く予想していなかった」と木山隆之監督。「中盤を含め前線の数合わせをすると不利になるので、前から３バックにプレッシャーをかけて、サイドは人を守るのではなく、ゾーンで守るように」と修正。序盤こそ押し込まれる場面が多かったが、最終ラインを高く設定し、ボールを奪えば手数をかけずカウンターで対抗し、流れを五分五分に引き戻した。
だが、互いにリスクを最小限に抑えていたため大胆さが欠落し、淡々と一定のリズムで試合が流れた。スコアレスのまま前半を終えようとした45分、ようやく試合が動いた。「中盤で（チェ）ジョンハンがいいボールをくれた。ディフェンスラインが下がっていたので思いっきり打った。得点の前から中盤とディフェンスラインの間でボールをもらえていたのでチャンスとは思っていた」と、河原の狙いすました30ｍミドル弾で大分が１点リードして折り返す。

「冷静になってもう１回やることを確認しよう」と、木山監督の檄を受け後半のピッチに飛び出した水戸は、大分のボールの出どころとなる３バックに対し、前線からプレッシャーをかけ追い込んでいく。50分にはカウンターから、保崎淳、島田祐輝とつなぎ、最後は片山真人がクロスを蹴り込んだ。勢いづいた水戸とは対照的に、意気消沈した大分は足が止まる。しかし水戸は53分、55分とサイドから決定機を作るが、追加点を奪えなかったことでペースダウンしてしまう。

両チームとも前半同様に動きが少なくなると、大分は61分に東慶悟、水戸は67分に常盤聡を投入して攻撃に変化をつける。東が入った大分は中盤でパスが回るようになり、常盤が入った水戸はカウンターにスピードが増した。その後、互いに２枚のカードを切り追加点を狙うが、86分に下山光平が２枚目の警告を受け退場となると水戸は防戦一方となる。ただ、直近５試合負けなしのチームは守備に徹し、手堅く勝点１を獲得。「負けない戦いができているので良しとしたい」（木山監督）と、状況に応じて最低限の結果を持ち込める力強さが今の水戸には備わっている。一方の大分はポゼッションでは圧倒的に上回りながらも、決定機を作れず２点目が遠かった。守備はシステム変更で安定しつつあるが、無失点で抑えきるまでには至らない。追加点が先か、無失点が先か。結論はまだ先となりそうだ。

以上

2010.09.27 Reported by 柚野真也