スカパー！生中継 Ch183 後06:50〜
☆新機能／試合速報一覧はここをクリック!!
☆クラブサポーター対抗totoリーグ投票受付中！
----------
愛媛の前節・栃木戦はクラブとして、5度目となる4連勝への挑戦の場となった。しかし、前半26分のミドルシュート一発に沈んだ。ちょうど1週間前のホームゲーム・四国ダービーでは2年ぶりにライバルから勝利を収め、今季最高の盛り上がりの中で3連勝を成し遂げていた。しかし「ダービーで勝った次の試合だから大事だと思っていたし、3連勝の後は負けが続いていたこともあったので気持ちの中では絶対に勝ちたかった」と悔しさをにじませた赤井秀一。6試合ぶりのダービー勝利という勢いを持ってしても4連勝への挑戦は失敗に終わった。その栃木戦から、中2日で熊本をホーム・ニンジニアスタジアムに迎える今節。1週間前までは確実に感じていた上昇ムードを消さないためにも、この熊本戦は4連勝への挑戦とは別の意味で愛媛にとって越えなければならない壁でもある。
その壁とはまず、先に赤井も触れた3連勝後の戦績。愛媛のサポーターなら、3連勝と言えばやはり昨季のことがすぐに思い起こされるだろう。3度の3連勝を飾った昨季は、いずれもその後、長いトンネルに潜り込んでしまった（8戦未勝利が2回、4戦未勝利が1回）。さらに2007シーズン、クラブ最初の3連勝後も6連敗。言ってしまえば過去の歴史でしかない訳だが、こうした喜ばしくないジンクスはここで断ち切りたいところだ。
そして、愛媛にとってもうひとつ越えなければならない壁となるのは対戦相手となる熊本自身。今年はリーグ戦と天皇杯で2度熊本と対戦しているが、いずれも僅差ながら敗れている。さらにさかのぼれば、愛媛が熊本から勝利を奪ったのは2008シーズンの開幕戦。熊本にとっては記念すべきＪデビュー戦だった。そのホームゲームで２−１の勝利を収めて以降、愛媛は熊本からリーグ戦で6試合勝利を奪えていない。「特にやられているという印象はない」と越智亮介が語れば、「相性というよりもミス。自分たちが流れを悪くしているだけなので、みんなにも苦手意識はないと思う」と語る三上卓哉。選手にとって強く意識する壁ではないようだが、だからこそ愛媛にとってはそろそろ乗り越えたい壁であることは確か。三上は天皇杯で犯した自らのミスも反省しつつ「今度は得点を取る、というくらい強い気持ちで臨みたい」と意気込みを語った。
しかし、逆に現在3試合勝利から遠ざかっている熊本としても、今節は流れを変える重要な一戦。ただ、熊本にとっても今回の愛媛戦は難しくなる。それぞれドローに終わった水戸戦、甲府戦ともに悲観的な内容ではなかったが、続く前節の横浜ＦＣ戦ではＤＦ福王忠世、ＭＦ原田拓というキーマン2人を出場停止で欠き、攻守にバランスを崩してしまった。セカンドボールを拾えず、ゲームを落ち着かせられないままサイドからのクロスに対してマークがズレてしまい2失点。熊本は、今節もＤＦチョ ソンジンと福王が出場停止となる。立ち上がりから慎重にならざるを得ない状況だが、逆に愛媛からみれば、熊本が落ち着きをみせるまでの序盤で先制点を奪えれば、試合を優位に進められる。
その点では徳島戦同様、愛媛は攻撃でも守備でも常に攻める姿勢が必要だ。「自分たちのサッカーをすることがまず大事。その点で徳島戦はみんなで集中して守れて、攻撃でもアグレッシブにできた。そのいいイメージを持ってやりたい」と赤井は熊本戦に対する姿勢を語った。その言葉どおり、守備から入ってリズムを作る熊本に対して攻める愛媛という構図を作り出せるか。その上で、栃木戦では決め切れなかったフィニッシュの課題を克服することで、愛媛は今節の壁を乗り越えたい。昇格争いに絡み続けたい熊本にとっても、上位進出を目指すために壁を打ち破らなければならない愛媛にとっても、勝点3を手にしたい一戦は、ニンジニアスタジアムで今季最後のナイトゲームとなる。
以上
2010.09.25 Reported by 近藤義博
