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【J1:第24節 山形 vs 湘南】プレビュー:攻撃と守備の関係性にジレンマを抱える両チーム。連敗脱出を果たすのはどちらか?(10.09.24)

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9月25日(土)J1 第24節 山形 vs 湘南(16:00KICK OFF/NDスタチケット販売はこちらリアルタイムスコアボード
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リーグ戦も残すところ11試合、残りの試合数と今後必要となる勝点を比較しながら、順位表とにらめっこするシビアな時期はすでに来ている。ライバルチームのつまずきに期待するのは自由だが、結局は自らの力で勝点をもぎ取ることでしか解決はできないもの。NDスタでは連敗中の2チームが対戦する。ホーム山形は3連敗、アウェイ湘南は4連敗。総得点18はJ1最少の山形と総失点52とJ1最多の湘南という構図でもある。山形は攻撃力を身につけ、湘南は守備力を強化したいのはもちろんだが、問題の解決はそう簡単なことではない。この両チームは2週間後の同じスタジアムで天皇杯に舞台を移した再選が決まっているが、終盤に差し掛かろうかというこの時期のリーグ戦には、サドンデス方式とはまた性質の異なる厳しさがある。

「3連敗してますけど、決して悪い形の3連敗ではないと思う」。山形・小林伸二監督はそう振り返る。実際、第21節・広島戦、第22節・名古屋戦ではボールを保持するとの狙いがある程度表現でき、前節・仙台戦でも序盤は相手ゴールに迫る攻撃を見せた。ただし、歯車の噛み合わせの悪さは試合ごとに大きくなり、それが仙台戦でも露呈した。0-1とビハインドでピッチに送り出された太田徹郎は「パワープレーでは誰か2人ぐらい後ろでこぼれとか狙ってるのがよかったんですけど、4人ぐらい並んじゃったのであまりセカンドボールが拾えなかった。攻撃のほうでいっぱいいっぱいだった」と修正の難しさを語る。それぞれが勝利への強い意志を持っていても、ベクトルの向きが合致しなければエネルギーは相殺され、大きな力とはなり得ない。

「仙台戦で痛い目に遭って、何か変わっていかなくちゃいけないというのはみんな認識していると思う」と、GK清水健太は3連敗の3つ目の敗戦がもたらした影響を語っている。ただし、それをどう表現するのかはことのほか難しい。山形はこの3連敗で挙げた得点はわずかに1。18チームで総得点を20台に乗せていない唯一のチームで、勝利のためにはなんとしても得点が欲しい状況だが、その思いが強すぎれば視野を狭くし、仙台戦と同じ負け方をするだろう。「味方のフォローは早いほうが助かるけど、その分、最近守備にほころびが出ていたり、そこで失点を食らってる。まずはみんなで集中して守備からというのをやらないと、多分また失点を食らってしまうと思う」。そう答えたのは、もっとも得点の期待を背負って戦っている田代有三だ。「最近、蹴ってくるチームに間延びして苦戦してる。失点しないのはうちのパターンだったので、そこを思い出したい」と答えたのは北村知隆。10月に上位との連戦が控えることも「勝たなければ」という気持ちに拍車をかけるが、得点が取れていない焦燥感に耐えきれたとき、勝点3が手に入るのかもしれない。

「奪いに行ってギャップをつくることを警戒し、DFラインを揃えてはいたが、人に行けずミドルシュートでかなりやられてしまった」。湘南・村松大輔は、川崎Fに大量6失点を喫したゲームをそう振り返った。ゲームプランは前半45分を0-0。そのためにシステムを3バックに変え、さらに両ウィングバックも最終ラインに加わる守備的な戦いを挑んだが、わずか3分で最初の失点。その後もワンツーでボールに食いつきギャップをつくったり、1対1の状態からオーバーラップする相手に気を取られた瞬間にシュートを打たれるなど、「スピードと技術の差が顕著に表れた」(反町康治監督)内容と、それを忠実に反映するスコアになってしまった。湘南はこれで今季2度目の4連敗。2つのドローを間に挟んで10試合未勝利が続いている。中断明け以降の12試合で積み上げた勝点は5。2節前には最下位に転落し、前節にはついに勝点でも京都の後塵を拝することになった。

最下位から残留圏に潜り込むにはどれほどの勝点が必要なのか。正確な数字をはじき出すことは難しいが、今節は是が非でも勝点3を取りにいきたい試合だろう。得点力不足に悩む山形と違い、湘南はゴールの数にそこまで窮しているわけではない。ただし、その得点が先に訪れてくれないという大きな問題はある。中断明け以降の12試合で、先制点を奪ったのは1-0で勝利した第13節・京都戦のみ。これと、スコアレスドローの第18節・神戸戦を除いた10試合で先制点を許しているが、そうした後追いの展開こそが未勝利や連敗の現状に直結している。仙台戦では1点差を、磐田戦では2点差をいったん追いつく攻撃力を有してはいるが、一気に逆転を狙うパワー以上に守備に負担がかかってしまう。あるいは、守るのか、攻めるのかの意識を曖昧にしてしまう。守りきろうとして守りきれない難しさは前節の教訓だが、今後の対戦相手を考えると、撃ち合いのスタイルに変貌することも残留への確かな手法とは言いがたい。まずは先制点が欲しい状況だが、シュートまで持ち込む精度がなければ、スペースを空けた状態で相手の攻撃を受けることになる。

両チームは今季開幕戦で対戦し、先に本来のモビリティを発揮した湘南が先制。田代が機能しきれなかった山形は前半終了前にオウンゴールで1点を返すのがやっとで、後半も攻撃の主導権は握ったがゴールにはいたらず、ドローに終わった。さらに、湘南が続出する負傷者に喘いでいた6月のナビスコカップでは、4-2-3-1とボランチを2枚置いた山形の戦術が当たり3-0と快勝している。今季3度目の対戦は、さらにメンタルのコントロールが難しい対戦になる。

以上

2010.09.24 Reported by 佐藤円
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