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【J2:第27節 水戸 vs 岡山】レポート:雨中の激戦は勝点1を分け合う結果に。だが、サポーターの熱い声援を受けた両チームの選手たちは最後まで勇ましく戦った。(10.09.24)

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9月23日(木) 2010 J2リーグ戦 第27節
水戸 1 - 1 岡山 (18:04/Ksスタ/1,456人)
得点者:69' 白谷建人(岡山)、88' 吉原宏太(水戸)
スカパー!再放送 Ch183 9/24(金)後07:30〜
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この日の真の主役は吉原宏太でも、本間幸司でも、白谷建人でもなかった。スタジアムに駆け付けた1456人の観客だ。水戸地方は朝から雨が降り続き、気温も昨日から10度以上下がった中、この試合を観戦するためにスタジアムに足を運んだ方々の熱心さには頭が上がらない。あれだけ雨が降ったのだからピッチがずぶ濡れなのは当然。いい試合が見られないのは来る前から分かっていただろう。それでもスタジアムに来た人たちは、本当に水戸を、本当に岡山を、本当にサッカーを愛している人たちだ。こういう方々がいるから、Jリーグが成り立っているということをあらためて痛感させられた。

試合の終盤、スタジアム全体が一体となった手拍子が巻き起こった。それがホームチームの選手たちの背中を押したことは間違いない。パワープレーで攻め込んだ水戸の勢いとサポーターの手拍子が見事にリンクした直後、中山悟志のポストプレーからボールを受けた吉原宏太が豪快にゴールに蹴り込んで、起死回生の同点ゴールを決めたのであった。「最後の最後、水戸の追いつきたい執念だと思います」と影山雅永監督は脱帽したが、その執念を生んだものこそ、“ホームの雰囲気”。決して人数が多いとは言えないが、密度の濃い思いが選手たちの力となり、勝点1を呼び寄せたのである。

朝から雨が降り続いたため水たまり状態となったピッチの中、両チームの選手ともに「徹底した戦いになった」(影山監督)。ボールが止まってしまうため、パスをつなぐことを諦め、相手の裏のスペースをシンプルに突こうとロングボールが飛び交う展開となった。そうなると、勝負の分かれ目は集中力。1つのミスが命取りとなる緊張感がピッチを包んだ。前半は両チームともに集中力が高く、チャレンジ&カバー、プレースバック、サイドバックの絞りといった細かな動きを怠らず、こう着した展開が続いたが、後半に失点を招く致命的なミスが生まれることとなった。

先にミスをしたのは水戸。69分、サイドからのボールを大和田真史がトラップミス。そのボールを奪った白谷建人がシュートを叩きこみ、岡山が先制する。その後、水戸は中山悟志を投入し、パワープレーで活路を見出そうとした。そして終盤、今度は岡山にミスが起きてしまう。水戸は左サイドから中山にロングボールを送る。そのボールを胸で受けようとした中山だったが、腕で止めたようにも見えた。その瞬間、岡山の選手たちは「手に当たったと思って一瞬足が止まってしまった」(影山監督)。そして、「セルフジャッジによって対応が遅れた」(影山監督)ことにより、中山からボールを受けた吉原の動きについていけず、シュートを決められてしまったのだ。互いに1つずつ致命的なミスを犯したことで勝点1を分け合うこととなった。

ただ、岡山にとっては収穫のある勝点1となったようだ。4連敗の後の2連続引き分けとなったわけだが、試合後、影山監督は「我々の選手は最後までファイティングスピリットを見せた。ドローには終わりましたけど、ベンチメンバーやベンチのスタッフも含めて、チーム一丸となった姿勢を見せることができたのは評価していいものだと思っています」と胸を張った。自信を失っていた連敗時からもう一度強く戦うスタンスを取り戻している。次節は2位甲府との対戦。ホーム・カンスタに歓喜を呼び起こすことができるか。「今日のような戦える集団になれるかが重要になる」と影山監督。勝点1と戦う気持ちを手土産に、次節での金星を目指して選手たちは帰路についた。

一方、この試合で5試合負けなしとなった水戸。「正直、(その5試合は)いい試合をしたという感じはない」と吉原が言うように、決して納得のいく試合が続いているわけではない。ただ、吉原のゴールによって、水戸が正しいベクトルに進んでいるということが証明された。「常盤(聡)など若手がたのもしくなってきた。彼らの活躍はいい刺激になっている。世代交代が進んできているなと感じるけど、まだまだ早いぞということでゴールを決めた。でも、そうやってチームは強くなる。そういう意味で、今はいいチーム状態だと思う」。若手とベテランが切磋琢磨できる環境が水戸にできつつあり、以前のベテラン頼みの状態からは脱している今の水戸。残り11試合でどこまで高め合えるか。もっともっと水戸は強くなれるはずだ。

以上

2010.09.24 Reported by 佐藤拓也
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