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【J2:第26節 東京V vs 栃木】レポート:互いに収穫も課題も手にしたが、昇格争いに食らいつきたい両チームにとっては、手痛いスコアレスドロー。(10.09.19)

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9月18日(土) 2010 J2リーグ戦 第26節
東京V 0 - 0 栃木 (16:03/味スタ/3,736人)
スカパー!再放送 Ch183 9/21(火)後07:30〜
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考え方によっては、3失点(東京V)、4失点(栃木)と、前節大量失点をした両チームにとっては、失点0で抑えたスコアレスドローというのは、ある意味ポジティブな結果かもしれない。
だが、「スッキリしない」(平本一樹)、「不完全燃焼」(菊岡拓朗)など、少なくとも東京Vの攻撃選手にとっては、フラストレーションばかり残る結果となったようだ。

「東京Vらしさを、ウチとしては消せたと思う」という那須川将大(栃木)の言葉からも、どちらかと言えば、思い通りに試合を進めたのは栃木だった。
パスを回して中盤を作るポゼッションサッカーの東京Vにとって、栃木のような堅く守って速攻を仕掛けるスタイルの相手には「ウチは先に失点すると厳しい」(土屋征夫)。まずは守備を念頭に置いたのかもしれない。試合開始から積極的に攻めてくる相手のぺースに合わせてしまい、「選手が考えている、今やっている自分たちのサッカーと少し違っていた」(川勝良一監督)。特に前半は、あまり良いリズムを作ることができなかった。

東京Vは、平本一樹、飯尾一慶が出場停止から戻ったため、前線にボールの収まりどころができた。本来ならば、そこから上手く攻撃を展開させたいところなのだが、栃木がきっちりと組んできたブロックに防がれ、「ボランチから僕にほとんどパスが通らなかった」(平本)。
それでもハーフタイム、川勝監督は「平本へボールが入った時に、もっと早くサポートしよう」と指示を送ったが、「ほとんどボールに触っていない」と本人も試合後コメントした通り、肝心の平本のところに効果的なボールが入らなかった。

そんな中、東京Vに流れを呼び込んだのは、選手交代だった。
川勝監督が、後半16分高木俊幸、20分阿部拓馬と次々と送りこむと、戦況は一変。彼らは入った直後からドリブル、ゴール前への抜け出しなど、それぞれの特長を発揮した。
「あの2人は縦に仕掛けられるから、相手のDF3人がつかざるをえない。相手が抜かれたところにギャップが生まれるから、そこを使った攻めの形ができるようになる。僕としては助かります」平本にもボールが渡るようになり、ようやくゴール前でのチャンスが作れるようになった。

だが、栃木の粘り強い守備を崩しきるには至らず、ノーゴールに終わった。
無失点に抑えた守備の奮闘によって勝点1を得たが、引いて守られる相手に対して「それぞれがもう1コ工夫し、チームで持っている工夫と、個人の工夫との両方をもっと出せるようにしたい」と川勝監督。
平本も、「もっと前線の4人がポジションチェンジなどをして、流動的に動かないと相手は崩れない。守備では走れているけど、攻撃のためのムダ走りが少ない。チーム全体としてもっと動かないと」と、今後の課題を口にした。

それでも、高木俊、阿部ら代わって入った選手がしっかりと個性を活かし、リズムを変えて自分たちで流れを掴んだことは、ポジティブに受け止めて良いだろう。
また、個性という意味では、この試合が今季初出場となったDF和田拓也も、しっかりと存在感をアピールしたように思う。先発が決まった際、「自分が入るということは、攻撃参加の部分を求められていると思う。インターセプトなど、前に出てボールを取ったり、とにかく点に絡んでいきたい」と話していたが、彼のスピード、技術の高さは、チームの新たな戦力として十分機能していたのではないだろうか。

これらの課題と収穫を、久しぶりの連戦(23日)にしっかりと活かしたい。

一方、栃木は5度目の対戦で、「1」とはいえ、ようやく東京Vから勝点を挙げた。
とはいえ、ほぼ思惑通りの戦いをしただけに、松田浩監督が会見で語った「内容的にも、良い時間帯に1点でも取って勝点3をとりたかった」というのが本心だろう。
前節同様、ボールを奪ってからの切り替えの速さは徹底されており、攻撃もしっかりとシュートで終わらせて、自分たちのリズムでゲームは支配できていたのではないだろうか。
守備も、ここ2試合複数失点が続いていただけに、この完封はポジティブに受け止めたいところだ。

ただ、前半から何度も決定的な場面を作ったにもかかわらず、決め切れないフィニッシュの精度という点においては、今後の課題として残ったと言えよう。それこそが、上位進出のための最大の壁なのかもしれない。これから第28節、29節には、千葉、柏という上位チームとの対戦を控えるだけに、決定力のブラッシュアップを目指したい。

以上

2010.09.19 Reported by 上岡真里江
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