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【J1:第23節 浦和 vs 清水】レポート:浦和、ホームゲーム6試合勝ちなしも確かに見られた成長の証。(10.09.19)

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9月18日(土) 2010 J1リーグ戦 第23節
浦和 1 - 1 清水 (16:03/埼玉/38,909人)
得点者:19' エジミウソン(浦和)、38' 岡崎慎司(清水)
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成長の跡は間違いなく刻まれていた。ホームゲームではなぜか勝てず、これで6試合勝利なしとなったが、内容的には清水相手に互角以上の出来だった。

立ち上がりは一進一退の攻防となり、出足が鋭かったのは清水だったが、浦和もすぐに盛り返して受け身にはならなかった。

ゴール前まではボールを運べても最後の仕上げが単調になるというのが浦和の悪癖だったが、この日は違った。サイドから一本調子にクロスを上げるのではなく、サイドから中に切り込む動きがあったり、一旦バイタルエリアに入れて中央から相手の裏を狙うコンビネーションプレーがあったり、ラストパスに対してダイアゴナルに入る動きがあったりと、仕掛けにバリエーションが見られた。

なかでも一際輝きを放っていたのは原口元気だ。「これまではそういうプレーが得意じゃなかったけど、今は裏を取ることを意識している」という19歳の若武者は走りながらボールを受けるシーンが多く、その動きが清水守備陣の混乱を誘った。

浦和は速攻が得意なチームとは決して言えないが、この試合では電光石火のカウンターから先制点を奪った。19分、サヌがボールを拾ったところからカウンターが発動。ポンテがシンプルにはたくと、右サイドのスペースに飛び出したエジミウソンがグラウンダーのシュートでファーサイドを打ち抜いた。

この日はつまらないミスも少なかった。「後半半ばにミスが3つ続いて、それはなくさないといけないけど、それ以外ではそんなにミスもなかった」と柏木陽介も振り返る。清水が時間の経過とともにカウンターメインのサッカーになっていったが、浦和は軽率な形でボールを失うシーンが少なかったため、カウンターから危ない形を作られることはあまりなかった。

足も最後まで動いていた。浦和はガス欠を起こさずに試合終了のホイッスルが吹かれるまで走り続けた。試合終盤に失点する傾向が強く、清水戦ではまさにそういった形でこれまで失点を喫してきたが、「今日は最後まで失点しなかったのはみんなのがんばりがあったからだと思う」と高橋峻希は胸を張ったように、この日は最後まで集中が途切れることはなかった。

一方の清水は後半になって運動量が全体的に落ち、ロングボールメインのサッカーになってしまったが、序盤は見応えのある攻撃を仕掛けていた。

攻撃のタクトを振るっていたのは小野伸二だった。「伸二さんとか動き方がうまかった」とは柏木の弁だが、小野はマークをつかみにくいポジションにタイミングよく入り、攻撃の起点となった。状況判断が的確なため、セカンドボールを拾うケースも多く、高い位置でボールを持って序盤から何度かチャンスを作った。「伸二さんの攻撃のアイデアがすごかった。敵チームだけど、すごいなと思った」。その抜群の存在感に高橋は舌を巻いた。

フォルカーフィンケ監督は「リーグのなかで最も危険な攻撃陣を持っているということを今日の試合でも証明していた」と清水を評価したが、その凄みが見られたのは38分。素早い攻守の切り替えからヨンセンのパスを受けた藤本淳吾が右サイドを突破、ゴールラインギリギリのところから折り返すと、岡崎慎司がシャペウのようにボールを浮かせ、豪快なジャンピングボレーを叩き込んだ。それまで清水は劣勢を強いられていたが、前線3人のコンビネーションでワンチャンスをものにするあたりは、さすがの一言に尽きる。

試合は1−1で終わりを迎え、埼玉スタジアムで凱歌を奏するのはまたもお預けとなったが、浦和がこの試合で得た収穫は決して小さくない。一時の不振を糧に、進化の一歩を踏み出している。この日はユース所属の18歳、岡本拓也が先発に抜擢され、原口、高橋といった若手選手の成長も見られた。「清水相手に若い選手がたくさん出て、対等以上の戦いができたことは評価できると思う。阿部さんがいなくなって、ケガ人もいっぱい出ているなか、チームが1つになって戦えている」。柏木も若いチームの成長に手応えを感じていた。

以上

2010.09.19 Reported by 神谷正明
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