9月18日(土) 2010 J1リーグ戦 第23節
G大阪 3 - 2 C大阪 (19:03/万博/20,973人)
得点者:2' 宇佐美貴史(G大阪)、12' 中澤聡太(G大阪)、52' 乾貴士(C大阪)、55' アマラウ(C大阪)、68' 安田理大(G大阪)
スカパー!再放送 Ch181 9/20(月)前11:30〜
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ガンバ大阪にとっては理想的な前半だったと言えるだろう。開始からわずかに2分。左サイドのDF安田理大が相手DFの意表を突く、グラウンダーのクロスを送り込む。このボールがゴール前中央のFWルーカスを経由して左ゴール前へ。右から詰めたMF宇佐美貴史が完璧な弾道のゴールを叩き込み、早々にG大阪がリードを奪う。そのゴールを皮切りに、MF橋本英郎のミドルシュートや、セットプレーにあわせたDF中澤聡太のヘディングシュートなどによって、再三にわたりC大阪ゴールを脅かすG大阪。その勢いのまま、12分には約25メートルの距離から放たれたMF遠藤保仁によるFKにあわせてDF中澤聡太のヘディングが炸裂し、C大阪を突き放す2点目を奪い取る。その後、ビハインドを負ったC大阪が攻勢に出る中で、ヒヤリとさせられるシーンも何度か見られたものの、総体的にはコンパクトにラインを保ちながら、攻守にバランスのいい戦いを展開したと言っていい。しかも、前半終了間際にはC大阪のFWアドリアーノが退場に。数的優位の状況に立つ中で後半の戦いに突入する。
「2−0で迎えた後半は3点目を獲りに行くことを目指していた」
MF橋本の言うように、『追加点』に対する共通理解をもって挑んだ後半だったが、5分を過ぎたあたりから、C大阪の攻撃を受ける時間帯が続く。FWアドリアーノを失ったC大阪は“ノートップ”の布陣になったものの、MF乾貴士、MF家長昭博、MF清武弘嗣がうまくDFラインの裏のスペースに飛び込むようになったことで押し込まれ、G大阪のラインが全体的に落ちてしまう。そんな中、相手の勢いにのまれる形で52分、55分と立続けに失点。1人少ない相手にまさかの同点に追いつかれてしまう。
だが、暗雲が立ちこめたのは後半立ち上がりの10分間だけだった。
以降は、ラインの修正を図る中で、ボールとしっかりと動かしながらC大阪の守備陣に揺さぶりをかけ、C大阪の疲労を誘いながらゴールを狙いにかかる時間帯が続く。待望の追加点は68分のDF安田理大。52分にも思い切りのいいミドルシュートをバーに当てていたMF安田理が、MF二川孝広からMF遠藤保仁、FWルーカスと繋いだパスを受け、狙いをすませて右足でシュートを放つと、今度は確実にゴール右下を捉え、プロ5年目にしての『Jリーグ初ゴール』で再びリードを奪う。その後もMF二川に代えてMF佐々木勇人を投入したG大阪は、数的不利の疲れからか集中力を欠くプレーが増えミスが目立ち始めたC大阪を尻目に攻勢に試合を展開。85分を過ぎてからは、相手のカウンターを警戒して無理に攻めることはせず、パスを繋ぎながらゆっくりしたペースで試合を運ぶ。
それは90分にFWルーカスに代えて公式戦3戦連発中のFWドドを投入してからも変わらず。この日、全員が強く抱いていた『勝利』への執念を体現するかのように、一人少ない相手に対しても確実に『勝利』を引き寄せられるプレーで終盤をやり過ごして試合終了のホイッスルを待ち、そして、その音を聞く。
結果、G大阪は勝点を40に伸ばし4位に浮上。勝点ではC大阪に並びながら、順位では得失点差が影響してC大阪を抜くことこそ出来なかったが、目標を『タイトル』に据えているG大阪としては、この上位決戦を征して『勝点3』を奪えたことが最大の収穫だと言っていい。もちろん、この日、スタジアムを訪れた20973人のファンによって作りあげられた『大阪ダービー』ならではの独特の雰囲気を思えばこそ、ホームで『大阪ダービー』を征したことも大きな喜びであったことは間違いないが。
以上
2010.09.19 Reported by 高村美砂
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